容姿・経歴・その他メモ

出生

誕生日は8月25日。
天原島で産まれ、天原島で育った。
天原島は母の故郷であり、母の妊娠を機に両親は本土から天原島へ移った。
しかし、狭い島は本土で育った父には窮屈であった。
元々父は日本海沿岸の漁師を生業とする家庭の次男坊だったが、漁師という家業にそれほど興味はなかった。
それなりに整っていた容姿を持つ父は、都会の学校に進学したことを切っ掛けに遊び歩くようになった。
そんな中当時学校の先輩だった母と出会い、母のひたむきさが父を変えた。
そうして円満な関係を築いた二人は籍を入れた。
のだが、母の妊娠が発覚してから父の悪い気質がまた顔を出すようになった。
何かと理由をつけては本土へ渡り、遊び歩いていた。
はじめは母は両親を宥めて耐えていたが、関係は冷え切り、父は産まれたばかりの我が子の顔を見ることもなく、神威の産まれた日に離婚届に記入して島を出ていった。
それでも神威は幸せだった。
母は穏やかで優しく、祖父もよく遊んでくれた。
祖母がこわい時もあったが、祖母は神威が悪いことをした時に怒るのであり、神威が良いことをすると誰よりも褒めてくれた。
女だてらに祖父と漁に出る母のことが誇らしかったし、漁に向かう二人は神威のヒーローだった。
しかし、神威が小学一年生の時に母が倒れた。
風邪を拗らせただけと母は神威の頭を撫でて笑ったが、熱が引かないままこの世を去った。
母は身体の不調に気付いていたが、自身の治療費のせいで神威や祖父母に窮屈な暮らしをさせたくないと隠し続けていた。
母は自分が長くないと、自身の葬儀費用も部屋に隠していた。
あまりに呆気なく居なくなってしまった母だったが、彼女から与えられた愛と思い出を神威は大切に持っている。

漁師の夢

母が居なくなってからは祖父母に育てられ、お手伝いも以前よりするようになった。
そうして神威は「祖父母の自慢できるような漁師になりたい」と夢を抱くようになる。
神威は海が好きだった。
海は自分を育んでくれた。
潜水では小学校の中でもトップの成績を残した。
祖父から教えてもらった銛突きで神威に勝てるこどもは居らず、島の漁師の大人たちにも将来有望だと褒めてもらえた。
誇らしい反面、越えるべき漁師の大人たちのあたたかい反応は神威の闘争心に火をつけた。
港に行っては祖父だけでなく知り合いの漁師の手伝いもし、技術を盗もうと見て、聞いて、実際に体験もした。
友達と遊ぶのも好きだったが、神威は夢のために学ぶことが大好きだった。

本土への偏見

修学旅行で本土の都会に行ったが、あまり心を惹かれなかった。
都会の人間はどこか虚ろで不気味に見えた。
陰気で威圧的な風貌の大人とすれ違った時には嫌悪のあまり存在を認めたくない程に。
神威の中では、本土は母を不幸にした地という認識が大きかったのだ。

高校入学後

家族と島を愛する日々を過ごし、そうして大人になるのだと思っていた神威は｜神崎 津軽《かんざき つがる》という転校生と出会った。
本土からの人間ということで最初はあまり良い印象を持っていなかったが、彼の喋り方や雰囲気への興味が勝り、いつの間にかよく話をするようになった。
偏見だらけだった本土についてのイメージが、彼によって塗り替えられていく。
本土にも良い人がいる、自分達と同じ普通の家庭がある、少し距離が離れているくらいで人間は大きく変わらないのだと知れた。
そうして自身の価値観を変えてくれた彼に神威は感謝をしている。
彼が自分に楽しいものをたくさん教えてくれたように、自分も彼を楽しませたいと思った。
いつしか、神威は手伝いと同じくらい彼と過ごす時間が大切になっていた。

性格

明るく元気。いたって普通の少年。
身長だって平均的。
少し違うことと言えば、家庭環境と日焼け気味の肌と、同年代よりやや筋肉質だというくらい。
昔は本土に対して偏見を持っていたが、今は払拭されている。
以前はかなり保守的だったが、本土への偏見を抱かなくなってからは新しいものや知らないものに興味津々。

覚醒後の戦闘スタイル

シャチのような黒と白を基調とした形態へと変容する。
シャチは神威の憧れる海の覇者であり、漁師としての自分のイメージである。
褒めてもらって誇りとしている銛状の武器を使用し、獲物を確実に仕留める牙を研ぐ。
獲物を食らい血肉とするように、その血を自らの力に変える。

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