容姿・経歴・その他メモ

シアン・ブルースター。という大層な名前を名乗っているが、基本的にシアンと呼ばれることが多い。
れっきとした日本人で、本名は「慶藤 藍星（けいとう あいせい）」ブルースターってね。

彼は温厚な家庭に生まれ育ち、当たり障りなく大学へ行き、知識と教養を身に着け、
そしてよくいるような探偵を始めた。もちろん、それも順調にこなし、そこそこに知名度も得て……。
人生は素晴らしきノーマルモードであった。
しかしある一件の依頼。それにより、よくいる探偵ではなく、特殊な探偵へと変わり果てることになる。

あるオーヴァードが依頼を持ち込んできたのだ。
そのレネゲイドウイルスは強力で、知らずのうちに一般人であれど体内に存在するレネゲイドと共鳴し合っていた。
彼がそれを知ったのは、依頼人から「異能力」の話を聞いたのち、事務所に買い替えようとしてた掃除機が
転がっていることに気付いた時であった。


依頼人であったオーヴァードも厄介なもので。
そいつ自身は表立って生きられない裏社会のやつだった。ゆえに、裏社会の方に
シアンの名前は広まり裏社会の人しかお客として来なくなってしまったのだ。

人生何があるかわかったものではない。
できる限り前向きに、職を失わなかっただけ、海に沈められなかっただけマシと思おう。
そのポジティブシンキングは幸運にも彼の心を救い、
今のやたらめったらポジティブな人格形成に一役買った。


この人生の反転をきっかけに、人生はギャンブルと考えるようになる。
元々自堕落な根が不幸にも開花し、ギャンブル大好き人間になってしまった。
それどころか、その生き方に多くのチンピラやマフィアなどを巻き込み、一つのギルドを生んだのだ。
神輿は軽い方が何とやら、まあ重い思考も規則もなく自由にやってる人の下なら自由にやれるもんね。

今じゃ頼もしい愛犬に愛猫、多くの構成員を携えた自由極まりない組織になった。
出費は一層かさむこととなり、今日も彼の胃袋にクリンナッププロセスダメージを与えている。


命を失う事よりも、職を失う事よりも、今の彼が恐れているものがひとつだけある。
それは……ブランディングの喪失。
「とても優雅に紅茶をしばくギルドの長」というこのブランディングだけは、決して欠けてはならないのだ。
部下も構成員も増えたし。
「本当は仕事終わりのビールが好きで、好物はマカロンじゃなくて餃子のギャンブル狂」なんて
そんな本性を、決して見せてはならないのだ。もちろん、知られてもならないのだ。

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