ディア・ネイバーフッドは人間ではない。
本卓のおよそ2年後に知られる事になるレネゲイドビーイングであり、Dロイス：秘密兵器を元にしてオーヴァードに覚醒した存在である。
但し本来あるべきレネゲイドビーイングの自覚はなく、本人としてはあくまで「記憶を喪失し、何らかの理由でこの身体になった『人間』」の認識である。
その為一度は人間の社会に馴染もうとしたが、その体躯が原因で良くて失敗、悪いと挑戦するまでもなく諦めざるを得ず、「どこへ行っても肩身は狭いし馴染むことなど到底不可能」との結論を深い絶望と共に突きつけられて挫折。
「自分が居ても疎まれない場所」を求めて行き着いたのが「戦場」である。

感性はほぼ人間と同じであり、無口なのは機械的なのではなく過去の経験による処世術である。
一般的な理性や倫理観すら持ち合わせているが、根深い絶望から来る居場所への執着は凄まじく、自分が生きる為には仕方ないことと割り切っている。

ディア・ネイバーフッド（親愛なる隣人へ）と言う名前は意識を得てからすぐに自ら付けた名である。
すぐにそれは皮肉めいたものになり、普段はベルセルクのコードネームのみを名乗っているが、心を許した相手がいるならばまたこれを名乗る日もあるだろう。

「自分は本当に人間なのか？機械ではないのか？」
「機械だとするなら何故自分には心があるのか？」
「いつかまともな人間の生活を営める日はくるのか？」