容姿・経歴・その他メモ

履歴

「真実と刺激。一度の取材で二度の情報を売れるのが…記者って仕事さ。はぁ…」

簡単な紹介

　あまり冴えない中年の記者。かつては神城グループ傘下の大手新聞社に勤めていたが、現在はフリーランスの記者として活動中。
　ある意味珍しい『地道に金を貯めて一億円に到達した』オーヴァード。40代での早期リタイアを狙って一億円を貯めたところ、オーヴァードに覚醒してしまいリタイアの機会を逃してしまった。

性格

　性格はことなかれ主義。他人との諍いは苦手で自分が耐えるタイプで、小心者と言い換えても良い。投資も堅実派。
　だが1億円持っているだけあって常人ならざる所がある。忍耐力だ。小心者というのはちょっと風が吹けばおろおろとし、自分の決断があっているのか分からないものだが、鴨井は一度決めたら絶対にやる。一貫性がある、というべきだろう。
　もっと言えば、無用な争いが起きないように色々と陰から取り計らう能力がある。

趣味

　趣味はゴルフ、自転車、インテリアコーディネート、ジオラマ作成など。
　ゴルフは入社直後から付き合いでやっていたため、ストレスなく楽しめるようになった。休日には万代市外までロードバイクで出かけることも多い。
　輸入家具を買い、西欧風、アジア風、北欧風など部屋ごとに雰囲気を変えることに凝っている。
　学生時代からジオラマにも凝っている。旅先の景色を写真に撮り、数か月ほどかけて再現するらしい。

所属組織について

　鴨井は現在フリーランスとして新聞の記事を担当したり、WEBのライターをやったりしている。特定の一社に属する訳ではないが、新聞社勤めの時に築いた人脈を活用できるため仕事に困ったことはない。特に思想は見せず、取材した情報を嚙み砕いて綴る能力に優れる。
　新聞社時代は社内政治には近づかず、派閥への誘いをのらりくらりと躱してきた。辞めにくくなるから嫌だ、というだけで裏取引や過度な接待はしていなかったのだが、それが硬派な人間だと解釈されていた。
　唯一派閥に属しているとすれば神城派だったということだけだろう。神城派だったことに大した理由はない。神城グループに入社した直後からお嬢様として認知はしていたし会ったこともあるので、まだ親しみがあった。非オーヴァードだったこともあり反会長派に迎合する理由もなかっただけだ。
　そのせいか、辞めた後も彼女から内密な指示を受けていることがある。

来歴

　鴨井廻には夢があった。そう、即ち趣味人。高校時代にアルバイトで稼いでいる自分の傍ら、地主の息子はスポーツカーを乗り回していた。聞けば、働かなくても不動産収入だけで生きて行けるらしい。
　生と労働が繋がっていない人生の、なんと羨ましいことか。きっと彼にとっては労働すら道楽に違いない。ある哲学者が言った『人生は暇つぶし』とは、生きるに困らなければ人生は道楽になりうるということだ、と鴨井は思った。
　そして大学時代、20年働いて、残りの40年を趣味に生きる決意を固めた。
　しかし地方の四大を卒業した鴨井の時代、日本はどこもかしこも就職氷河期を迎えていた。経営学部を出て高給取りと言われる銀行員になる夢ははかなく潰え、運よく引っかかった新聞社へ就職する。
　鴨井は自分が才能溢れ、リーダーシップを取るタイプではないと自認している。だから派手に一花上げたりはせず、地道に働いて年500万円貯金。そして退職金の4,000万円と併せて40代直前にて目標の1億円を達成したのだった。
　……本人は地道に頑張ったと思っているし事実不可能ではない。ないが…
　実のところ鴨井は能力が高い新聞記者であり、図らずして同期の出世頭だった。夜討ち朝駆け、三徹、接待など体力が要る業務を普通にやってのける。編集や広告部門に回しても良い。『権藤権藤雨権藤』のような状態である。できないのは経営、結婚、部下の育成だけ。
　まあ、結婚については何度か上司を仲人に縁談が持ち上がったこともあったが…辞めにくくする意図があったのは間違いない。出世欲も然程なかったので、いずれも鴨井は断っている。

　ということで悠々自適の『人生は暇つぶし』に突入した鴨井は万代市に家を買い、いろいろやりたいことを考えていた。
　が、無常。オーヴァードに覚醒した鴨井はまだまだ金を稼ぐ必要がある現実に苦悩している。

セッション履歴