一族に千年伝わる対オーヴァード武術で行う正確無比な『二刀流』――が本来の姿なのだが、運命力に耐えきれる『自分の運命の一振り』以外の刃物が武器として扱えない体質。一族全員この体質らしい。
なので、現在は生まれた時に実家のご神木(ＲＢ)から頂いた枝を使った、護身用の『御神木の木刀』のみを振るっている。
この木刀は認識されている所有者の精神力や運命力で強さが変わり、彼女のは調整抜きでも普通に鉄も斬れるレベル。
アールラボの研究・協力もあってより扱いやすく調整されており、白木造りの可憐な拵えとなっている。
もちろん、そこら辺のユニークアイテム並にやべー代物と化した。彼女しか使えないが。

ある霊山に住み、平安時代から密かに日本を護り続けていた一族――『重陽』。彼女はその出身である。
彼らの存在を知っている人間は多くはないが、日本ＵＧＮの前身の護人会の時代からＵＧＮのイリーガルやエージェントとして協力しているようだ。
『天狗』や『土地神』などの様々な逸話を持つ一族だが、その大本は全て一族の殆どが大なり小なり『特異点体質』ということだ。
特に背中に太極図に似た痣がある者は強い才能と運命力――特異点体質を持つが、御寿はそれだけではなく『八卦図』にも見える痣が背中に広がっている本物の”特異点”でもある『天命の御子』らしい。
基本的には事件を嫌い安全な山に引きこもっているが、その定めに納得できない若者たちが守護者たちの協力者なのである。

生まれた時に授けられる菊花石の勾玉の首飾りをとても大切にしている。
何度か事件の中で紐が切れたりしているが、その度に助けた人物などの手で修理されて変化しながらもずっと身に着けている模様。
――ある意味、波乱の人生を歩むことを強制されている彼女にとっての人との繋がりを感じる心の拠り所でもある。