男子？女の子？

『自分を』協力させてくれる人が好き（という設定）

一人称：ボク
三人称：●●さん

正式認識番号：６６番『クシー・スティグマ』
UGN研究所で秘密裏に進められていた各シンドロームの特性を特化させたオーヴァードを人為的に作成することを目的とした『-@-/
（削除済み）計画』の戦術的思考領域拡張特化型ノイマン調整個体。
”６６”番目の個体。
UGNへの忠誠心、依存心を高める調整が行われている。


「僕は、僕の支部で働いてくれてる皆が大好き」
「みんなの仕事を手伝わせてくれる皆が大好き」
「UGNの皆が大好き」
そんな大好きがいっぱいで僕は恵まれてる
でも…ふとたまに思うんだ。

なんでこんなにも『皆が好き』何だろうって…
そんなことを考える日には必ずある夢を見る

僕は動けずに小さな水槽の中にいる
周囲には僕の入る水槽と『同じモノ』
何かを話す白い服を着た人たち
そして、『思考性能は申し分ないだが……』『次は我々に敵意を持たない様に思考を制御し………』
そんな話や何かしらの研究について話しているそんな夢

そしてそれが何を意味するかも理解してしまっている

僕が始まった時のことを…
《僕の始まりの記憶》であることを

『誰かに、何かに尽くしたい（求められたい）』
常に僕の心にあって、僕を縛る心地の良い感情の正体を…

それでも僕はこの感情を捨てられない。
それが僕が与えられた全てだから
それが僕の持ちうる全てだから
それを捨てたら僕に残る者は何もないのだから

だから僕は今日も皆が好きなのだと思考する。
僕が『僕』である為に…

ー追記ー
稼働から3年が経った
支部のみんなは本当に偉いいい子達
そんな皆に協力できることに楽しいと考えられる日々

エレウシスの秘儀の事件を経て
僕は『僕』という存在について思考することが多くなった
これまで考えたこともなかった。
考えることは許されないと思っていた

だって『僕』はあの子達の様な「人」でも「超越者」とも違う
ただUGNに利益をもたらす為に作られた『戦略デバイス』なのだから

だけど、似て非なる境遇を持っていたあの子の選択を見て
自信の存在を進む道を選び取ったあの子の選択を感じて

僕は形容の出来ないある虚無感を抱いた
製造時に決められた期間で『僕』は機能を停止する
そして積み上げた戦闘データ、機能、記憶を引き継いだ
新しい僕が作られることになる

なら…
今いる『僕』は『僕』のはずだ
でも必要なのは『僕』？
それとも『戦術的思考領域拡張特化型ノイマン調整個体群《ラプラス》？』

『僕』である意味は？
『僕』でなくてはいけない理由は？＿
『66番』である『僕』の存在理由は？
そんな答えのない問が僕の思考領域にノイズをもたらす

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限りのある時間で『僕』は見つけられるだろうか
『僕』である意味を…
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活動停止まで残り7年