容姿・経歴・その他メモ

目覚めた彼女に残されていた記憶は、自分には自身の記憶を完全に消し去る能力が備わっている、という事実のみだった。



ある遺産の影響を受けて覚醒した彼女はその特異的な能力として、
ノイマンシンドローム発症者に生じる脳内回路と称される神経ネットワークを意図的にかつ完全に遮断する能力を備えている。
それゆえに彼女は望むままに自身の記憶の消去・知覚の遮断を行うことができる。
あくまで自在に操れるのは自身の記憶・認識のみであり他者の記憶・認識への干渉は不可能である。
ただし脳内回路の遮断により溢れた余剰分のレネゲイド、いわば記憶の残滓を物理的に発生させ彼女の意思で操作可能であり、
これを武器とするのが彼女の戦闘スタイルである。


能力による記憶の喪失は本来決して不可逆的なものではなく、自在に認識や記憶のスイッチを切り替えられるはずだが、
UGNに回収された時の彼女はあるべき記憶を“完全に”喪失しており、大量の記憶の残滓に埋もれた状態で発見された。
周囲には彼女の過去にまつわる手掛かりとなるものは一切残されておらず、そのままUGNに保護される運びとなった。


家族はいたのか、どこに住んでいたのか、なぜ自身の手にそのような遺産が渡ったのか、
何を思って自身の記憶を完全に消し去るような行いをしたのか――
現在の彼女は、自分が本来どのような存在だったのかを知るためUGNに協力している。
手掛かりになるならばとUGNの命を受け各地を飛び回って文字通り「自分探しの旅」をしているのだ。



生い立ちの割には存外楽観的な性格。
能力で操るための“記憶の残滓”のリソースとして映画を鑑賞するのが趣味。
曰く名作は記憶を消して見れば何度でも楽しめる、とかなんとか。

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