家族は父のみ。母親は数年前に離婚して以来一切の連絡がなく、唯一側にいてくれた愛犬（父親がレネゲイドの研究のための実験体として使っていたもの）も事故で喪った。せめて父には見捨てられぬよう、役に立つ道具としてでもいいから家族としていて欲しいと願って優秀な支部長であろうと努力している。
　自分がまだ幼いことから、支部員を不安にさせたり不快な思いをさせることを恐れ、なるべく弱いところを見せないつもりでいるが、社会経験の少なさから野心のある大人や敵から利用されたり騙し討ちをうけることがある。

　そんな不安や鬱憤からか自身の能力で物を爆破させることがストレス発散になっており、支部の地下訓練室で度々爆音を響かせている。本人としては隠し通しているつもりだが、時々爆音が訓練室の外にまで響くことがあり部下に知れ渡り恐れられている。


　学生としてはあまり良い学生生活といえず、教師からは子供らしくなく可愛げが無い、気味が悪いと言う者もいたり、同級生からは遊びに誘っても乗ってこない、何を考えているか分からないなど言われ友人と呼べる相手はほぼいない。信頼できる相手は日常生活では誰もおらず、自分にのみ見えるRBのみ。


　憑いてるRBは大型の犬の姿をしており、昔ずっと傍にいてくれた愛犬が姿を変えて戻ってきてくれたと思い込んでいることから、愛犬の名前である「虎丸」と呼んでいる。なお虎丸は最初こそ同一視されるのを嫌がっていたものの、孤立しがちな佳乃を見かねて『主人を心配して戻ってきた愛犬の幽霊の役』を受け容れた。
　過保護な性格で未熟な佳乃を叱ったり、見下してくる大人を見ては「なぜもっとハッキリと言い返さないのだ」と文句を言いながら相手に噛みついたり唸ったりしている。（当然干渉できないので佳乃は相手の前で飛び跳ねてるデカい犬のせいで会話の内容が入ってこずに困ることが多々ある）

　父親の用意した大きい一軒家でただ独りの生活を送っている