とある旧家の長男として生まれた。「跡取りとして相応しくない振る舞い」をすれば、明かりのない蔵に閉じ込められて半日以上出してもらえなかった。そのため、暗所恐怖症。明かり代わりにもなるジッポのライターが手放せない。

　UGN、そして親友3人に対する裏切り。
　大学に進学後、研究室の教授（レネゲイドビーイング）に目を掛けられ、非オーヴァードながらも当時設立して間もなかった護人会に入ることに。そこで仲良くなったのが、シンのマスターである橘藤志郎(たちばなとうしろう)と高峰湊(たかみねみなと)だった。彼らと一緒にUGN日本支部の設立にも立会わせた。シンを含めた3人は戦闘班、満は研究班で、所属こそ違えど気の置けない仲となっていた。
　ある時、満の所属しているラボがFHの襲撃に遭う。湊は重傷を負った満と藤志郎をかばい、その結果ジャーム化。ジャーム化しても理性を保っていた彼を、アールラボ日本支部は実験体として収容してしまう。満はアールラボ日本支部を爆破。湊を暴走させ、多くの犠牲を出しながら彼のことを無理矢理逃がした。それを知った藤四郎はブチ切れ。湊は人を傷つけることを極端に嫌っていた。湊の一番傷つくであろう方法で逃がした満を許せなかった。藤四郎は、シンを連れてUGNを去った。
　こうして3人は決別。覚悟はしていたし、後悔もしていないが——————ずっと罪悪感を感じている。

　アールラボの爆破は収容していたジャームの暴走として片づけられ、満の裏切りは表に出なかった。オーヴァードとして覚醒した彼は思い出の詰まったアールラボを去り、自暴自棄になるかのようにエージェントとして戦いにのめり込む。そんな中でホワイトハンド所属の花咲杏(はなさきあんず)と出会う。彼女の感情に素直で愚直なところに救われた。
　その後、杏と交際・結婚、彼女の妊娠を機にUGNの前線から身を引こうとする。しかしながら、最初期からレネゲイドビーイングの研究に携わっており『知りすぎてしまった』彼をUGNは手放そうとはしなかった。満は本部所属のエージェントにして中枢評議会とコネを持つローザ・バスカウィルに、レネゲイドビーイングの核心に触れた論文を内密に提出。彼女の手引きにより前線から一歩引く。その際、ある密約を交わした。彼女から要請があった際はそれに従うこと。代わりに、高峰湊とみられるジャームの情報が入ったら真っ先に知らせること。

　湊を助けようとした時の話。交差点で信号待ちしていたところ、藤志郎の身内に背中を押され車に轢かれて死亡。日本支部の遺体安置所で目覚めた。

　同一エンゲージに入った人に嫌悪が湧く。つまりは物理的距離が近いほど当たりが強くなる。最悪である。