容姿・経歴・その他メモ

特殊な力を持って生まれてきた彼はUGNの研究機関Rラボにて研究対象として育った経歴を持つ。
その特殊な力というのは、古くから“言霊”と表現される言葉に宿る霊力。それに限りなく近いものだと見解がなされている。
彼の発する音声言語は現実に何らかの影響を及ぼす。具体的には、独特なリズムに乗って刻まれる言葉が波となり刃を形成する。悪意を持って紡がれた言葉の刃は相手を傷つけると同時にその闘志を呼び起こすのだ。
また、彼はハヌマーンの中でも速さに特化した変異を起こしたものと推察されたが、彼自身の身体能力はそこまで高いものとは言えない。
では、彼の持つ速さとは何なのか。
………それは高速で叩き込まれる言葉の連撃である。

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UGN小佐古支部に所属する自他共に認める天才オーバード、根黒巳玄（ねぐろみくろ）は不満を抱えていた。他とは一線を画すその力に「素晴らしい才能だ」と褒め称えられることはあれど、実戦任務を任された経験は一度もない。能力の発現の仕方が珍しいという理由で研究チームがなかなか手放そうとしない……ということも考えられるが、それにしたって一人前として認められないのは不服である。どうにかして認めさせたい。認められたい。実戦に出られなければ、この力は何になるというのだろう。少し不満を漏らせば相手を物理的に傷つけてしまうこの能力が……戦いに活かせずに何になるというのだろう。相手が欲しい。言葉を、思いを、ぶつける相手が。
そこに、支部長から初めての任務が言い渡される---。

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