元々は“斬糸の繰り手”（フィンガーブレイズ）と言うコードネームを持つ、UGNに所属していたエージェントである。
とある任務にて、泳がせていたFHが一般人に対し暴行を加えているのを黙って見ている事ができずに攻撃、その一般人達は無事に保護されるものの、情報源はそこで途絶え任務が失敗した。
自らの行いがどうしても間違いだと思えなかったワイアは「UGNでは自分の正義を十全に為せない」と、それを期にUGNから離反する。
離反する際に元の姿を捨て、現在の少年の姿を取るようになり、「ワイア・コイルズ」の名前もその際に考えた偽名である。
この際に霧谷雄吾、並びにUGNエージェント「笹目征十郎」が何らかの手引きと今後の用意を整えたと考えられているが、詳細は不明。

当然ながら任務の失敗原因は自分にあり、その点で自らを「我慢するべき事を出来ずに、責任も取らずに逃げ出したクソヤロー」と溢すことがある。

本来は弱きを助け強きを挫く、義侠心の強い人物であり、金にならない仕事を請け負ったりほぼ無償で仕事を行う事も金欠に拍車を掛けている原因の一つ。
UGNに対しては尊敬の念を抱いているが、世界の平穏を維持する為なら小悪を見逃す事もある姿勢が許容出来ずに離反した為相容れない部分も多い。
FHについては論外で、オーヴァードの能力を用いて非オーヴァードを虐げるような真似をする者に対しては嫌悪を露わにする。

ワイアが選んだ『何でも屋』と言う職業は、一般人を虐げるオーヴァードから護衛する、もしくは実力をもって排除する、つまるところ一般人向けの対オーヴァードトラブルシューターである。
雀の涙のような報酬額だろうが何だろうがとにかく無償で人助けをしないのは、この仕事をセッティングした人物からの厳命らしい。
実際仕事になっているのか？と言うと、そもそも一般人が自らのオーヴァード被害を自覚するのは難しく、また気付いたとしても今度はワイアのトラブルシューターとしての知名度が低過ぎて依頼が持ち込まれない。
その為自ら見つけた事件に首を突っ込み、被害者に報酬を要求（この場合ほぼ無償に近い金額）すると言う、一見すると当たり屋と同レベルの営業（？）を仕掛けている。

そう言った意味でも、ワイアの心情を理解していると言う意味でも霧谷雄吾は彼にとってのお得意様である。