①非生物や植物を黄金に変えるのにタイムラグはほとんどない。
　ただし菖蒲よりも体積が大きい物体を黄金に変えることは出来ないらしい。
⓶大気や空気を黄金に変えることはできない。ただし風船を黄金に変えた場合、中の空気も一緒に黄金に変えられるらしい。
　大気や空気単体を黄金に変えようとする場合、効果範囲が不明瞭で菖蒲の体積を超えた大きさの空気を黄金に変えようとしてしまって失敗するのだろうと考えている。
③黄金化した物体は菖蒲の任意タイミングで元の状態に戻すことができる。
④菖蒲が1週間以上接触しなかった黄金は自動で元の状態に戻るようだ。
⑤動物を黄金に変えるのには時間がかかる。九崖島の動物で調査した結果、下記のことが判明した。
　⑤-1　黄金に変えるのに必要な時間はその動物の重量による。体重1kgにつき1分間の接触が必要になるようだ。
　⑤-2　黄金に変化するのは制限時間後唐突に変わるわけではなく、接触した箇所から徐々に変化するようだ。
　⑤-3　菖蒲が接触している間は黄金に変化した箇所の性質は元の状態から変わらないが、変化途中で接触をやめると変化した箇所だけ黄金と同じ性質を得る。
　⑤-4　ねずみで試して判明したが、体の一部分を黄金に変えた状態では黄金は元の肉体と同じ働きをするようだ。
　　　　ただし重量は黄金と同じであるため足の一部を黄金に変えたネズミは足が重くなりすぎて歩くことができなくなっていた。
　　　　内臓の一部だけを黄金に変えた場合、黄金の重さで他の健全な臓器に損傷を与えるだろう。
　　　　内臓の一部だけを黄金に変えるような真似はさすがにしていないから、これについてはただの推測だが。
　⑤-5　全身を黄金に変えたねずみを海に沈めて3日ほど放置した際に、元に戻したねずみが海に対して強い恐怖感を示していたことから考えるに、全身を黄金に変えられた生物はおそらく周囲の状況を把握できており、意識も保っているのだろう。
　　　　全身を黄金に変えた人間に話を聞いたことがないからこちらについてもあくまで菖蒲自身の推測となる。
　⑤-6　人間も黄金に変えることができる。誰で試したかについては些事なので記載しないが。
　⑤-7　人間を黄金に変えるのにも体重1kgにつき1分間の接触が必要であることは変わりないようだ。
a.動物が意思を持ったまま黄金に変わる様を見ることが好きであると菖蒲は自覚した。
b.付き人であることを利用して空海 悠希の食事は低カロリー高たんぱくで太りにくいものにしている。
　彼女の体重が増えることは菖蒲にとって望ましくないできごとだ、
c.自身の体重が増えることによって黄金に変えられる対象が増える。
　光慈くんは菖蒲よりも体重が重いらしい。筋肉と脂肪を付けなくては。
d.叔父は菖蒲と同じく痩せ型の男だった。痩せ型なのは遺伝なのかもしれない。