容姿・経歴・その他メモ

　いつからかそこにいた。
　気がつけばそこにいた。
　そういう女。

　呼ばれれば現れるし。
　消えろと言われれば消える。
　そういう存在。

　接してみればなんてことのない、気さくな性格で愛嬌と時折不躾を振りまく。
　喜怒哀楽のはっきりした、他者への気遣いを忘れない。取り立てて特徴のない性格。
　知っているからだ。それくらいであれば、誰の記憶にも深くは残らないと。

　我が名は「夜の支配者」　ただ、死という名の朝を待つ。

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　かつてはどこにでもいる村娘だった。
　ある日山で崖から落ち、死にかけていた所で何者かに「感染」させられた。
　それ以降、世界中を逃げるように旅して周り。その道中で産んだ娘「アリス」を病気で亡くした。
　自身が特殊な存在であるゆえ、追いかけ回されることも少なくなく。屍を晒せば実験道具とされる可能性もある。
　何度か捕まり、ひどい目にも合った。その繰り返しの中で摩耗し、その結果笑顔と人懐っこさを手に入れた。
　遠ざければ怪しまれるなら、いっそ飛び込んでおけばいい。
　そうして自分の心を守れば、傷つくこともない。

　――実際の所、そんなうまくは生きれない。そんな風に500年の時が流れた。

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