容姿・経歴・その他メモ

見た目はどこにでもいる普通の男子高校生。人並みに勉強ができて人並みに運動神経があって、特に面白みのないモブのような男。しかし彼には一つだけ大きな特徴、もといコンプレックスがあった。それは声が
"かわいすぎる"こと。透き通るような混ざりのないその声はまるで邪を知らぬ無垢な少女のよう。そんな見た目と声との圧倒的なギャップに彼はコンプレックスを覚えている一方で、平凡な自分が唯一他人と異なっている部分として誇りに思っているところでもあった。

彼には幼馴染がいた。名前は桃辻 実、笑顔が素敵な女の子だった。将来の夢は歌手になることで、それをことあるごとに話していた。実とは幼い頃からよく一緒に遊んでおり、それゆえ気づけば家族ぐるみの付き合いになっていた。中学に入ってからはお互いのことを意識し始めて話すことも少なくなるが、中学2年の春に自分の気持ちに気づいた深月が実に告白。それから2人は交際を始める。
交際を始めてから最初のデート。隣にいるのが当たり前、いままで何度も一緒に遊んできた、なのに今日はなんだか緊張する。そう、今の実は、昔とは違う。自分の恋人なんだ…と、ふと隣を見た瞬間だった。
幸せだった2人の時間は一瞬にして崩れ去ることになる。

居眠り運転のトラックが歩道に乗り上げてきたのだ。実は即死だった。
深月はその時、レネゲイドウイルスが活性化しオーヴァード化したため無傷だったようだ(実際は一度死んでいたわけだが)。
皮肉なことに、彼が実に庇われるような形でトラックに轢かれていた。
彼の身体は無傷だったものの、精神を壊してしまい学校にも行かなくなった。

そんな彼の元に1人の女性が訪ねてきたのはそれから一週間ほど経ってからのことだった。
彼女の名前は姫宮由里香。UGNエージェントの研究者だ。
正直なところ、彼女は相当な変人であった。家に上がるや否やいきなり「能力を見せて欲しい！」と言い出した時は、その時家に誰もいなかったとはいえかなり驚いた。
彼女は彼の良き相談相手になってくれた。色んな意味で思い切りのいい彼女は彼に新しい道を示してくれた。
そこから彼は、実が叶えられなかった夢、「歌手」を目指すことになる。
とはいえ、コンプレックスである声と見た目のギャップをすぐに克服できるはずもない。
まずはインターネットで自分の声を配信する"歌い手"に挑戦してみることにした。
これが大反響を呼び、メディアも殺到。今では自分のCDを出せるほどの歌手になった。

ただし、彼はメディアに顔を出したことはない。あくまでも謎の少女「ミノリ」として、歌っている。
いままでも、これからも、ずっと。

オーヴァードとしての泡星 深月
姫宮に恩義を感じている彼はイリーガルとしてUGNに協力する際も積極的だ。
能力は光を操る「エンジェルハイロゥ」と異常なスピードをもつ「ハヌマーン」の二つ。
音のように間合いを詰め、振り下ろされる光の剣。審判を下すかのようなその様を形容してつけられた二つ名が
「音速の天使(ソニックエンジェル)」だ。

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