フルスクラッチ(PE LM EA HR使用)
◆HO4【N】ハンドアウト
元FHのイリーガル　“疑惑の者”
カヴァー/ワークス：指定なし/UGNエージェント
ロイス：『リモデラー』　推奨感情P：感服/N：脅威

キミは5年前、FHセル『ジエンド』の一員だった。
セルリーダー『リモデラー』による市を崩壊させる試みにキミは疑問を覚え、『厄災』の最中にセルを離反。その時窮地に陥っていたPC2を手助けした。
その後キミはPC3の斡旋でUGNの協力者となり、PC2と同じように、いくつかの支部に派遣される形をとっていた。
今回『ジエンド』再興の兆候に、キミはPC3のもと活動することを命じられる。
キミは今確かにUGNの一員なのだという証明のためにも、今回の立ち回りは重要になるだろう。
──キミは未だにUGNから疑惑を掛けられている、というより、信用を得てはいない。

※ライフパスを元に書いたらめっちゃ長くなった半生
犯罪者の母を持つ殯は獄中で生まれ、すぐに施設に預けられた。物心がついたある日、とある犯罪者の死刑が執行されたというニュースを見て殯は初めて自分の母親の顔を知った。しばらくして面会に来た弁護士に拠ると、妊娠中だった母親は長期間に渡る裁判の心労に母体が耐えられなくなる前に罪を認めて収監されたそうだ。弁護士は母親の無罪を訴えていたが、罪を認めて死刑が執行された今となっては真実は闇の中である。弁護士は幼い殯に語りかけた。犯罪者の子として生きるのは辛く苦しいかもしれない。それでも君の母親が、命を賭して君を世界へ送り出した意味を考えてほしい。母親の分まで生きなさい、と。
世界は少年を冷遇したが、殯が引き取られた小さな養護施設での生活は彼にとって心の拠り所であった。殊更に複雑な事情と傷を負った子供たちが集められたその施設での日々は、時に近しく、疎ましく、愛おしく、禍福で糾われた縄のように断ち難い絆があった。
しかしある時、彼の住む小さな町で大きな爆発事故があった。爆発事故があった、と記録されている。一体どこで何が起きたのか、真相は誰も知り得ない。世界が既に変貌していると知っている者たち以外には。
事故の被害は大きかった。強い地震が起きて建物が倒壊し、電気系統が爆ぜて小さな町はあっという間に延焼した。施設の職員も子ども達も、この小さな世界のどこにも避難する場所などないことを察した。施設の中ただ身を寄せ合って、最期のときを待つのは辛かった。だから殯は願ったのだ。苛烈な世界から自分たちを守ってくれたこの場所が、また苦しいことのない安全な場所に戻るように、と。
数時間後。施設のあった場所には真っ暗な孔が空いていた。ブラックホールの中心で祈るようにうずくまる少年の周りには、痛みも苦しみも、思い出の欠片さえ何一つ残されていなかった。殯の護ろうとした全ては、彼を守る重力の裡に吸い込まれ、永遠に彼とひとつになってしまった。
そうして、彼の人生は常に死者と共に在った。自らに重力を操る力が備わったと知ったとき、彼はひとつ合点がいった。俗説によると魂の重さは21gだというが、もし本当に魂に重さがあるのなら、この力はきっと、己の人生をかたどった死者たちの魂の重力が引き寄せているものなのだと。

"エゴ・エリス"(Ego Eris)
「私はあなただった。あなたは私になるだろう(Tu fui, ego eris.)」という有名な墓碑銘
「現在生を謳歌している人々も、いずれ私のように土の下で眠ることになるだろう」という意味
名前の由来は、塔の落ちるイメージとか仏教建築の塔→ストゥーパ(墓碑)とかそんな感じです