紺色のセーラー服を着こんだ女性。
瑠璃の耳飾りが黒と群青の髪の間に揺れる。
始終長煙管を咥えて紫煙をくゆらせながら笑みを浮かべている。
本人曰く女子高生、であるはずだが…

実のところ、年齢は48と霧谷より年上。
『護人会』時代からの参画者である。
非オーヴァードでありながら参加していたのだが、FHとの戦闘を目的として
人工的にオーヴァード覚醒する実験に志願。無事感染、能力発現したのだがその際に幼子の姿に戻ってしまった。
当時、齢30歳。UGNが発足する2年前のことである。小学校低学年程度の姿になったことで前線からはやや下がったが
その後の激戦期、混乱期を超えた人間でもある。

ーーなぜそんな古株なのに霧谷や藤崎にトップをさせているのですか？
「やだぁ、霧谷支部長を差し置いてなんてできるわけないじゃないですかぁ♡」
ーー年齢考えろBBA。なぜそんな古株なのに霧谷や藤崎にトップをさせているのですか？
「後でシバいたるわ……まー、なんだ。向かねえんだよ、いろんな意味で。そんな強くもねえしなアタシはよ」

始終燻らせている長煙管は洒落や嗜好だけで持っているわけではない。
自分のレネゲイドに特別反応する調合を行った薬草かつ毒草であり
煙を操作し相手をじわりじわりと臓腑からダメージを与える。

「つまりアタシに決定打はない。当然ゴリゴリに戦闘向けだ。な、向かんだろ。
　お呼びでない？お呼びでない？こりゃまた失礼しましたってことだ」
ーーネタ古くないっすか？
「シバく。植木等は永遠だろ」
ーーあんた本当は48でもねえだろ？
「とんでもねぇ、あたしゃJKだよ」
ーーー・・・・・・

また、たとえ毒が効かなかったとしても。
「人間というか地球上の生命体であれば酸素呼吸してるからな。つまり呼吸器回りの酸素を遮断してやればいつかは死ぬ」