容姿・経歴・その他メモ

空を見上げれば、無造作に束ねられた髪が木漏れ日の煌めきに亜麻色に輝き、
眼を伏せれば、長いまつげが柔らかく物憂げな影をそっと目元に落とす。
木の下に佇むその姿は、一幅の絵画に収められた乙女――

――に見えるが、れっきとした男である。


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色素の薄い髪や肌、整った容貌で女性に間違われることが多い。
外では表情をあまり面に出さないようにしているせいもあるかもしれない。


コードネーム：“アサルトブレイド”。
2年前の事件までは、“ゲートキーパー”城守 亜以戯と良きコンビを組んでいた。
剣と盾。
「アイギスの盾」に守られて、美しく舞うように戦うその姿は女神のようだ、と言われていた。
いや、女神じゃないけど。男なんだけど。
別に舞ってるわけじゃないし。
そこからついたチーム名は“アテネ”。
たったふたりだけのチーム。
今は、チームとしての活動は、休止中だ。


アイギとは兄弟のように育ってきた。
明るく屈託のない兄のようなアイギとは3歳違い。
どちらかというと引っ込み思案な性格だったツルギの手を、彼はよく引いて出かけた。
UGNの支部があった天穣寺の境内でかくれんぼをしたり、おにごっこをしたり……
夏の庭の、強い緑のにおいを今でも覚えている。

もう少し大きくなってからは、任務の合間に街にもよく出かけた。
目当てはゲーセン、格闘ゲームのアーケード。
8割がた、アイギの勝ち。
負けて悔しがる自分に、たこ焼き食って帰ろうぜ、と笑う。
お前が食べたいだけだろ！と言いながらも、腹の虫は正直だ。
火傷するほどアッツいたこ焼きを食べれば、まあいいか、と気持ちは落ち着いた。
明日こそは勝ってやる、といつも――


2年前の事件以来、全てが変わってしまった。
多くのことにやる気を見せない彼が、UGNの依頼だけは積極的にこなすのは、その想いのため。
力をつけて、いつか必ず自分の手で仇を討つ。
彼は、2年前の事件に関することであれば必ず動く。


16歳になってすぐ、バイクの免許を取った。
最近はよく独りでツーリングしている。
ツーリングはいい。
うるさい声がしない。
風が気持ちいい。
仇を討つことだけを静かに考えていられる。



好きなもの：バイク、格闘ゲーム、甘い卵焼き
嫌いなもの：自分の容姿を褒めそやす人間

履歴

"ゲートキーパー"　城守 亜以戯(シロモリ アイギ)
「アイギ」
ずっと一緒に戦い続けるのだと思っていた。
兄のように慕って、その背を追ってきたのに。
どちらかが欠ける未来があるかもしれないことは頭では理解していたが、こんな未来を想ったことはなかった。
彼をこんなふうに変えたあの事件が、そして、力のない自分が憎い。
義務的に最低限の依頼だけをこなし、衣食住に全く気を払わなくなってしまった。
それはまるで、早く死にたいと……
…………。
いつかまた、屈託なく笑うようになるだろうか。
自分の手で仇を討てば、皆の無念を晴らせば、彼の心も晴れるだろうか。


"黄金郷の支配者(エル・ドラード)”　黄木 輝真(オウギ キシン)
「黄木さん」
職場の上司。それ以上でもそれ以下でもない。
正しく仕事をするのであれば、何も気にはかけまい。


"ミルキーウェイ"　神納木 夏妃(カンノギ ナツヒ)
「夏妃さん」
アイギとは違って、以前とあまり変わりないように見える。
それはつまり、多分、彼女が無理をしているからだ。
無理をしないのは、きっと無理なことだと理解している。
せめて、アイギが彼女の支えになってくれればいいのにと思う。


"シューティングスター"　七夜 流星(ナナヤ リュウセイ)
「流星さん」
みんなの兄のような人だった。
爽やかで眩しくて、それは自分にはどこか近寄りがたくもあったけれど、そんなこと気にもかけない人だった。
剣は師匠に学んだが、近距離戦闘のイロハは流星さんから学んだ部分が大きい。


"無念無双"ザ・マスター　禅定 宗近(ゼンジョウ ムネチカ)
「師匠」
剣の師匠だった。居合道を彼から学んでいた。
「剣義は筋がいい」と彼に言われたことは、ツルギにとって密かな自慢で、心の支えだった。
何も持っていなかった自分が誰かに認められたのは、あれが初めてだった気がする。
彼を慕っていた。彼の支部に所属していることは誇りだった。
密かに、自分に父がいればこんな感じなのだろうかと思っては打ち消して、
彼を実の父とする三日月のことを羨ましく思っていた。
師匠の支部は居心地がよかった。
今でも、あの場所に帰れたらと願ってしまうくらいに。


"デジタル・ユピテル"　虹裏 美枝子(ニジウラ ミエコ)
「虹裏さん」
根本的に苦手だ。極力関わりたくない……。
いや、オペレーターとして優秀なのは分かるんだが。

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