容姿・経歴・その他メモ

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一人称：俺
二人称：キミ

「ねぇ！俺とアイドルやらない？」

出生

彼にとってその力は生まれたときから側にあった。
手の上で物が浮いているように見えたり。遠くにあるものをいつの間にか手に持っていたり。
普通の子ではないと気味悪がる大人もいたが、彼の両親はそんなことは気にしなかった。

しかし、そんな幸せな生活は長くは続かなかった。
彼の3歳の誕生日に事件は起こった。
暴漢が自宅に押し入り、彼を連れ去ったのだ。
奪い返そうとした両親は目の前で何の抵抗もできずに殺された。

暴漢はとあるテロ組織のエージェントだった。（FHセルかその前身に当たる）

実験体

彼は、その時はまだ珍しかった生まれつきのオーヴァードの個体として、様々な実験を受けた。
それにより彼のレネゲイドは幾度か暴走し、不安定になった。
その影響か記憶は曖昧になり、当時のことはほとんど覚えていない。

そんな生活が約2年、当時発足して間もないUGNによって救出されるまで続いた。

保護された後

それから数年、UGNの保護施設でカウンセリングを受ける。
その際に『アデル』と言う名前を貰った。（本来の名前は憶えていなかったため）
社会復帰できる程度にレネゲイドも精神的にも落ち着いた頃、面倒を見てくれていたUGNエージェントの養子となる。

アデルは音楽が好きだった。
カウンセリングの一環として、当時流行っていたJ-POPのCDやDVDをよく見ていたせいだろうか。
歌ったり踊ったりすることが大好きで、彼の回復が早かったのも、音楽の影響が大きかったのだろう。
特に男性のアイドルデュオ（タッキー＆翼とかWaTみたいな）への憧れが大きく、
「いつかアイドルになってテレビに出て、みんなに希望を届けたい」
がアデルの口癖だった。

小学生時代、水無瀬雪との出会い

3年生から普通の小学校に通い始めてすぐ。
クラスに馴染めず、ひとり裏庭の隅で大好きな曲のダンスを踊っていたアデルに声をかけてきたのが水無瀬だった。
好きな音楽の話で意気投合して、一緒に歌やダンスの練習をするようになる。
2人でユニットを組んだら、何て名前かなー？なんて話をしたことも有った。
しかし、そんな幸せな日々は長くは続かなかった。

小学校を卒業し、中学に上がった時。
そこに水無瀬の姿は無かった。
引っ越したと聞いたのはその後のことで。結局さよならも言えず、連絡先も聞けずに水無瀬との付き合いは途切れた。
それでも、自分がアイドルを目指していれば、いつかまた彼に出会える気がして、アデルは歌を歌い続けた。

高校～現在、蘭ラムダとの出会い

高校に入った頃には、義両親と当時世話になっていた星影市支部長の天土に頼み込み、アデルはアイドル事務所に入っていた。
しかし入ってくる仕事はバックダンサーやテレビにも映らないような小さなステージの仕事ばかり。
周囲の人間は足の引っ張り合いばかりで自身の技術を高めようとしている風には見えない。
アデルが憧れたキラキラした世界とはかけ離れた場所だった。

そんな生活が続き、高校を卒業も間近に迫った頃――このまま続けていていいのかと迷い始めたアデルの前に、運命の相手が現れる。
たまたまUGN支部に向かう途中、信号待ちをしていたときだ。
目の前に立つ男に心を奪われた。
容姿も立ち振る舞いもパーフェクト。こんな人と組めたら最高に素敵なユニットになる。そう思える相手が目の前に現れたのだ。

「ねぇキミ、アイドルに興味無い！？！？」

名前も知らない男にそんな風に声をかけるなんて、頭のおかしな奴だと思われても仕方のない行動だったが、意外にも返答はYESだった。
彼も用事があるらしく、その日は連絡先だけ交換して別れた――はずだった。
どこまで言っても2人の向かう先は同じで。
辿り着いたのは、星影市UGN支部の扉の前だった。

なんと彼もオーヴァードであり、その日新しく支部にやってきたオーヴァードだった。
それが蘭 琳玖（あららぎ りく）――相方となる、ラムダとの出会いだった。



ユニット名：『Whisp'earness dArk（うぃすぱねす・だーく）』／略称：ウィスプ／ファンの呼称：ファミリア
“虚なる銀鍵”蘭 ラムダ

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