容姿・経歴・その他メモ

やたらゴテゴテしたCNの割に凡庸なサラリーマン然とした出で立ちのL市支部長。性格も割と社畜……おっと。ナウシカのクロトワ……もとい。中間管理職の悲哀に満ちたアラサー男。手元に置いた転職情報誌を眺めるのが日課。好きなものはボーナスと有給休暇。嫌いなものはサービス残業とタダ働き。
実家が沖縄で在日米軍関連の仕事をしていたこともあって、覚醒後はその経歴を買われてテンペストと関わりを持つことが多かった。

一時期そのテンペストへの出向を経験したが、もともとUGNと良好な関係ではない組織なので、オーヴァード戦闘部隊の一班長を任された際も周囲からはよく思われなかった。更に彼は班における指揮能力も存在感も凡庸で、班が戦果を上げるにつれて相対的に足を引っ張っているという評価が定着。最終的には班長を外された挙げ句出向解除に至りUGNに戻った。

しかし彼が去った後、彼が率いていた部隊が「さしたる問題のない」任務で全滅する事態が発生。テンペストの指揮官であるディアスが直接調査した結果、隊員達が仁の能力で受けた強化（バフ）を自分自身の能力だと誤認していたこと、彼がいなくなった後の部隊の戦闘能力が著しく低下していたことが判明する。

記憶探索者である仁は、部隊指揮にあたり配下の隊員の精神を緻密にシミュレートし、彼らが違和感なく能力を発揮できるよう最適な調整を行いつつ強化を施していた。先述の誤認はその調整具合がずば抜けていたことによるもので、部隊の誰も仁の能力によるものと気付かないまま強化を受けていたのだ。

もちろんUGN日本支部長の霧谷は仁の出向に当たり、彼が記憶探索者であることをテンペスト側に伝えていたが、凡庸な指揮能力やカリスマ性皆無の存在感のせいで（下手をすると霧谷ですら）彼のオーヴァードとしての力量を見誤る結果となった。自分たちの目が節穴だったことをUGNから暗に示されるという失態をテンペスト側は表沙汰にできず、一時は霧谷による陰謀説まで騒がれた。

悪魔の名を冠した彼のCNはこの頃から呼ばれ始める。要は「一緒にいるとろくなことがない奴（周囲が自分の力を過信して自滅してしまう）」という揶揄だが、仁本人はその真意に気づかず「かっこいいから」とそのまま名乗っている。

仁からすると、組織の言う通りに働いただけなのに出向先から逆恨みされる事態となったため、自分を送り込んだ霧谷に対して小言の一つも言いたいらしい（社畜然とした彼の性格上、それを口に出す事はまずないが）。逆に立場上、表向きは粗略な扱いをしなかったディアスに対しては職業軍人としての誠意を感じている。

しかし一連の出来事を経た結果、ディアスにとって仁は「部隊を無為に危険に晒す関わりたくない存在」であり、逆に霧谷は「驚異的な支援能力を持つオーヴァード」と評価して彼を支部長に推した。このあたり、部隊秩序を第一に考える軍の隊長と、不安要素をも取り込んで利用するリバイアサンとの差が垣間見える。両組織のトップの彼に対する評価が仁本人のそれとはまるで正反対なあたり、皮肉な話でもある。

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