容姿・経歴・その他メモ

昔々、篝火村を大災害が襲った。
未曽有の大火で村民の9割が焼死した凄惨な事件に、気が動転した村人たちは、口をそろえて「龍が来た」と言ったが、歴史は、その事件を落雷による大火事と語った。
だが実際に、あの日あの村に、龍はいた。いや、正確に言えば龍はずっとその村にいたのだ。
村に住む、齢１０の娘の身体に、龍は宿っていた。
大火よりもはるか昔から、村にはこんな言い伝えがあった。「かつて龍が起こした竜巻で、村が滅んだ」と。
それゆえ、村人たちが、生まれつき奇妙な"角"を持つ彼女を忌避したのは言うまでもない。
人々は彼女を忌み子と見捨て、その生家すら遠ざけた。
父は夜中に家を出て、帰ってこなかった。
それでも母は優しかったが、村人たちの迫害に疲れ果て、ある夜、家に火をつけた。
そして、娘が長く苦しまぬようにと、その首に手をかけたその時、娘の中の龍が目覚めた。
優しかった母に殺させそうになった絶望が、龍を呼び覚まし、母をそこまで追い詰めた村への憎悪が、紅蓮の焔として顕現した。
一晩中暴れた獄炎龍は、夜明けとともにもとの年端もない少女の姿へと戻り、すこやかに眠りについていた。
生き残った村人は、決して彼女を起こさぬようにと、近くの山の、龍を封じているという祠へと閉じ込めた。
彼女が目を覚ましたのは、その三日後の話である。
以来、篝火村の人々は龍の怒りを畏れ、祠へと供物（食べ物）を捧げるようになった。

この龍となった少女こそが、蓬莱 環である。
キュマイラの力で体を龍と化し、サラマンダーの力で炎を吐く。
おとぎ話に出てくるドラゴンのような力を持って生まれてしまった少女である。
なぜ、600年も昔の人物がいまだに生きているのか、なぜ少女の姿のままなのか、小難しいことは置いていこう。
おそらく、彼女の精神は、岩戸に放り込まれたあの日から年老いてこそいないのだ。
そんな彼女の精神を、イージーエフェクト【体形維持】が反映させた姿なのではないだろうか。

祠に封じられた彼女を世に解き放ったのは、当時まだエージェントであったUGN日本支部支部長、霧谷雄吾。
各地に同じような伝説こそ数あるが、その中でも、いまだに供物がなくなるような場所は少ない。
そんな篝火村の伝説に目を付けた彼は、その龍の力を世のために使おうと考えたのだ。

UGNに保護された彼女は、霧谷に現代の常識を学び、エージェントとして霧谷の手元に置かれた。
リバイアサンの伴龍として、畏れられる彼女は、あくまで霧谷の飼い龍ではなく、友人である。
霧谷との友好関係は15年、霧谷にとっても、立場関係なく話せる数少ない人間である。

前述の理屈であれば、霧谷と出会って以降は、通常通り見た目年齢が成長してもよさそうではあるが･･････
現代に開放されてから、最初の内は、通常通り（教育の遅れもあるので若干遅くはあったが）成長していたが、見た目年齢15の時に、読み漁っていた現代文化のマンガの中で、「のじゃロリ」なるものを発見する。
口調はもともと爺臭かったため、それ以降面白がって体の成長を止めている。

財産点が高いのは、霧谷から結構甘やかされていてお小遣いをいっぱい貰っているため。
彼女の力と、彼女の生まれるより昔からあった悪龍伝説との関係性は不明。

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