本名は一希織歌(ニノマエキリカ)、実年齢は23歳。
4年前に親友の九未知花を失くし、人生の指針を見失った女。

元々社会不適合者、アグレッシブ系不登校。
貧困家庭に生まれた愛情知らずの路地裏小卒反社系非行女で、自分にも世界にも絶望する日々を過ごしていた。
ただ時を浪費するだけの無駄な生。そんな人生の中で知り合った年上の女、九未知歌とは何の因果か縁が生まれ、以後の数年間を彼女と共に歩む。
陰険で人を嫌う自分とは対照的な未知花――陽キャのことを最初は鬱陶しく感じていた。だが繰り返し自分に手を伸ばそうとする彼女に次第に心を許し、なんかこうイベントスチルがありそうなシーンをいくつか繰り返した末に友人となる。
自分を様々な実験に付き合わせる彼女との時間は心地よく、彼女の為になら『世のため人の為』という吐き気がしそうなお題目も笑って受け入れることができたし、好ましく思えた。
人生で最も輝かしい時代。忘れえぬ幸福の記憶。
それは突然終わる。
灰被りのノア。多くの死傷者を出した惨劇で、未知花はあっけなく消えた。

人生は輝きを失い、失意の中、彼女と過ごしていた時間が『私のなりたかった私』の未来だったことに気付く。
導いてくれる手を失い、残された自分に何が出来るのか。
考えに考えて、得た結論は彼女から貰ったものを無駄にしないこと。
彼女のように、人を愛して生きることはきっと永遠にできない。
それでも彼女がいた証を残す為に。せめて過去の自分に戻らないよう、全力で『人に寄り添える明るいワタシ』を作って生きている。

コンシェルジュAI『YW』のことは何より大切な、子供のように想っている。
未知花の遺した未だ機械でしかないそれを人と同列に扱っている。
未完成のまま遺されたYWに自身を投影しているきらいがあり、このAIを本当の意味で人に寄り添う人工知能にする為に、様々な経験を積ませている。
YWに愛情――寄り添うという言葉の意味通り『人を想う』のではなく『誰か一人を特別に想う』心を学ばせ、自分の元から旅立たせることが大きな目的の一つ。


総体として捉えた観念としての『人間』は嫌いだが、未知花に希望を示され、『人』という小単位は嫌いではなくなっている。
今のキリカ自身にとっての愛は一人だけに尽くす心。隣人に向ける愛情を理解できていない。
『YW』のことを愛情を知らない機械、未だ『心』を理解していないと語るが、キリカ自身も未だ多くの形の愛を知らない欠けた女。
それを学ぶ為にこそ、今も未知花の真似をして生きている。

隣人に向ける愛情を知らない女が変わる話になるとよいなぁ。

親友だった研究者九未知花のことを今も思いっきり引き摺っており、彼女が関わるネタにはジャンルを問わず強い執着を見せる。
今回人工島『エデン』を訪ねたのもそのような流れ。
もしも彼女が事故死ではないのなら。もしもそうだったのなら、自分は何を思ってしまうのだろう。何をしてしまうのだろう。
そんな恐怖を抱きながらサブカル記者は水底へ。

そこで件の『灰被りのノア』の英雄と出会うらしいので、その話を聞く為になんかする。

レギュレーション：基本,上級,IC,EA,LM
経験点130+30+8(イージー専用)


PC4：【電脳記者はバベルの真実を追う】
ワークス/カヴァー：UGN,FH以外任意/記者
シナリオロイス：AIコンシェルジュ「YW（ユウ）」
指定設定：キミは真実を明らかにする記者だ。（想定は記者だが、探偵、研究者など応相談とする）
キミには相棒となる人工知能YWがいる。

キミは、真実を追い求める記者だ。キミには大切な親友・九未知花（いちじくみちか）がいたが、数年前、大きな事件によってなくなってしまった。開発中の人工知能「YW（ユウ）をまるで形見のように残して。
未知花の死は一見不幸な事故にも思えたが、彼女が直前に関わっていた仕事に不穏なものがあった。
それは、世界最大の高層建築物“プラネットラダー”のシステム構築。よくよく調べるとラダー建設における物資、金の動きには不透明な部分があり、キミの記者としての直感が何かを告げていた。
もしそこに隠された“謎”があるなら、白日の下に晒されなくてはならない。
頼れる相棒YWと共にラダーへとやってきたキミは、隠して事件に巻き込まれる。

★閉鎖された塔の【最下層】から脱出せよ。【最上階】のメンバーと協力し、地上を目指せ。
★“プラネットラダー”に隠された真実を見つけ出せ