自己紹介(主観視点)

私は、世間一般的に裕福で幸せな人間なのだと思います。
不自由を感じたことは少なく、ご両親は私のことを気に掛けながらも過干渉せず、私の意思を尊重しますから。
幸福の定義とは何なのでしょうね。未だ消えぬ苦痛を抱えた私に、幸福を甘受する権利はあるのでしょうか？
そう、不自由"は"無かった。全てが思いのままだと思っていたんです。あの事件が起こるまでは。
傲慢だと仰られるでしょうが、私は秀でた能力を有しております。自称ではなく、事実として。
学力はトップ３から抜けたことなく、運動成績も上位。芸術には疎いのですけれど……いくつか賞も頂きましたね。
それを知ってか、クラスメイトの方々によく慕われております。とはいえ、交流が得意ではないのでいつも微笑んでおりますが。
本当の事を言うと、この事に価値を感じません。世界基準での評価でしかなく、私が真に望むモノはどうあがいても戻りませんから。
いつからか、誰かと話すのが怖くなりました。今日話した相手が明日も無事とは限らない……そう考えてしまって、自ら歩み寄ることが出来なくなりました。
私の扱える力、というのはミストルティンと呼ばれるようでして……私が願った時にそれは発現します。まるで意思があるかのように。
ただ、私はその力を好ましく思っておりません。何せ、争い事とは無縁でしたから。少々酷だと思いません？
しかし、同時にこれは私に課せられた使命なのだと思います。二度と繰り返さないための、私が行うべき事。その為であれば、この痛みを抱えて立ち上がりましょう。
私の代わりにに涙を流す方はいません。この苦痛を吐き出すことが出来ないのなら、いっそのこと、抱えたまま立ち上がるのですよ。
それが私、楼閣園　珠蜜の選んだ道なのですから。

蜜蝋の翼について

彼女が宿したアーキタイプの名前。
発現すると、彼女の左腕から右肩周辺を覆うように鈍色の蝋が纏わり、熱を帯びて装甲兼武具となる。
最大の特徴としては背面の翼と体質の変化であり、発現中は感情に関わらず常に高粘度の涙……もとい、蝋が流れる。その姿と様子から"ANGEL TEAR"と名付けられたとか
なお、熱を帯びる性質は全てに適用されるようで、武具や翼だけでなく涙までもが高温となる。
武具の亀裂から赤熱した蝋が垂れることを踏まえると、彼女の周辺は危険域まで温度が上がることが懸念される。故に、「不安定なオーヴァード」として認識されている

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