辺鄙な田舎の大地主の家系の分家の長男として産まれ、同い年の本家次期当主である仙地春火の手足となるよう、幼少期から字見祐吾に教育されていた。
しかし真っ当な授業はなく、理不尽な理由で罵倒や暴力を受けるばかりであった。このことを両親に伝えるも、宇見により「できない子」のレッテルを既に貼られていた秋水の言うことは信用されず、これをきっかけに両親からも見放されるようになる。

そのまま成長し、春火の影に隠れるように生きていたが、大学2回生の時に自分を慕ってくれる後輩ができたことで一変。現状をどうにかしたいと思うようになり、3回生の夏、大嵐の日に行動を起こした。
土砂崩れに備えて家の者全員が忙しく動く中、春火を騙しわざと崖から足を滑らせた。
次期当主が崖から落ちたこと、土砂崩れの危険があること。そんな状況で秋水のことを気にかける人間など誰も居なかった。
そうして嵐の中、秋水は自由になった。


……そもそも村について誰よりも詳しい春火が俺に騙されたぐらいで崖から足を滑らせる訳がない。いくら嵐の日だとしても。
何でも出来て、何もかも持ってて、誰からも好かれて、俺みたいなやつのバカみたいな計画にも乗って。思い出す度に嫌になる。
生きてるらしいが、二度と会うことはないだろうな。

FH時代のコードネーム:狂った働き蜂"マッドドラッジ"
drudge:退屈な仕事を一生懸命やる人。
“ウィークポイント”田中宗一 〇誠意／恐怖

戦闘スタイル:腕を鞭に変形させ一掃し、立ち上がる者は毒でじわじわ追い詰める。(伸縮腕、異形の祭典を使ってるイメージ)

10年前に住んでいた村から身一つで逃げ出し、行く宛もなくさ迷っていたところをセルに拾われた。
エグザイル・ソラリスのクロスブリードであり、他者を操る術が多かったことから研究員としての才を見出だされる。
今まで得ることのできなかった自己肯定感と自分だけの居場所を手放したくなかったが故、寝る間も惜しんで研究に励んでいた為、いつしか"狂った働き蜂"と呼ばれるようになる。

FHでの出来事から自ら率先して動くことに恐怖心があり、その為UGNでは極力何もしないようにしている。
が、若干燃え付き症候群の気もある。



FHに協力した理由……。初めは居場所が欲しいとか、そんなもんだった気がする。
そりゃ村から抜け出した時にやったことはやばかったけどさ、それで良心まで捨てたつもりはなかった。村でのことは、もっといい方法があっただろって後悔もしてる。
俺みたいな冴えない野郎を慕ってくれるいいヤツが殺されるってのに、何も感じないような人間になったつもりなんてなかったのにさ……。