一人称：我輩/拙
二人称：貴様/〇〇様
特徴・語尾：唯我独尊/抑揚がない
癖：ベロと羽を出して煽る/ピュルクスを撫で回す
好きな物：“遺産”（歴史があると芳醇で直良）/甘いもの、卵料理
嫌いな物：空腹・不味いジャーム/寂しい事
目的：『自由』になる。

同種であるレネゲイドを侵蝕し、それを糧に成長するーー通称“遺産喰らい”(デバウラー)。特に彼は自身と同様にして生まれた『十二の新話異産(ﾀﾞｽﾞﾝ･ｵﾌﾞ･ﾆｭｰｴｲｼﾞ)』と呼ばれるものを追い求めていると言う。

ピュルクスのソレは特に歪んでおり、くらった攻撃すら文字通り「喰らい」、自身の攻撃へと変換する。しかしながら、ギルド系列のとある組織にて弄らされた《遺産兵器》である自身の躯体をも使用した攻撃はあまりに凄まじく、アリスへの影響を考慮して着弾点には一定の距離の制限が生じている。

また、持って生まれたレネゲイドへの知識はリエゾンロード“セト”との対話を通して神がかり的な直感へと昇華されており、時に不可能な事柄をも説明する事すらある。

なお、データベース上で登録されている遺産『誓約の瞳』は既存のデータに（半ば無理に）合わせた仮称である。能力の類似性、契約者であるアリスの状態などからベースはこの遺産なのだろうが、だいぶ特異点的な変貌を起こしているようだ……

世界卵の怪物。封じ込められた匣。遺産喰らいの卵。
外見上は悪魔の羽と真っ赤な口が付いたイースターエッグに、殻が一部分割れてぎょろりとした目玉が見えている状態。
唯我独尊、厚顔無恥、罵詈雑言の3拍子揃った、「人を食う」話し方をする。

と思えば、どこか理知的で理路整然とした推察・考察を繰り広げる事もある。RBとしての本能なのか、『人間を知る』と言う事への興味も尽きないようで、よくアリスに人間（特に感情）についての質問をしている。

なお、少しだけ羽ばたくことや舌を動かす以上にできることは少なく、本人曰く自分だけでは満足に移動する事すら難しいらしい。
因みに、本体を封じているらしい殻は見た目以上に頑丈のようで、たびたびアリスに落とされているがヒビが増えることはない。……たぶん。

物心ついた頃から組織にいた能力の低いオーヴァード。生まれはどこぞの令嬢だったという噂であるが、現時点では詳細は不明。
小さな頃から組織で人体実験を受けており、その影響から感情表現は乏しく、警戒心も高く他者を信じる事も少ない。

唯一、自身を（半ば強制的に）連れ出してくれたピュルクスの事は慕っているようで、彼とは軽口を叩くこともしばしば。
また、そのような経歴から世間知らずであり、どこかズレている様子を見せる事も。

今から10年ほど前、とある中東の村で発生したレネゲイド災害『バビロニアの暗黒夜』。一夜にして崩壊したその村の跡地にて発見され、秘密裏に回収された幾つもの遺産の中に、その『卵』はあった。

ギルドに所属するとあるオーヴァード優勢思想の組織は裏ルートでソレを手に入れると研究を行った。多種多様なシンドロームによる反応調査。遺産を利用した画期的なレネゲイド兵器への組み込み。オーヴァードによる新世界の樹立を願い幾度となく実験は繰り返されたのだが、ソレはうんともすんとも反応を起こさず、眠りこけていたのだ。
半ば諦められ、倉庫で埃を被っていたソレが目覚めたのは今から数年前。遠く極東の島国にて、自身の生誕にも関与した遺産『エレウシスの秘技』が覚醒を果たした余波が、彼にも影響を与えたのだ。

目覚めた彼は大きなあくびを一つ。あたりを見渡せばそこには1人のボロボロの少女ｰｰ後にアリスと名付けられる少女がいるではないか。
卵はニヤリと不的な笑みを浮かべると、悪魔のように取引を持ちかけた。
『よぉぅ、小娘。一緒に“自由”になら(抜け出さ)ねぇか？』

アリスという“足”を得たピュルクスは組織によって改造されたその遺産を武器に、お礼参りと言わんばかりにその組織を崩壊させる。
同時刻、リエゾンロード“セト”の率いるクランが組織の調査に来ており、彼らと邂逅。その経歴を気に入った“セト”直々にクランに誘われ、自身の目的である『“十二の新話異産”(ﾀﾞｽﾞﾝ･ｵﾌﾞ･ﾆｭｰｴｲｼﾞ)』の情報を共有する事を条件に、彼の傘下へと入るのであった。

かくして物語は転がり落ちる。
塀に上ったハンプティ・ダンプティが落ちるかのように――

それとも

それは本当に新しい世界の幕開けだったのか……？

パンドラ、ハンプティダンプティ、卵型神話、豊穣神、レネゲイド災害、エレウシスの秘技、バビロニアの暗黒夜、遺産喰らい、“十二の新話異産”(ﾀﾞｽﾞﾝ･ｵﾌﾞ･ﾆｭｰｴｲｼﾞ)