ゆとシートⅡ for DX3rd - ゆと工公式鯖

三枝志信 - ゆとシートⅡ for DX3rd - ゆと工公式鯖

“ドッペル/インビジブル・レジデント”三枝志信(さえぐさ しのぶ)

プレイヤー:シロ

自由登録 基本ステージ PC

正攻法とかそういうのは僕に求めない方が良いと思うよ」

年齢
16→17
性別
星座
蠍座
身長
167
体重
59
血液型
AB型
ワークス
レネゲイドビーイングD
カヴァー
高校生
ブリード
ピュアブリード
シンドローム
ウロボロス
HP最大値
33
常備化ポイント
6
財産ポイント
6
行動値
13
戦闘移動
18
全力移動
36

経験点

消費
+249
未使用
0
フルスクラッチ作成

ライフパス

出自 周囲が無意識化に持つ「自分ではない自分を求める心」が形を取り、偶発的に彼を器として選んだ結果、レネゲイドビーイングへと変化した。(WEの樋浦陣営はいずれも名前が冠する通りの集合無意識より覚醒を果たしている。ただし、ドッペルに関してはR-Linkerを使用する前に覚醒している)
突然の覚醒
経験 真っ当にUGNで正義の一員として戦う道を選びたい、しかし自分でなければできない役割がある。そんな葛藤と共にWEでは樋浦陣営に潜入していた。
煩悶
邂逅
師匠(霧谷雄吾)
覚醒 侵蝕値 ある日、気づいた時には力に覚醒していた。
無知 15
衝動 侵蝕値 僕は本心を隠してしまう。そんな僕を本当に周囲は信頼してくれるのだろうか。こんな嘘吐きの僕を。
妄想 14
その他の修正4
侵蝕率基本値33

能力値

肉体2 感覚2 精神9 社会3
シンドローム1×2 シンドローム1×2 シンドローム2×2 シンドローム0×2
ワークス ワークス ワークス ワークス1
成長 成長 成長5 成長2
その他修正 その他修正 その他修正0 その他修正
白兵 射撃 RC5 交渉1
回避1 知覚 意志1 調達
知識:レネゲイド 情報:UGN2

ロイス

関係 名前 感情(Posi/Nega) 属性 状態
Dロイス 申し子(セレクティッド)※リンケージマインド 「僕は人よりも力の扱い方がちょっと器用みたいなんだ」(申し子エフェクトを取得)
先生 霧谷雄吾 信頼 嫌悪 GR 「今回は無茶じゃない作戦でお願いしますよ、先生」
同僚 夢川愛理 誠意 厭気 GR 「まあ……世話にはなってるかな……」
同僚 黒花槐 連帯感 侮蔑 「今回は黒花先輩も巻き込まれ役ですか……。お互い頑張りましょう」
同僚 蕪木唯作 信頼 敵愾心 「相変わらずで安心しましたよ。またよろしくお願いしますね、先輩」
上司 花街 待宵 誠意 不安 「アリスさんの後任としては、まともな人で安心したかな。まあ、苦労は絶えなさそうだけど」
同僚 アーシュ 連帯感 無関心 「思ったよりも似た者同士で皮肉屋だから、気は合う方なのかもね。あちらさんも怠そうにしている割には働き者みたいだし。何よりお互い上司が厄介なのも……んんっ、この話は無しで」

エフェクト

種別名称LVタイミング技能難易度対象射程侵蝕値制限
リザレクト 1 オートアクション 自動成功 自身 至近 効果参照
(Lv)D点HP回復、侵蝕値上昇
ワーディング 1 オートアクション 自動成功 シーン 視界 0
非オーヴァードをエキストラ化
ヒューマンズネイバー 1
設定上効力を失っているので使用しない。
原初の紫:支配の領域 5 オートアクション 自動成功 単体 視界 6
(MAX)1シナリオLv回。対象の判定ダイスのダイス1つを1に変更する。
レネゲイドディゾルバー 3 オートアクション 自動成功 単体 至近 6
1シナリオLv回。EEか「制限:-」にのみ有効。対象が発動したオートのエフェクトを打ち消す。
原初の白:異世界の因子 1 オートアクション 自動成功 効果参照 視界 5 80%
(MAX)1シナリオ1回。シーン内で使用されたエフェクトをレベル1で獲得。EEとピュアエフェクトは不可。
異世界の因子(データ管理用) 1
原初の黄:アクセル 3 セットアッププロセス 自動成功 単体 視界 1
行動値+LV*2
裏切りの真名 7 イニシアチブ 自動成功 範囲(選択) 至近 4D10 120%
(MAX)1シナリオ1回。リアクション不可。判定無しの「(LV+1)D+対象の侵蝕率/10(端数切捨て)」HPダメージ。
飢えし影 2 メジャーアクション 〈RC〉 対決 視界 1
攻撃力:+(Lv+2)の射撃攻撃
コンセントレイト:ウロボロス 3 メジャーアクション シンドローム 2
(MAX)メジャーのC値を-LV
浄玻璃の鏡 1 リアクション 〈RC〉 対決 自身 至近 1
(MAX)回避判定をRCで振る。
リフレックス:ウロボロス 3 リアクション シンドローム 自身 至近 2
(MAX)リアクションのC値を-LV
雲散霧消 7 オートアクション 自動成功 範囲(選択) 至近 4
(MAX)1ラウンド1回。LV*5ダメージを減少する。エフェクトによるダメージではない場合、適用できない
巨人の影 1 オートアクション 自動成功 自身 至近 3
(MAX)1シーン1回。1点でもオーヴァードにダメージを与えたらエフェクト1つのレベルをシーン中+2(上限を超えても良い)。
ランナウト 3 オートアクション 自動成功 自身 至近 6 Dロイス
(MAX)1シナリオLv回。エフェクト使用時に宣言。組み合わせたものから1つ選択しLvを+2。

コンボ

アクセル

組み合わせ
タイミング
技能
難易度
対象
射程
侵蝕値
1
条件
ダイス
C値
達成値修正
攻撃力

侵蝕率管理用

原初の紫:支配の領域

組み合わせ
タイミング
技能
難易度
対象
射程
侵蝕値
6
条件
ダイス
C値
達成値修正
攻撃力

侵蝕率管理用

レネゲイドディゾルバー

組み合わせ
タイミング
技能
難易度
対象
射程
侵蝕値
6
条件
ダイス
C値
達成値修正
攻撃力

侵蝕率管理用

雲散霧消

組み合わせ
タイミング
技能
難易度
対象
射程
侵蝕値
4
条件
ダイス
C値
達成値修正
攻撃力

侵蝕率管理用

巨人の影

組み合わせ
タイミング
技能
難易度
対象
射程
侵蝕値
3
条件
ダイス
C値
達成値修正
攻撃力

侵蝕率管理用

ランナウト(雲散霧消用)

組み合わせ
タイミング
技能
難易度
対象
射程
侵蝕値
6
条件
ダイス
C値
達成値修正
攻撃力

侵蝕率管理用

基本攻撃

組み合わせ
飢えし影コンセントレイト:ウロボロス
タイミング
メジャーアクション
技能
RC
難易度
対決
対象
単体
射程
視界
侵蝕値
3
条件
ダイス
C値
達成値修正
攻撃力
100%未満
9
7
5
4
100%以上
9
7
5
5
160~
9
7
5
6

攻撃力固定値はLV+2
ダイスはバフ+侵蝕率ボーナスを加算

回避

組み合わせ
浄玻璃の鏡リフレックス:ウロボロス
タイミング
リアクション
技能
RC
難易度
対決
対象
自身
射程
至近
侵蝕値
3
条件
ダイス
C値
達成値修正
攻撃力
100%未満
9
7
5
100%以上
9
7
5

ダイスは侵蝕率ボーナス分を加算。
エフェクトによる増加は無し。

”裏切り者が告げる死”(Faker's present)

組み合わせ
裏切りの真名ランナウト(巨人の影)
タイミング
イニシアチブ
技能
難易度
自動成功
対象
範囲(選択)
射程
至近
侵蝕値
4D10+6
条件
ダイス
C値
達成値修正
攻撃力
120%以上
(7+1+2+(2))d

巨人の影が当たっていれば裏切りの真名のレベルを2点増加。
裏切りの真名使用時にランナウトでLvを底上げする。
命中判定無しのHPダメージ。

経験点計算

能力値 技能 エフェクト アイテム メモリー 使用総計 未使用/合計
70 9 300 0 0 379 0/379
侵蝕率効果表

現在侵蝕率:

容姿・経歴・その他メモ

基本的には怠惰な性格なのだが、自分が動かざるを得ない場面にあまりにも多く直面しているため、頑張って働いている。
というか、基本先生に駆り出されている。

考え方のベースは他人が進んでやらないだろうことを自分が引き受けて負担を減らすように立ち回ること。
自分があくまでUGNという秩序を守る組織に所属しているにも関わらず、正攻法を取ることができないため引け目を感じている。
しかし、搦め手は得意であるため、戦いの中では相手が嫌がることを常に考えて立ち回り、その中で味方の負担を減らそうとしている。

好きなものは正当な対価。
嫌いなものは物理的に痛いことと面倒事。

〇戦闘プラン(chaos)
・セットアップ
今回のセットアップアクセルは奥の手を兼任しているが、アリスに使用して唯作のディレイを消す。

・イニシアチブ
エフェクトレベルが上がっているタイミングで裏切りの真名が撃てるようになる。
タイミングを見て回避不可の(LV+1)+対象の侵蝕率/10(端数切捨て)のHPダメージを当てる。

・メジャー
今回は攻撃は控えめ。
コンセントレイトと飢えし影でちまちま攻撃。

・リアクション
全体攻撃、手が届かないところは雲散霧消。
そうでなければ浄玻璃、リフレックスで回避。
ダメージがやばそうであれば雲散霧消と同時にランナウトを使用する。

履歴

WE本編での設定

Resident:スパイ用語で現地担当者
イメージはありえたかもしれない主人公たちの別側面。
表立って行動するのではなく、誰に称賛されるでもなく、ただ目的のためだけに愚直に役割に徹する。
それが自身の存在証明であり、ミッションを託された身としての為すべきこと。
その考えを心の柱にしているからこそ、表立って正義のために行動ができる者たちの眩しさをより強く感じてしまう。
『自分もあちら側だったらどれほど気持ちが楽だったか』『だけどこんな役割は自分以外に任せられない』
彼の中では常にその想いがせめぎ合っている。

〇キャラメイク方針
原初系エフェクトを使用し、潜入の過程で触れてきたものとして多種多様なシンドロームのエフェクトを取得している。
これらのエフェクトは軽く触れてきた程度の物なので練度の問題でレベル1となっている。
・エグザイルの異世界の因子を経由することでエンジェルハィロゥ(茂木が使用するものに限定)のエフェクトを獲得
・嚆矢の血を使って得ているものとしてブラックドッグはEロイスより取得。
・自身のシンドロームを含めると、バロールを除く全12種のシンドロームを一人で使用している
(バロールを取得していない理由は、単純に本当にレイザーが嫌いだったから。
過去の経歴として、樋浦の命令でレイザーの血を使ってバロールのエフェクトを使ったことはあるとしている)

ただし、ソラリスのみは上記に含まれない例外としている。
リヴァイアサンとの修行の中で長時間触れてきたシンドロームあるため、
ソラリスのシンドロームについては習熟度が高く最大レベルで取得可能とした。

「間隙を突く」をコンセプトに基本的には相手の妨害を狙い、回避メインの戦いを行うデザインにしている。
反面、攻撃に対しての耐性は皆無。ここには「痛いのは苦手」という彼の言葉を反映している。
(デザインとしても高回避性能に加えて高耐久だとバランスが壊れるため、ここでバランスを取っている)

World End After -Each one's own way-

「今日の稽古はここまでとしておきましょう」
床に倒れ伏す僕に向かって、先生ことUGN日本支部長・霧谷雄吾は事も無げにそう言った。
「こ…殺す気か……」
メタメタに打ちのめされた体はあちこちが悲鳴を上げていた。
僕は痛いのが嫌いだと再三言っているのにこの仕打ちは何なのだろうか。
『時には避けるばかりではなく、咄嗟の判断で防御を選択せざるを得ない場面もあるでしょう。
なので、今日は黒花くんを参考にして防御の特訓をしてもらいます』
僕みたいな紙装甲で、あの装甲お化けのような肉の壁を築ける訳がないだろう。
あんな芸当が他にできるのは、僕が知る限りアイギスくらいしかいない。

――そう。アイギスだ。
彼女はOperation『World End』が終わりを迎えた時、姿を消してしまったらしい。
しかし、どうにも先輩やN市支部長の動向を探るに、あの2人はまだ生きている可能性がある。
樋浦……海燕焔がまた何か悪事を働かないとは断言できない。
彼女の性格を考慮すれば、生きているなら今もあいつと共にあるのだろう。
愛想はなく、皮肉たっぷりな取っつきにくい相手ではあったけれど、その悩みにはどうにも放っておけないところがあった。
だからこそ、他意はなく、彼女のその後が気になっている自分がいた。

「先生、考え事してたよね? 頭使うのもいいけど、力の使い方を教える立場の人間がセーブできてなくてどうすんのさ」
――すみません、バレていましたか」
「どうせ支部長のことでしょう? 最近裏で何かこそこそしているみたいだし。
あの人なら別に好きにさせても構わないと思うよ。
先生だけで厄介ごとを抱えるくらいなら、あれくらい権謀術数に長けた人間が頼れる位置にいた方がいい。
評議会だっけ? 頭の中凝り固まったジジイどもを相手取るくらいなら、僕だったら快諾するけどな」
「はぁ……君までいったいどこでそんな情報をかぎつけてくるんですか……」
「甘いねえ、先生。僕のコードネームを忘れてもらっちゃ困るよ」

痛む体を引きずって、手をひらひら振りながら訓練場を後にする。
僕も人のことを言えた口ではないけれど、先生は苦労をもっと分散させるべきだ。
とはいえ、新参者の僕にできることなどそう多くはない。
せめて内部・外部問わずに新しいコネクションでも作れれば、先生の手が届かない痒いところで動いてもらうこともできるのだが…。
(外部と言えば…)
UGN内部には協力的な外部のオーヴァードたち、イリーガルとのやり取りを行う部署が存在している。
スタッフが足りない時は、この部署から協力関係にあるイリーガルに依頼を行うこともあるらしい。
近頃小耳にはさんだ情報だと、新しくバウンティハンターとして現れた人物が、
次々とリストで公開されているジャームを捕えては連れてくるという話があった。
(――少し調べてみる価値はありそうだね。)

「確認取れましたか?」
――今回も合成ではなさそうですね。照合結果も一致します」
「……分かりました。では指定のポイントへ――
「それ僕が行っても良い?」
『うわぁ!?』
ここの人たちは気配を消して近づくと実にいい反応をしてくれる。
先輩のあの反応は結構意外だったけど、あれはあれで見物だった。
あれだけ強い人もあんな素っ頓狂な声上げるもんなんだなー。実に揶揄いがいがある。
ひょっとすると、それも茂木さんの影響なのだろうか?
その辺りは血は繋がっていないとはいえ何とも家族らしさを感じられる。
まあ例外としてそんな声を挙げなさそうな人がいるけどね。
性格の話だけするならば、アンチジャスティス程恐ろしい人間はいないと僕は思う。
同じことをあの人にやったら即座に頭を撃ち抜かれかねない。
…信念としては悪を断罪するところに重きを置いているから、そんな光景が展開されることはない……はず。
断言できないところもまた、あの人の綱渡り的な危うさの本質なのだろう。

「報酬の受け渡しに行くんでしょ?
噂のバウンティハンターとやらが気になってさ。情報ってもらえない?」
「……ウロボロスの力があればジャームの力を奪ったまま移送ができますから、お願いできるのなら非常に助かります。
ただ、私たちも情報を洗っている最中なので、彼女のことはあまり分かっていません」
渡された画像は、直接報酬の受け渡しをする際に隠し撮りしていたと思しきものだった。
そこには夏らしい清楚なワンピース姿で微笑む長髪の女性の姿があった。
とてもこの人が凶悪なジャームを捕まえたとは思えない。
「名前は神木鈴。コードネーム、素性、能力、その一切が謎です。
どうにも、彼女は何かの組織に属しているようで、受け渡しに来るのは彼女一人ですが、
バックには他の仲間がいるようです」
――――神木鈴、ねえ。分かった、だったら僕の方でも探りを入れてみるよ。
回収ポイントだけ送っといて。
運ぶときは当然ジャームのレネゲイドは沈静化させておくから心配はいらないよ」

相手に気付かれず、かつ俯瞰で回収ポイントが確認できる場所を探す。
しかし、周到に場所を選んでいるのか、格好のポイントは見つからなかった。
仕方なく、可能なポイントから高倍率の双眼鏡で相手の様子を伺う。
見せてもらった画像と同じ特徴を持つ女性が確かにそこには立っていた。
そして足元には意識を失って突っ伏しているターゲットの姿があった。
その様子から、完全に頭の中でピースが符号した。
――アナグラムで名前を考えるなんて洒落たことをするようになったね。
ただ、どうしても被る文字に関しては処理に悩んだようにも思える名前だけど。
ねえ、神木鈴さん……いや、アイギス」
僕の姿を認めた彼女は少し驚いた表情を浮かべていた。

――ああ、心配する必要なんて何もなかったじゃないか。
――それだけ感情の機微を見せられるようになったのなら君はもう大丈夫だ。

「…まさかあなたが回収人ですか、ドッペル?」
「そう。今の僕は正式にUGNの人間だからね。
ああ、心配しないで。約束のお金は持ってきたし、キミをどうこうするつもりはないよ。
ただ、少し話がしたくてね」
言いながら倒れているターゲットにウロボロスの因子を打ち込む。
これでもうしばらく意識を失ったままになる。
そして、目を覚ましたとしても抵抗するだけの力が戻るまで半日程度はかかるだろう。

「これで良し。にしても随分と女の子らしい格好してるじゃん。
それ、ウィッグ?」
「……ええ、そうです。僕の力で作ったものです」
溜め息をつきながら彼女はウィッグを取り外した。
残ったのは見覚えのある髪型と顔立ちをした少女の姿だった。
「うん、やっぱりそっちの方がしっくり来るね。
こんなことしてるってことは、あの人も無事って考えていいのかな?
こいつの服の状態からして火で焼かれた跡がくっきり残ってるから、想像はついてるけどさ」
「無論です。マスターが命を落とすのであれば、僕はその後を付いていく所存ですから」
「ええ……どうしたの? キミってそんなにドストレートな愛情表現できる口だったっけ…?」
「おかしいですか? 別に普通だと思いますが。
マスターは僕の居場所であり、僕はマスターの居場所を作る。
僕たちはお互いがいないと成り立たない、それだけのことです。
師弟、従者、恋仲、マスターが望むのであれば、僕はそのどれでも受け入れますよ」
「怖い怖い怖い!
嬉しそうに語ってくれているところ本当に申し訳ないんだけど、
キミが感情らしい感情を手に入れてくれたことはすごく嬉しいのに、余りにも変わりすぎてて怖い!」
僕の反応に対して彼女はこれが当然だろうと言いたげな表情をしている。
これがクーデレというやつなのか……透明人間が一皮剥けたら極彩色なんて誰が想像できただろうか。
「まあキミたちがそれでいいならとやかくは言わないけどさ…。
またどうしてバウンティハンターなんか始めたのさ?」
「単にマスターの贖罪としての活動とでも言いましょうか。
積み重ねてしまった罪を雪ぎ切れる訳ではありませんが、マスターなりにジ・オリジンの意思を継ぎたいとのことです。
まあ、それは別として僕たちも生活費は必要ですから、遠慮なく報酬は貰いますが。
しかし、僕たちは言わばUGNからすれば最重要ターゲットとも言えるでしょう。
生きていることが知れれば、次はどんな目に合うか分かったものではありません。
故に、存在しない何者かを生み出す必要がありました」
「それが、神木鈴ってことね。
通りで素性も何も分からない訳だよ。
――じゃあ、それを聞いた上で一つ提案を聴いてもらえないかな?」
「提案…ですか?」

「君たちの存在は僕が隠そう。
表に出てきてUGNと接触してしまったらちょっと話は難しくなるけど、それでも神木鈴の存在くらいは守り通そう。
だから、これからもイリーガルとして僕に協力して欲しい」
「意図を聞かせてもらえますか?」
「先生、あー、霧谷雄吾の力になりたい。
僕はキミ程師に忠実ではないけど、それでもあの人に恩義は感じてる。
あの人もUGN内で結構危ない橋を行き来してるからね…。
きっとWEの一件みたいな強硬手段が取れずに、身動きが取れなくなるようなことも出てくる。
だから、できるだけ多くのコネクションを外部に作っておきたい。
もし何かあった時に、先生の負担を減らせるような、正義の意思ってやつを集めておきたいんだ」
「……ドッペル、あなたも人のことを言えないのではありませんか?
僕から見たら、あなたも相当変わったように見えますよ」
溜め息混じりにアイギスはそう口を開いた。
そして、さらに言葉を続ける。
「僕たちは正義を名乗るつもりはありません。
ただその日を暮らしていくために必要なことをしているに過ぎませんので。
――ですが、先ほどの申し出は魅力的です。
僕の一存では決められないので、マスターにも話をした上で回答をさせていただきます」
「うん、前向きに検討してもらえると嬉しいよ。
――ああ、それとご祝儀は必要?」
「前言撤回です。
あなたのデリカシーの無いところは1mmも変わっていませんね」
呆れた様子ではあったものの満更でもなさそうに見えたのは僕の気のせいだろうか。
何にせよ、こんな健気な女の子が絶対防壁を誇る堅牢な守り手なんだから本当に驚きだ。
「じゃあ、吉報待ってるよ。連絡先はアタッシュケースの中に入ってるから、そこまでよろしく」

これはあくまで第一歩に過ぎない。
先生はきっとUGNという組織をよくするために動いてくれるだろう。
リベレーターズの発足に始まり、支部長の件も動くのであれば僕たちももっとやりやすくなる。
ただ、きっとそれだけでは足りない。
正攻法だけではうまくいかないことだってたくさんある。
であれば僕は、得意の搦め手で勝負をしていくことにしよう。

――やっぱり僕は表立って動くヒーローには向いていないな。

World End After -Each one's own way-
Fin

日陰者の陽だまり(Re; La Porté de l'Enferの過程(MM-77ウイルス回収後))

(あー……思ったよりもしんどいかも……)

ウイルス奪取のために一騒動起こした翌日。
アリスからのパシリ業務を終え、寮に戻ったところで、いつの間にか志信の意識は落ちていた。
夜中に買ってきた甘味は、結局口に入ることなく、テーブルの上に置かれたままだ。

――アイス買ってなくて良かった……」

気怠い体を気合で動かし、志信は冷蔵庫にお菓子を叩き込む。
欠伸を噛み殺しながらスマホで時刻を確認すると、デジタル時計は8時前を示していた。

「休日に何早起きしてんだか……」

そうぼやきながらも、霧谷やアリスの動き、各地で起きていることを考えれば、休んでいる暇はないという結論が否応なしに弾き出される。
溜め息を吐くと、シャワーを浴びていくらか気持ちを切り替えたところで、志信はN市支部へと赴いた。

――おや、随分と優雅なお目覚めですね」
「わざわざ出向いた人間にかける第一声がそれかい……。そんな風に言ってるけど、人手が欲しいのは事実でしょう?」
「殊勝な心掛けですね。昨日の今日で、そこまで協力的な姿勢を見せていただけるとは思いませんでした」
「……僕の性格を理解して的確に使ってる癖して、よく言うよ」

志信は嘆息しながら報告書を数枚をペラペラとめくり、目的のものを見つけると、それを手に取って目を通す。

「リベレーターズも突発的とはいえ、あれと遭遇してるみたいだね。当然僕も疲れてるから、言ったこと以上の仕事をするつもりはないけど、負担の分散に一役買うくらいはするさ」
「では、その申し出を喜んで受けさせていただきましょう。よろしくお願いします」

想定通りといった様子のアリスに対して溜め息を吐くと、志信は支部長室を後にした。

***

――そそ、大丈夫。あれは見た目がきついけど、別に殺せない不死身の怪物って訳じゃない。何度もああいう手合いを倒してきた僕が言うんだ。信じなって。とりあえず甘いものでも食べて、楽しいことでもして、ゆっくり休みなよ」

程度が深刻なメンバーを捕まえては、状態を確認して簡単にケアを行う。
荒立てないように人目に付かないタイミングを狙っているため、効率はかなり悪い。
4人目の対応を終えたところで、志信はまたも溜め息を吐く。

(何か今日溜め息ついてばっかりだな。……そもそも、考えないようにしてたけど、僕自身も長いことあれの相手をしているんだよな。リベレーターズの中で精神的に一番堪えているの、もしかして僕なんじゃないの……?)

そんな考えがよぎったところで、聞き覚えのある声が志信の耳に届く。

――最近、皆さん元気がないですね……」
「多分、槐や志信たちが関わっている任務の関係」
「私たちはまだ戦っていないけど、戦った人は皆強いショックを受けているみたい……」
(……そんな話をしているところに、こんな顔見せる訳にはいかないな)

声と口調で愛理、明日香、あやめの3人が近づいてきたことを認識したところで、志信は影を使って建物の屋根に退避した。

「…………?」
「どうかした?」
「あ、いえ。気のせいですね」
(……本当に、何でそう言う勘は鋭いかね)

下から聞こえてくる会話に、少し冷や汗を流しながらも、志信は影をマット状に伸ばしてその場に寝転んだ。
デスクワークの時間が増えているせいなのか、スマホを見て疲れ目になっているからなのかは分からないが、彼の眼には青空がやけに眩しく映る。

(まあ、働きはしたし、僕にだって休む権利はあるよね。シェスタ、シェスタっと)

そう微睡に意識を委ねようとした時、スマホが着信音を響かせる。
飛び起きた志信は画面を確認し、一瞬『えー……』と困惑した表情を浮かべた後、通話に出る。

――もしもし?」
『あ、志信くん、今良いですか? お仕事中だったりします?』
「いや、まあ、休憩中だけど……そう言う愛理ちゃんは何? 暇してるの?」
『失礼ですね! 今の私はサポート要員なんです! 絶賛皆さんのお手伝い中なのです! ……あーっと、そうじゃなかった。休憩中でしたらちょうど良かったです! 予定を確認させていただきたくてですね……』
「予定?」
『今夜は夜にご予定とか入っていますか?』
「……突発的に任務とか、呼び出しが入ってこなければないと思うけど」
『でしたら、今明日香ちゃんやあやめちゃんと相談しているんですけど、リベレーターズの皆さんで集まって、パーティをしませんか? 気分転換になるかなと思ったんですけど……』
「パーティ……パーティねえ……。正直騒がしい空間に行く気分じゃないけど、おいしいものが出るなら考えようかな」
『もちろんです! お料理は沢山準備しますよ!』
「分かった。じゃあ、詳しい話が決まったら連絡よろしく」
『はい! それと――

一瞬間ができたことで、志信は怪訝そうな表情を浮かべながら、音が拾えていない可能性を考慮してスピーカーの音に集中する。

――志信くんも、無理しちゃだめですよ。大変だったら、私がちゃんと聞いてあげますから。それでは』

要件を言い終えると、愛理は通話を切った。

――――何でこういう時だけちゃんと先輩らしくするかな……あの子は……」

別の意味で大きく溜め息を吐くと、完全に休憩モードに切り替えた様子で、志信は昼寝に入った。

セッション履歴

No. 日付 タイトル 経験点 GM 参加者
フルスクラッチ作成 0
2022/8/6 WEシリーズ経験点(合流用) 208
キャラシ全体の経験点が204になるように調整。精神+2,RC+2
1 2022/10/9 the Chaos World End Exhibition ~ IF crawling dread sit next to... ~ 23 クロレラ 瀬戸デアドラiroEtude
An not GM3回分 18
社会2点成長、情報:UGN+1

チャットパレット