元の世界に戻ってきてから仄と閃には“五百旗頭家”にまつわる話と自身が置かれている状況の話をしただろう。
自分の信念が逆張りの反発精神からくるものだって話も理解できたらしたんじゃないかな？
その上で、強欲で傲慢な二人の友人なので、今後とも放っておかないでねって。
基本的には“わたくしモード”で“わたしモード”には滅多にならないと思う。
そのかわり？ではないけれど、二人には無意識的に甘えられるようになった。
撫でられ待ちしたり、ぎゅっとしてもらえるの待ちしてる時がある、かも？

あと仄と重ねるつもりは無いんだけど、なんかちょっと仄と居る時間は増えました。
一緒に寝たりとか、増えた。

五百旗頭 丙の能力の本質は『空間支配』である。
オルクスシンドロームの“因子”を核としつつ、ソラリスシンドロームの“催眠”効果を内包した物質を広範囲に散布し、範囲内の対象を支配下におき、自由に操るという物である。
五百旗頭 丙の場合はレネゲイドコントロール技術ではなく“発声”によりそれを発現させている。

とはいえ、経験不足故に莫大な力を発揮するという事ではないのだが、過去に一度引き起こしてしまった暴走事件では屋敷にいたオーヴァードもとい非オーヴァード累計100人ほどを同時に支配下においてしまっており、その時の記憶は現在ほとんど失われているが無意識レベルで能力の対象を無機物に固定している。

古くからオーヴァードが生まれる一族。
現在UGNの本部エージェントとして両親に加え、二人の姉（｜甲《きのえ》/｜乙《きのと》）もエージェントとして活躍している。
その活躍の殆どは日本ではない海外が主な場面となっており、あまり自国とは関わりがない。
また本家の人間の多くが“アッシュ・レドリック”などの力ある改革派に所属しており、本家直系の両親は評議員会の席を虎視眈々と狙っている。

五百旗頭家、その最大の特徴は優秀なオーヴァードを多数排出できる“教育方針”だ。
洗脳や実験とも思える程の徹底的な教育を幼い頃から行っており「一人で全ての事を熟さなければいけない」「他者を蹴落としてでも実績を上げろ」「敗者に生きる価値は無い」といった過激なものであった。
“丙”ももちろんこの教育方針の元に育ったが、彼女には特別そのような才能が無かった。
優秀な姉妹の様に戦う事はできなかった為に両親からは見放されてしまった。
その上、過去に起こしてしまった“周りの人体支配という能力暴走”をきっかけに本家に居られなくなってしまう。

そこで両親が下した判断というのが、不出来かつ不安定な愚娘を穏健派への貢物とする事だった。
名家である“五百旗頭家”から輩出された者を穏健派に預けるというパフォーマンスに落とし込みながら、愚娘が再び暴走しジャーム化でもしようものなら穏健派の現体制への追求になる為だった。
そうした経緯で本国でもあり、穏健派の霧谷雄吾が居る日本への配属となったのだ。

ちなみに、現代の五百旗頭家の当主は丙の“母”に当たる人物である。
また丙自身は姉達とは父親が違うのがだ、記録としては完全に抹消されている。
その影響なのか左目が黒目となっている。

日本へ配属になる直前、両親から見放され心に傷を負っていた丙の短い時間であるが見てくれた人物が居た。
それは本部エージェントであり、様々な交渉役を担っている男である「“養母”ミリアム・ルージェ」だった。
美しい容姿を持ちながら、女性の口調で喋る、とても物腰優しく気さくな彼は、丙に生きる術を教えてくれた。
それは能力の使い方などではなく、生きる指針とも言える心構えだ。
『良いかしら丙ちゃん？ 貴方の心臓は誰かの為なんかじゃない、貴方自身の為に動いているの』
彼の教えは至極当たり前とも取れる事でもあったが、閉鎖された小さい世界でのみ生きていた丙の心を暖かくしてくれる言葉だったのだ。
そして彼は教えと共に、丙のこれから生きていくコードネームを与える。
『｜心臓は我が為に動く《クイーンオブハート》』
名家を追い出された小さな女の子に与えられた、呪われた血を否定するような力強い女王の名。

それから丙は誰が見ても逞しいお嬢様前とした振る舞いをしながら生きる事になる。
それは誰の為でもなく、憎悪や嫌悪かくる復讐心でもなく、己が己として生きていく為のドレスなのだ。

【ロイス】
D：実験体
❌️五百旗頭家（憧憬/☑恐怖）
❌️麻倉 仄（☑友情/不安）
❌️日比谷 閃（☑友情/不安）
4️⃣黒端 トバリ（☑誠意/同情）
5️⃣宵町 ヒバナ（☑希望/悔悟）
S：6️⃣希望（憧憬/☑偏愛）

1話終了後のキャラクター考察

・一人誰も犠牲にならずに幸せに慣れる方法を模索して、ついぞ見つけられなかった事に関しては後悔や無力感を感じてはいた
・仄と閃と敵対したとき、たぶん内心怖かった（仄が止まってくれるという期待はあのときあったから出来たのかも？）
・ヒバナさんの事はあんまり知らなかったから酷い話マクロな視点でいれたけど、当事者になったときはどうなるかわからない
　→自身が示したいルールに従い、それを貫く事ができてしまいそうな気はする
　　→自他ともに願いを否定する道と、誰かの犠牲の上に片方だけが報酬を得る在り方を“とても嫌悪している”為
・Sロイスは“希望”、絶望と称するかなやんだけど、丙自身の認識としては希望を追い求め続けた形
　→実態はたぶん“絶望の否定者”

不安材料と課題

家の呪い、あの家で施された教育を、受け入れたくなくて、常に否定していたい。
未だに丙は苗字でも呼ばれたくないし、呪いに縛られたままなんじゃないだろうか？
良い事が無かったから否定したいという気持ちもあるし、五百旗頭家の人間と同じ形になってしまう事をとても、恐れている。
「一人で全ての事を熟さなければいけない」「他者を蹴落としてでも実績を上げろ」「敗者に生きる価値は無い」
そんな風になりたくないのだ。

だからこそ、己を貫くドレスを纏っている。
メッキと呼ぶほど愚かしいものでもないが、生き方と呼ぶにはまだ未熟。
人に捨てられてしまうことも、いなくなってしまうことも、悪に染まってしまうことも、不安だし怖いのだろう。
とは言え、今の生き方に誇りをもってるし、自分の意志を蔑ろにするほどは弱くない。
弱くはないはずなのだが、初めてできた仄と閃を失うことになるかもしれない時、ドレスの様な生き方と、ボロボロになった感情のどちらを優先する方に舵をきるのかはPLも不明である。

データの成長

【新規取得】
・妖精の手Lv1
・要の陣形Lv1
【レベルアップ】
・〈交渉〉Lv+1＝Lvv3
・〈情報：UGN〉Lv+1＝Lv2

D：実験体
1️⃣五百旗頭家（憧憬/☑恐怖）
2️⃣日比谷 閃（☑友情/不安）
3️⃣麻倉 仄（☑友情/不安）
❌️シンダー（執着/☑不安）
S：5️⃣ロードピス（☑執着/同情）
6️⃣貴方との明日（☑憧憬/後悔）

2話終了後のキャラクター考察

・シナリオの最後にとったロイスは「貴方との明日」

・ロードピスと友達になれたという事だけは良かったと思いながらも、願っていた形にはまたしても届かず心に何かが刺さって抜けていない
・悲しいのか、悔しいのか、苦しいのか、何が刺さってぬけないのか本人もわかってない（PLもわかってない）
・相変わらずライブ感で生きるのとかは向いていないので苦手だけど、もうちょっとだけ好きに生きれるように頑張ろうと思ってはいる
・犠牲の上に誰かだけが徳をして生きていく世界を容認できないと張りながら、結局のところはいつだって敵も犠牲も己は選んでしまっているという事実。　その上に生きているという現状を改めて受け入れることができるか？

→毒島先生のカウンセリングで「失った者はあるけれど、自分が何を選んで何の為に戦い、何が残っているのか」に目線をもう一度むけてみることをアドバイスされて回復傾向にありそう

データの成長

【新規取得】
・絶対の恐怖Lv1
・覚醒の秘薬Lv1
【レベルアップ】
・要の陣形Lv1→Lv2
・妖精の手Lv1→Lv2
【アイテム系】
・エンブレム：奮闘者
・カスタマイズ：デザイナーズ

──少女の人生において、望みが叶う事など殆ど無い。
公平なる天秤の乗せられた命はいつだって、片方を選び失われていく。
数多の悪意が蔓延る世界では“当たり前”の事だった。
それが受け入れがたいとしても、飲み込みながら生きていくのが上手な生き方だった。
出来ていない、訳ではない。
疎まれ望まれない命の割りには上手に出来ている。
何処かで心を黙殺しながら出来てしまっていた。

──けれど、胸に突き刺さった硝子片がどうしようもなく痛かった。
救われて欲しいと願いながら、選ばなければ行けない道の先に彼女の未来は存在しない。
公平なる天秤に乗せられた世界と未来、いつだって何かを選ばなければいけないのだ。
それでも、少女は願い望んだ「貴方も世界も救われる道を」と。

叶うはずもない。
学術的に出た推論がそれを裏付け、何よりも背を向けた彼女がそれを望んでいないのだから。
だとしても、願わずにはいられなかった、望まずにはいられなかった。
鳥籠の中で羽折られ、空の青さの美しさを知らない彼女を、ただ悪と滅する事が許されてしまうような事を、許せなかった。
｜綺麗なドレス《ノブレス・オブリージュ》であれば美しさすらあったのかもしれないが、そんな装飾を溶かした炎はエゴだ。

結果は変わらない。
そうであってもこの炎を絶やす理由にはならないのだ。
自分一人で進めない道でも、この背を押してくれる友が少女には居たのだから。
そういう自分こそが、彼女が見上げた星なのだと貫けるように、他人の為ではなく心臓は我が為に動くものだと証明する。

仄暗き世界から目を背けず、閃光の如く命を瞬かせ、この炎を抱き続けたままでは燃え尽きて灰になってしまうかもしれない。
無謀であると、夢想であると、後ろ指を刺されていくかもしれない。
望みにも願いにも、これから先ずっと裏切られ何一つ叶わないのかもしれない。
──それでも、愚かであっても、諦める事は出来ないのだ。

「抗いますわ、わたくし強欲で傲慢な女ですもの」
魔法の無い世界で、ドレスを煤と泥で汚しながら、少女は奮闘し続ける。
｜0：00《マジックアワー》の先の世界で、生きて抗う。

【ロイス】
D：実験体
❌️BL1️⃣五百旗頭家（憧憬/☑恐怖）
❌️2️⃣ロードピス（☑友情/悔悟）
3️⃣日比谷 閃（☑友情/不安）
4️⃣麻倉 仄（☑友情/不安）
5️⃣自分自身（遺志/不安）
S6️⃣日比谷 閃/未来（感服/敵愾心）

★「トバリ→丙」感情メモ
「無限遠（むげんえん）」
決して交わらない平行線にも、ずぅーっと遠く、水平にも近い最果てで交わる点がある。ロジカルに考えてたどり着ける場所じゃなかったとしても、平行線が交わるその点を目指し、止まらないと決めた【五百旗頭 丙】はサイコーに頼りになる。
タフなハートの持ち主だなと。

「魔法は無く、奇跡も無い──それでも私達は生きてく」

データの成長

【新規取得】
・力の霊水Lv3
【レベルアップ】
・要の陣形Lv2→Lv3
・妖精の手Lv2→Lv3
【アイテム系】
・エンブレム：ダイドウェポン