容姿・経歴・その他メモ

概要
一年前に転入してきた、爾爾木市西高校に通う高校二年生。
明るく活発で、誰に対しても友好的に接し、困っている人がいれば助けられずにはいられない性格。
家訓は『常に誰かの為であれ』。
幼少期からずっと山奥の祖父の元で暮らしていたため、勉強はほとんど出来ない。電子機器も苦手。しかし運動神経は抜群。
普通の学生が体験する『青春』に大きな憧れを持っている。
初めて出会う人にも分け隔てなく接し、転入生でありながら学内ではそこそこの有名人。
10歳の時に祖父と喧嘩して家を出、しばらくしてクロノスに保護された。
今はUGNではないが、クロノスの口利きもあって爾爾木市西高校に通っている。


覚醒
十二天星。かつてその星の力を振るい、天と地を統べようとした者たちがいた。
彼らの存在はこの世の調和を崩す危険因子と見なされ、世界の意思によってその全てが表舞台から姿を消された今もなおその血と己が願いを現代へと継承し続けている。あるものはもはや神話とも呼ばれる『天地創造の星願機』を求めて『十二の星痕』を集め、またある者は、この世の理と調和を保つため、代々伝わる『星痕』を秘匿した。
世界に散らばる十二の星、その内が一つ、七星剣術の本家本元の血を引く一族の跡取りとして、『獅子星』を受け継いだ空。

空の中にある、生まれてからの記憶はとても断片的なものだ。
両親は研究者として非常に多忙であったため、3歳の頃から、当時七星剣術の継ぎ手であった祖父の七星銀河祖父のもとで暮らすことになったこと。そこで七星剣術の跡取りとしての修行を始めたこと。
7歳の年のとある日、買い出しのために山を降りた際にある少女と出会ったこと。

その少女は「エリカ」と名乗った。
それからしばしば、エリカという少女と話すようになり、さまざまなことをエリカから教えてもらった。
山の外の世界、学校、友達、エリカの好きな歌。
いつの間にか、彼女が話すそれらに強い憧れを抱くようになっていった。


月日は流れて10歳の誕生日。空は長い長い夢を見ていた。
そこは霞みがかった風景、しかしどこか見覚えのある場所。
そこは、幼い頃は立ち入りを禁止されていた両親の実験室だった。
一歩一歩、その中へと足を踏み入れる。
そこには、レネゲイドと呼ばれるウイルスに関する実験資料、器具などがずらりと並んでいた。
そしてその部屋の中央にあったのは、巨大な培養器。中には人が浮かんでいた。
濃い青緑色の培養液の中にいたのは、左手に見慣れた『星痕』を持った、自分と瓜二つの人間であった。

身体の細胞の一つ一つが叫び声を上げるような感覚に襲われた。
立っていることも出来ずに身悶え、ついには手をつき派手に倒れてしまう。
周りの器具が大きな音を立てて床に落ちた。
紙の資料が散らばる音、金属の器具が落ちる音、ガラスが割れる音。そこで意識と記憶は完全に途切れた。



次に空が目を覚ました時には、両親と培養器の中の自分と瓜二つの人間は目の前から姿を消していた。
左手に新たに刻まれた『星痕』と、空に宛てた手紙を残して。


空は、ぼやけた頭の中で一つの約束を思い出した。

『それじゃあ、また明日！』

ああ、そうだ。なぜ今まで忘れていたんだろう。早く、彼女が待っている。
祖父である七星銀河に家を出ることを告げると、酷く叱咤されたが、半ば強引に家を飛び出した。

支部への帰宅途中のクロノスに、空腹で道端に倒れているところを発見され、保護されるのはそのすぐ後のお話。



出生
「双子です。」

そう医師が伝えた時、両親は泣いて喜んだ。
両親はそれぞれ、兄は彼方、弟は空と名付けた。
そしてそのどちらかに、『星痕』が継承される。七星家にとってもそれは待望であった。
しかし両親には分かっていた。星痕は2人のうち、どちらかを継承者として認め、選抜を受けなかった一方はその星に飲み込まれ、最悪は命を落とすこともあるということを。

兄弟が生まれたのは、星がよく見えるよく晴れた夜の日だった。
産声を上げた二つの命。『星痕』は兄、彼方の右腕に浮かび上がった。
彼方の身体が、『星痕』に飲み込まれていく。
それに呼応するように、空の身体からあらゆるエネルギーが放出され、彼方へと流れ込んでいった。

こうして、彼方は『星痕』の、七星流剣術の正当な後継者として生を受け、空は植物状態となって両親の保護下に置かれることになった。

両親は研究者として非常に多忙であったため、3歳の頃から、当時七星剣術の継ぎ手であった祖父の七星銀河のもとで暮らすことになり、そこで七星剣術の跡取りとしての修行を始めた。
そして7才になったとある日、買い出しのために山を降りた際にエリカと名乗る少女と出会う。

彼方は生まれた瞬間からオーヴァードとして覚醒し、圧倒的な学習能力をもっていた。
そして5歳から彼方は研究を開始した。自分のたった1人の弟を救うために。

そして、その研究が実ったのは、5年後のこと。彼方と空が10歳になる日の前日だった。

その日の朝、いつものように山の麓までランニングをして、途中の公園でエリカに会った。この数年でこの光景は見慣れた朝の風景になった。

「それじゃあ、また明日！」

そうエリカは言って、手を振った。
彼方は、その言葉に返事をすることが出来無かった。



そして、10歳の誕生日、ありもしない日の夢を見た後、空は意識を取り戻した。




戦闘スタイル
両手に一本ずつ、自身の両手に刻まれた獅子星と射手星から生成する剣で近接戦闘を行う。

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