能力に目覚めた13歳の時までは、片親ながらも何不自由なく普通の女の子として過ごしていた。
しかし、中学1年の終わりごろに突如として彼女の中にあるレネゲイドが目覚め、彼女は能力者に。
手先から出る雷、それを広げる特殊な輝きを持つ砂。それらが学園生活中に暴発。
幸い、人的被害は少なかったものの、周囲の人間から恐れられ疎まれ孤立する事に。友達は全て離れ、母親には勘当を言い渡された。

未希は荒れ、学校にも行かなくなる。夜の街を歩いていたところ不良グループに囲まれ、憂さ晴らしもかねて彼らにエフェクトによる暴力行使をし、怯えて逃げ惑うその不良たちからカツアゲをした。
他に手段が無かった為、不良達へのカツアゲを繰り返す。
元々黒髪のロングストレートであったその髪もバッサリと切り落とし金髪に赤メッシュと緑メッシュに変えた。
未希は自分の異能によって人から疎まれる事に恐怖を募らせた。その自分を蝕む異能への恐怖があっても尚、それに頼ることでしか今を生きられないことに更に絶望して。

そんな生活を続けて半年が過ぎた頃、樋上京平という人物と出会い「君の力は人を幸せにすることが出来る」と言われる。
最初は半信半疑であったが、他に頼る宛もないので彼について行く。
彼から渡されたキャンバスを手に取り、自分の思い描いたものをモルフェウスの力で実体化、ブラックドックの力で自動化。樋上はこれにより君の思い描く人々を幸せにさせるテーマパークを作ってほしいと志願した。自分の力の使い道を知った未希は夢中になってアトラクションをその手で思いつく限りつくり、デザインした。またその中で衣装には特にこだわり、日々そのデザインを試行錯誤するほどであった。
未希の頑張りと共に島にはバーチャランドと名付けられたアトラクションが完成。
これにより未希は人々が自分のデザインした娯楽施設で楽しんでもらうことを夢見た。

しかし、これはFHから脱走したエージェント樋上京平が自分の理想の王国を作るための罠であった。
完成と共に本性を現した樋上により未希は全身を拘束され薄暗い空間の中3年間閉じ込められることに。
彼女の必死な願いにより生み出された、彼女の願いを背負った分身も樋上に王国建設の為の人民を招集するための道具として利用される羽目に。
未希は3年間、孤独の中ただひたすらに利用されながらも助けをどこかで待ち続けていた。

今は、その未希を助け、当初は樋上の陰謀により、偽りの幼馴染としての記憶を植え付けらえていた逢坂木月に「今まで通りの幼馴染」として受け入れられたうえで共に過ごしている。
平たく言えば同棲している。

木月という幼馴染であり、唯一の心を許せる相手を手にした未希は、オーヴァードになってからしてなかった愛の表現を全面に出し、木月を何より自分が守るべき一番のものとしてその日々を大切にしている。
また、UGNに協力する彼に倣って未希も不良時代にやっていたカツアゲの一切を止めて、今はUGNイリーガルとして活動している。主な収入源は樋上に利用された時に培ったファッション分野におけるオリジナルブランドによる販売。
これが中々に評判が良く、17歳ながらにかなりの資金を得ている。
因みに服は全て、木月に着せたら似合いそうな可愛い服という案の元造られている（し実際に着せている）。