容姿・経歴・その他メモ

N市支部のオーヴァード。
N市公立高校の生徒としての顔も持っており、裏から高校そしてN市の平和を
守っている。そのことについて本人はそれなりにやる気と誇りを持っている。

実験体だった過去があるが、記憶に残っていない若しくは辛い経験を思い出さないよう無意識に記憶にロックをかけているかの理由で思い悩むことは少なく、あまり気にしていない。実験施設は損壊、実験内容も破棄された場所で保護されており、実験体だったことは判明しているがその他一切のことは判明していない。

オーヴァードにも非オーヴァードにも分け隔てなく同じ指標として存在する金銭を気に入っている。金銭のあり方が気に入っているだけなので、過度な執着や貯金はしていない。過去の実験体として扱われた辛い経験からなのかは不明だが、命をそこまで重いものだとは考えていない。
保護された後暫く世話役として面倒を見てくれた先輩がおり、お金より命や人との関係性を重視し、よくそれを説明していた。そのおかげで命の尊さ等の知識を少しは得ることができた。しかし、その先輩が任務で命を落としてしまう。いつも傍らにいてくれてとても信頼していたが、消えてしまった。命も関係性も消えてしまい、お小遣いでくれた少しのお金だけが残った。
ある程度健全に成長していた金司に劇的な変化を及ぼしたわけではなかった。しかし、それは、金司に少しの歪みを与え、「命は大事だが金は命より重い」という考えを持つようになった。
それでも、友情は金に負けず劣らずのものだと考えているフシがある。やはり人との繋がりを欲することは無くならないのだろう。それが人間の性なのだから。

修学旅行を通して、敵である有坂裕也との友情を結んだ。しかし、彼とはもっとずっと深い所で関係がある気がしている。フィーニスと呼ばれていた何者かは自分と有坂が同じ実験施設にいたと言っていた。彼とは顔見知りだったのだろうか？だから友達になってくれたのだろうか？疑問は尽きない。
フィーニスの言葉が世迷言では無く、仮に真実だとしたら自分の中に何か記憶が残っているのでは無いだろうか？その中に敵の狙いが分かる何かがあるかもしれない。そう思い記憶を辿るが上手くいかない。しかし、以前のように全く何もかも思い出せない訳では無く、最近は断片的な何かが想起されるようになっていた。フィーニスの言葉がトリガーか何かになって思い出したか、若しくは記憶のロックが少し解除されたのだろうか？
「何だってんだろうなぁ…ったく」もう少しで分かりそうで分からない。掴めそうで掴めないもどかしい感覚が身体に広がっていく。記憶の底で画質が粗く大半が黒く塗りつぶされている画像や、酷くボヤけて人物や風景と思われるものが混ざりあってしまっている映像が、ほんの一瞬頭を駆け巡っては、頭痛を残して彼方へ消えていく。これが求めている答えなのだろうか？確実に何かがあるのは分かる…が、何度やっても記憶のサルベージは上手くいかない。いずれは自分…いや、自分達のルーツが分かる日が来るんだろうか…？知りたい気持ちと、今まで通り気にしたくないという気持ちがせめぎ合っている。
こればっかりは金にも他の人にも頼れないと、人知れず肩を落とす。

最近、金司はゴールドローズというモノを知った。薔薇をいくつかの工程を経て24金でコーティングしたもので、永遠に咲き続ける金色の薔薇に大切な人への永遠の想いを封じ込めたモノである。誕生日や記念日に送られる事が多いようだ。
その存在を知った金司は実際に一輪購入し、成分分析を行い構造を調べた。調べ終わると内部の薔薇まで黄金に練成し換金した。
その後に万能器具や黄金練成を応用し、自作のゴールドローズを一輪練成し、自室に飾ることにした。思い出の写真の隣に飾っているゴールドローズは美しく、素敵な雰囲気を生み出してくれているため満足している。

​​───────金司が練成した金色に輝く「それ」の内側では、黒い薔薇が永遠を約束されていた​。
輝かしく囚われた永遠には『友情』の想いが込められている。

アルバス・フィーニスから与えられた『マルチバース・ウィッシュトリッシュ』を装備すると、金と黒の装甲『金環蝕(エクリプス)』が全身を覆う。
金色の太陽を月の黒影が蝕む時、陽光は最もか弱くなり、世界に影を落とす。
同時に世界中が目を奪われ、最も耀かしい陽光として記憶に深く刻み込まれる。

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