容姿・経歴・その他メモ

長身。金髪。

好みのタイプは『母の様な女性』

口癖は『マンマミーヤ』母親の口癖は『なんですって』だったそうな

履歴

一人称：俺
二人称：アンタ/貴方(貴女)/〇〇

彼の名前は本名ではない。父親に捨てられて、科学者だった母からは名前と愛を与えられなかった。そんな母が病死。

以来彼は非行に走った。

強盗。器物損壊。詐欺。その他もろもろの犯罪。最早していない犯罪は殺人だけであった。

その犯行に彼のレネゲイドは無意識に利用されていた。…彼の肉体を流れる『波紋』も同時にだが。


「犯罪ばかりして名前を大きくして…貴方、『アウトロー』に憧れはない？貴方はきっと犯罪がしたいから犯罪をするんじゃない。…自分を否定したいから。愛されたいから。…どう？当たってるかしら？」

そんな彼の人生は一人の女性とその部下の三人の女性によって変わった。

まず与えられたのは名前。黒を意味するチェリノを訛らせてツェリノ。希望の言葉を持つ石のペリドット。黒、すなわち『闇の中の希望』…後のグレモリーは悪魔の名前なのだが…その悪魔は『女性からの愛を得る』とかなんとか…

名前を与えられた最初は彼自身、彼女らに懐いていなかった。どう寝首をかくか、どう欺いて裏切るか。そして何より『自らを捨てるのではないか』そうやって疑い、危険視し続けていた。

次に与えられたのは無償の愛だった。何日も、何ヶ月も、何年も、彼女らは無償の愛を、理由も理屈もない愛を彼に与え続けた。

彼がその愛を自覚してからは非常に事の展開は早かった。

あまり年の変わらないその女性達を『母』や『姉』と慕い、女性への扱いを完全に学んだ。


だからこそ、失った時の痛みは何よりも強かった。

その『母』が自らと他の女性を守る為に『ジャーム』と化した。周りに多大な被害を出し、高濃度なレネゲイドを放っていたといえど彼女には『自分達を守る』と言う明確な理念と思考回路。止まるための意志が残っていた。

だが、日常を守る組織は─── UGNは、それを許さなかった。

目の前で母としていた女性が射殺され、彼は自分を恨んだ。何も出来ないのか、と。どうしてオーヴァードである自分はUGNに立っていないのか、守れた筈なのに守れないのか。彼は自分を恨んだ。考え続けた。

「…い…き…なさい」
「母さんッッッ！」
「…あなたは…あなた達は……」
「あぁ…あぁッ！分かったよ！分かったよ母さん！！！俺…俺は！アンタの分も───

アンタの分も、そう言った時母の残るわずかな力で彼は殴られた。頬を叩かれた。…初めての経験だった。そして最後の力を振り絞り、母と呼ばれた人物は力強く笑いこう語った。

「…私の分は…もう、終わったのよ。……幸せものね…私は……ツェルノ。…男なんだから…甘えるのはやめなさい。……私の分も、じゃない」

「アンタの人生を、アンタらしく。…頑張るのよ…！」

彼女の遺品はそれぞれに渡された。

一人はコートを
一人はたった五人で回していた彼女の立ち上げた『組織』の社長を
一人は財布を
…そして、ツェルノは彼女のピアスと『オリジナル』と呼ばれるレネゲイドを。

全員に平等に遺言を遺した彼女の『意志』は全員に引き継がれた。



「…じゃ、行って来るぜ。カーねぇ、ムーねぇ、ハーねぇ」

そして、彼は旅立った。『血の繋がりもなければ幼少からの付き合いでもない自分達。その自分達を守る為に死を選べた母』の意志を継ぐために彼は兵士となった。

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