気怠げそうな顔で口が悪い一人称が俺の少女。
アカデミアに在籍しておきながら殆ど学園に顔を出さず、常日頃隊舎に居座っているサボり魔。
学園の制服も殆ど袖を通さず、自分の過ごしやすい服装で常に過ごしている。
生徒としては碌でもないが、類まれな戦闘能力と侠気溢れる性格に惹かれる者が多い。
番長としての日は短いが、弱きを助け、強きを挫くその姿は、ある程度認知され始めている。
名目上番長と呼ばれているが、侠客に近い言動が多く、十一番隊は他の隊に比べて血の気の多い者が集まる傾向にある。
一般生徒をカタギ、管轄しているエリアをシマと言い張っている。

FHに人生を壊された経験から心の底から嫌悪している。かと言ってUGNが好きな訳でもない。
そんな性格から番長連以外との関係は物凄く悪い。生徒会や風紀委員からは厄介者だと思われている。
番長連の中でもっともパトロール回数が多く、争い事の鎮圧も速い。
常日頃から学業に励むことは無いが、治安維持に関しては他の隊に負けずとも劣らない実力を誇る。

目標は、人々がオーヴァードの存在を絶対に知ることの無い世界を作ること。
何処にも属すること無く、自分がトップに立つ組織を作り、FHを壊滅させることが夢。

ぶち◯◯が口癖

FHの手によってオーヴァードに覚醒した元一般市民。UGNに引き取られチルドレンとして教育を受ける。
……が上手くいかずアカデミアに放り投げられた。

入学早々、権威を振りかざす態度が気に食わないと十一番隊番長に宣戦布告。その座をかけてタイマンを行った。
開始数秒で憎き番長を倒しその座を奪い取った華焔は、歴代でも異例の1年生の番長となった。

青く燃える炎を脚部から放出し、操る能力を持つ。靴を脱がないとすぐに燃えカスになる。
放出した炎で加速し、一蹴りで広範囲を焼き払う。高出力で放出される炎はいずれプラズマと成る。

FHが街一つを消した事件。ジャームを利用した大規模襲撃の生き残り。
灰と化した街を彷徨っていた際にFHに所属する男に拾われた過去を持つ。

男が運営する孤児院と呼ばれる施設には同じ様にFH被害にあった子供たちが集められていた。
表の顔は精神治療プログラムを実行し、子供達を一般生活に戻す為の施設。
裏の顔はFHの実験場。試験薬を投与することでより強力な能力を持つ覚醒者を生み出す人体実験を繰り返していた。

試験薬は過度のレネゲイド反応を引き起こす代物で、多くの子供は拒絶反応から人ならざる者に変わった。
何年もの実験の末、華焔の実験のみが成功し、その日1つのFHセルが焼滅した。
現場に到着したUGNに引き取られた後、チルドレンとして教育を受けさせようとするも全て拒否。
困ったUGNは廻をアカデミアに送り、学園を通じて精神的な変化が起きて、素直になってくれることを願った。

同じ孤児院に居た仲間(約10人)の名前を全て覚えており、十一番隊の隊舎裏に墓を作った。
毎朝5時にはその墓の前で2時間以上は手を合わせている。副番長を含め隊員の誰にも墓の事を語ったことは無い。

実験の日、華焔を除く孤児院の子供達は既に異形の化け物へと変わっていた。華焔は自らの意志で仲間を焼き殺す決断をした。
そのことに悔いは無い。UGNに見つかったとしても、殺されることには変わらなかったはずだから。
せめて天国で彼らが安らかに眠れる様に、今日も一人、祈りを捧げる。