“瑞花”深山霞
プレイヤー:藍上
- 年齢
- 21
- 性別
- 女
- 星座
- 不明
- 身長
- 163
- 体重
- 健康
- 血液型
- 不詳
- ワークス
- 大学生
- カヴァー
- 大学生
- ブリード
- クロスブリード
- シンドローム
- オルクス
- モルフェウス
- HP最大値
- 24
- 常備化ポイント
- 6
- 財産ポイント
- 4
- 行動値
- 8
- 戦闘移動
- 13
- 全力移動
- 26
経験点
- 消費
- +38
- 未使用
- 0
ライフパス
出自 | ──思い出したくない。あんなの家族じゃない。 | |
---|---|---|
犯罪者の子 | ||
経験 | 雪(せつ) 雪様。どこにも行けず死ぬところだった私に手を差し伸べてくれたひと。あの方との温かな約束をなくしてしまわないよう、大事に大事に抱えている。 | |
約束 | ||
邂逅 | 都築京香 京香様。雪様と縁のあったお客様。事件以降私をゼノスに誘ってくださったひと。稀少な「ゼノスの人間」として貢献したことを買ってくださっている。 | |
貸し | ||
覚醒 | 侵蝕値 | 強い怒りでオーヴァードに覚醒。守るには遅すぎた。 |
憤怒 | 17 | |
衝動 | 侵蝕値 | 心に灯る昏い炎が血を怒りで滾らせる。強い怒りと理不尽に殺されたレネゲイドビーイングたちの無念がそうさせる。そんな衝動に駆られる自分という「人間」のことまで、嫌いになっていく。こんな気持ち知りたくなかった。 |
憎悪 | 18 | |
その他の修正 | 3 | チャリオットバラ―(LMp120)分 |
侵蝕率基本値 | 38 |
能力値
肉体 | 1 | 感覚 | 3 | 精神 | 2 | 社会 | 3 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
シンドローム | 0+1 | シンドローム | 1+2 | シンドローム | 1+0 | シンドローム | 2+1 |
ワークス | ワークス | ワークス | 1 | ワークス | |||
成長 | 0 | 成長 | 0 | 成長 | 0 | 成長 | 0 |
その他修正 | その他修正 | その他修正 | その他修正 | ||||
白兵 | 射撃 | RC | 交渉 | ||||
回避 | 1 | 知覚 | 1 | 意志 | 1 | 調達 | |
運転:馬 | 4 | 芸術: | 知識:レネゲイド | 2 | 情報:学問 | 1 | |
情報:ゼノス | 1 |
ロイス
関係 | 名前 | 感情(Posi/Nega) | 属性 | 状態 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|
Dロイス | 遺産継承者“レガシー” | ― | LMp109 遺産と呼ばれる古のレネゲイドに感染した物品と契約を交わしている。遺産継承者専用アイテム(LMp120)を1つ取得する。 | ||||
雪(せつ) | 幸福感 | / | 悔悟 | 大事なひとだった。レネゲイドビーイングという、この世界に存在する「人間ではないもの」らしかった。けど、この方と皆のことが大好きだった。私にとっていちばん温かい“絆”だった。あの事件を思い返しては悲しくて悔しくて、さみしい。 | |||
都築京香 | 好意 | / | 疎外感 | 優しくしてくださるひと。レネゲイドビーイングたちのトップ。このひとが私を見る目はやはり、あくまで「人間」なのだと思うときがある。 | |||
テロ組織「マルドゥーク」 | 執着 | / | 憎悪 | レネゲイドビーイングを見つけては殺している組織。彼らからレネゲイドビーイングたちを守らなければならない、彼らを殲滅しなければならない。感情が行き過ぎると、雪様たちを殺された憎悪が膨らんでしまう。 | |||
― | |||||||
― | |||||||
― |
エフェクト
種別 | 名称 | LV | タイミング | 技能 | 難易度 | 対象 | 射程 | 侵蝕値 | 制限 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
リザレクト | 1 | オートアクション | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | 効果参照 | ― | |
(LV)D点HP回復、侵蝕値上昇 | |||||||||
ワーディング | 1 | オートアクション | ― | 自動成功 | シーン | 視界 | 0 | ― | |
非オーヴァードをエキストラ化 | |||||||||
戦術 | 5 | セットアッププロセス | ― | 自動成功 | シーン(選択) | 視界 | 6 | ― | |
EAp91 ラウンド中のメジャーアクションの判定ダイス+Lv個 | |||||||||
縮地 | 1 | オートアクション | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | 2 | ― | |
EAp98 シーンの任意の場所に移動できる(離脱可)/移動の直前に使用/シナリオLv回 | |||||||||
C:モルフェウス | 2 | メジャーアクション | シンドローム | 対決 | ― | ― | 2 | ― | |
p169 C値[10-Lv]/下限7 | |||||||||
巨匠の記憶 | 5 | メジャーアクション | 効果参照 | 対決 | ― | ― | 2 | ― | |
EAp82 判定ダイス+Lv個/《運転》《芸術》《知識》《情報》と組み合わせ可能 | |||||||||
クリスタライズ | 3 | メジャーアクション | シンドローム | 対決 | ― | ― | 4 | 100% | |
EAp85 ダメージ+[Lv*3]/装甲無視/シナリオ3回 | |||||||||
拡散する世界 | 1 | オートアクション | ― | 自動成功 | 単体 | 視界 | 10 | 100% | |
EAp101 対象のメジャーアクションをシーン(選択)/自身のHP-20/シナリオ1回 | |||||||||
妖精の手 | 3 | オートアクション | ― | 自動成功 | 単体 | 視界 | 4 | ― | |
EAp100 再判定を行える/シナリオLv回 | |||||||||
成分分析 | 1 | メジャーアクション | 〈RC〉 | 自動成功 | 自身 | 至近 | ― | ― | |
物体の構成要素を瞬時に割り出し、そこに含まれている元素と性質を正確に把握するエフェクト。 | |||||||||
成長促進 | 1 | メジャーアクション | 〈RC〉 | 自動成功 | シーン(選択) | 視界 | ― | ― | |
EAp103 領域内の植物に因子を埋め込み成長させるエフェクト。どの程度まで成長させるかは任意。 | |||||||||
地獄耳 | 1 | メジャーアクション | 〈RC〉 | 自動成功 | 自身 | 至近 | ― | ― | |
EAp103 領域を広範囲に拡大し、その中で起きている出来事をすべて見聞きするエフェクト。物事の情報はすべてあなたの手の内に入って来る。 | |||||||||
猫の道 | 1 | メジャーアクション | 〈RC〉 | 自動成功 | 効果参照 | 至近 | ― | ― | |
EAp103 領域を使用して、通常ではありえない方向や場所に道を作り、縦横無尽に領域内を移動する近道を形成するエフェクト。このエフェクトを使うことで、誰も知らない近道を通ることができる。 |
コンボ
ヴィークル | 常備化 | 経験点 | 種別 | 技能 | 行動 | 攻撃力 | 装甲値 | 全力 移動 | 解説 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
チャリオットバラ― | 0 | Dロイス | 〈運転:馬〉 | -1 | 13 | 6 | 200m | LMp120 勇将を乗せて山野を越えた騎乗動物。招きに応じて現れる。《戦術》Lv1で取得。また、速さを追求する。基本侵蝕値+3。 |
一般アイテム | 常備化 | 経験点 | 種別 | 技能 | 解説 |
---|---|---|---|---|---|
思い出の一品 | 2 | 《意志》判定の固定値+1 |
経験点計算
能力値 | 技能 | エフェクト | アイテム | メモリー | 使用総計 | 未使用/合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
0 | 5 | 163 | 0 | 0 | 168 | 0/168 |
侵蝕率効果表
現在侵蝕率:
プロフィール
「こんにちは、京香様。任務ですか? なんでも申し付けてください」
「はじめまして。私は深山霞といいます。あなたのお名前を伺ってもよろしいでしょうか?」
民俗学を学ぶ女子大生。現在21歳。
動植物をこよなく愛している。
透明感や花のかおり、立ち居振る舞いは、どこか浮世離れしており、天女のような雰囲気を纏っている。
その正体は『ゼノス』に所属する“人間”のオーヴァード。
少数のレネゲイドビーイング(人外)で構成されるゼノスにおいて非常に稀有な存在である。
事実、彼女からレネゲイドビーイングの反応が検出されることは無い。
レネゲイドビーイングに家族のような情愛を向ける一方、人間に対しては複雑な感情を抱いている。
彼女はゼノス参入からわずか2年で、とある武装組織を壊滅まで追い込んでいる。
その面持ちには明確な怒りと憎しみがあり、彼女の苛烈な感情が伺える。
それでも、人間とも、レネゲイドビーイングとも関わろうとするのは、そう願った“ひと”が居たから。
戦闘時には、どこからともなく現れる戦馬を意のままに操り戦う。
彼女が能力を使うときには不思議と花や草木が彼女の周囲を舞うらしい。
▽口調
- 一人称
- 私
- 二人称
- あなた/〇〇様
- 備考
- 雪様といられるときは1人の純朴な少女だった。
- 皆様へ
- 希望する呼び方や言葉遣いを言ってもらえたらだいたい寄せると思います。
▽名前
- 深山(みやま)
- 『深山幽谷』が由来。人の踏み入らない山を指す言葉。
- 霞(かすみ)
- 由来は花の「カスミソウ」。花言葉は「幸福」。5~8月に咲く花。
- 備考
- 名付けは雪様たちがしてくれた。
▽RP方針
・初対面であればあるほどたおやかに微笑む。
・笑みを崩さないよう心掛けている。
・「人間の形をしたもの」に対して最初は「自分を絶対に傷つけない/裏切らない」か見定めようとする。
・能力の正体や遺産(後述)のことは、上記の意味で信頼できた相手にのみ教える。
・こどもへの警戒は薄く、「守らなければ」という庇護意識の方が先行する。
✿背景✿
たおやかな雰囲気は、大好きなレネゲイドビーイング「雪」の穏やかな雰囲気を意識してのもの。
雪たちレネゲイドビーイングを殺されて以降、根底で人間に対して恐怖・嫌悪・憎悪などを抱いてしまう。
マルドゥークと違って相手がレネゲイドビーイングであると知る手段は無いため、「人間の形をしている」時点で対象となる。
しかし雪との約束ゆえに「人間だから」ですべてを判断せず、見定めようとしている。
この人は私を傷つけないか、裏切らないか。信じて良い人か。
そう思えた相手に能力の正体や遺産のことを教えて、信じてもらおうとする。一緒に戦うために。
こどもに対しては庇護心が先行する。これはかつて雪に助けられた年頃と自身を重ねるため。
また、雪たちを殺されて以降「大事なものを奪われる」ことを無意識的に恐れている。
そのため、大事なものは取られないように、すぐには奪えない場所に隠す。アクセサリーとかもらっても仕舞い込む。
相手がレネゲイドビーイングだとわかると守ろうとする。
マルドゥークに殺されないように。
オーヴァード情報
▽性質・特徴
運転技能で戦うアタッカータイプ。
味方の支援も情報収集もこなせる。器用。
✿能力の性質✿
・モルフェウスの能力=触れた物品の記憶や情報を読み取ることができる。
・オルクスの能力=自身に有利な“領域”を作り出すことができる。そのときには能力が花の形を取り、芽吹く。
・素の身体能力は高くないため、技巧を能力で補っている。
✿能力の本質✿
季節が巡り月日が流れていく中で眠っていた“記憶”を芽吹かせ、花開き、顕現する能力。
“知ろうとして”“受け継ぐ”者の象徴。
▽戦闘スタイル
どこからともなく戦馬を召喚し、騎乗して戦う。同乗可。
その際、纏っている服は戦装束に変化する。
その姿はさながらレネゲイドビーイングのオリジン開放。
よくレネゲイドビーイングだと勘違いされている。
✿戦闘演出✿
▽遺産“チャリオット・バラ―”について
遺産の名前は『飛梅(とびうめ)』。本体は、梅の形に花結びをした手綱。
この遺産を用いることで、いつでもどこでも馬を召喚できる。
✿詳細✿
この手綱は、かつて実在した「愛する人に会いたい一心で誰よりも早く駆ける」戦馬・飛梅が身につけていたもの。
手綱『飛梅』は雪様が住んでいた神社に古くから奉納されていたもの。『飛梅』自体に強い力は無かった。
しかし、事件(後述)にて命尽きる間際のレネゲイドビーイングたちが力をこめたことで、初めて遺産と成った。
霞自身の「愛する人に会いたい一心」と『飛梅』とが呼応し、レネゲイドビーイングたちの残滓が霞に力を貸すことで、霞の指揮のみで動く戦梅『飛梅』が、いつでもどこでも霞のもとに現れる。
✿《戦術》について✿
生活をともにしてきた戦馬のレネゲイドビーイング“逢魔”の能力の残滓。
ともに戦う誰かが居るときだけ手綱から伝わる生存戦術は、彼女からのメッセージが多分に含まれているかもしれない。
「独りになってはいけませんよ」という心配やお節介かもしれない。
「一緒に居る誰かを守れるように力を貸しましょう」という優しさかもしれない。
霞には、どれかわからない。どれも合っているのかもしれない。
ただ、この能力は確かに霞に「大切な人を守る力」を、「誰かを頼れる強さ」をくれている。
✿代償✿
「愛する人に会いたい一心」で駆ける『飛梅』は、霞にも駆け抜け続けることを要求する。
ひいては霞が遺産を使用することを霞に求め続けているのだ。
『飛梅』に乗りマルドゥークを壊滅にまで追い込んだ霞を見て周りは「私にはあの子が生き急いで見えるよ」と語る。
▽コードネーム:瑞花(ずいか)
豊年の前兆となる瑞(めでた)い花のこと。
命名主である『ゼノス』のリーダー・都築京香はこう言っていた。
「あなたの名前の由来になった『かすみ草』になぞらえてですよ」
「かすみ草というのは、幸福を表す花なんでしょう? ぴったりではありませんか?」
✿真の意味✿
都築京香の言葉には、霞に伝えていない部分がある。
これらのことは霞はまだ知らない。
「『瑞花』は実は、『雪』を表す言葉でもあるんですよ?」
「雪がたくさん積もると、暖かな春に溶けた雪が田畑を潤し秋には実り豊かに米が育つといいます」
「雪を花に、花を雪に例える言葉も多く存在します。強い繋がりがあるのは確かです」
「彼女の能力は正しく“人間”の能力です。歴史そのものの象徴ではなく、“知ろうとして”“受け継ぐ”者の象徴」
「純正なレネゲイドビーイングには却って難しいことでしょう」
「季節が巡り月日が流れていく中で眠っていた記憶を芽吹かせ、花開き、顕現する。それが彼女の本質です」
「繋がっているのです。彼女の力は。過去から未来へ。雪さんたちから彼女へ」
「そうして同じように誰かを助けようと思う限り、彼女は孤独にはなれません」
「これは私から伝えることではありませんね。いつか気付くことでしょう。どこかの巡り合わせで、きっと」
-----------来歴-----------
▽年表
- 出生前
- 両親が新興宗教の開祖となり、こどもでの“儀式”も開始
- 0歳
- 数字の「零」で呼ばれ、育てられる
- 8歳
- アンチワーディング体質に目覚める
- 9歳
- 9歳の誕生日に外に連れ出され、逃走→雪様に拾われる/学校にちょっとずつ通う
- 19歳
- 大学に通い始めたくらいの時期に襲撃を受け雪様たちを殺される/ゼノス参入
- 21歳
- 京香様からの依頼で任務へ→シナリオ開始
✿親ばか年表ver.✿
- 出生前
- 両親が新興宗教の開祖となり、こどもでの“儀式”も開始
- 0歳
- 数字の「零」で呼ばれ、育てられる
- 8歳
- アンチワーディング体質に目覚める
- 9歳
- 9歳の誕生日に外に連れ出され、逃走→雪様に拾われる/学校にちょっとずつ通う
- 10歳
- しっかり学校に通えるようになる
- 11歳
- 初めてお友達を家に連れて来る
- 12歳
- 初めての修学旅行で「雪たちと一緒がいい」とわがままを言う
- 13歳
- 中学の友達の影響で初めてバレンタインチョコを作り雪たちにあげる
- 14歳
- 同級生が家族に反抗期を迎える中、雪たちのことが好きすぎて理解できず
- 16歳
- ちょっとずつお化粧やファッションを覚え始める
- 19歳
- 大学に通い始めたくらいの時期に襲撃を受け雪様たちを殺される/ゼノス参入
- 21歳
- 京香様からの依頼で任務へ→シナリオ開始
▽出自:犯罪者の子
両親は新興宗教の開祖で、“儀式”と称して心身を摩耗させられてきた。
9歳のときに山奥に連れてこられたときに逃げ出したことで雪に神隠しされ、事なきを得る。
保護してくれた雪に名付けられて初めて「深山霞」の人生は始まった。
✿霞の話✿
「幼い頃、逃げ出して行き倒れた私を雪様が助けてくださりました」
「家と呼ぶのかはわかりませんが、大きな箱のような建物に住んでいました」
「私は数字の『零』と呼ばれていました。他のこどもの数字で呼ばれていました」
「儀式、と何度も言っていたことは覚えています。それ以外は思い出したくもありません」
「あんなもの、家族じゃない」
✿実態✿
FH傘下の新興宗教で、人工的にオーヴァードを生み出すための実験体として生み育てられてきた。
しかし当時の霞は年齢的な幼さと精神的な防衛反応から、事実・仔細は正しく認識できていない。
✿詳細✿
霞の生みの親は新興宗教の開祖だった。
レネゲイド事件で財も命も喪うところだった彼らは異能力者に救われた。
怪物を退ける。傷を癒す。物質を作り出す。草木や花を芽吹かせる。
神がかった超常現象に心酔した彼らは、新たな世界を生きる異能力者を信仰するようになった。
そして、自身の信仰を肯定する人間から知恵を借りて、異能力という名の神の奇跡を得ようとした。
レネゲイドのこともオーヴァードのことも、入れ知恵した人間がFHの者であることも知らずに。
名も知らず、そもそも実在しない「神の奇跡」を得るため、身寄りのない人間を拉致したり、奇跡を求める人間を誘致したりして、その人間たちで“儀式”と称した実験を行ってきた。
大々的な規模ではないものの、年月を重ねて、多くの人間がこの宗教団体の犠牲になってきた。
その犠牲の上で異能力を得た者はごく一握り。簡単にはいかないものの、成果は上がってしまった。
次第に開祖夫妻は赤ん坊から育てて幼少より“儀式”を行うことで更なる奇跡を求めようとした。
そうして、自身のこどもを含めて“儀式”を行うことにした。
生まれてきたこどもには、奇跡を得るまで名前をつけないことにした。
霞はこの宗教団体のものでずっと「零(ゼロ)」と呼ばれ、“儀式”を受けてきた。
他のこどもの多くは気が付けばいなくなっていた。次は自分かもしれない、と何度も思った。
「かみさま、いるなら、たすけてください」
結果、霞は不完全な状態で奇跡を得た。
“ワーディングを受け付けない”アンチワーディング体質。
ただそれだけだが、両親は次への可能性を見出して霞に更なる“儀式”を行おうとした。
✿家族からの逃走✿
“儀式”のために山奥に連れて行かれ、車から降ろされた瞬間、走り出し、逃げ出した。
小さな身体で、死に物狂いで逃げ隠れ、走る。
しかし、小さな身体は限界を迎える。
暑い夏の日のことだった。
肌を焼く熱さと冷えて行く身体に死を予感した。
「たすけて」とつぶやく小さな声は届いた。
応えるように手を差し伸べてくれた誰かが攫って行ってくれた。
そのひとがあんまりにもやさしくて、あたたかくて、きれいで。
おねがいをかなえてくれたから。
「かみさま」がたすけてくれたんだと思った。
▽経験:約束
雪の神社で保護され、心身ともに落ち着いた頃、雪と話す中で1つ約束をした。
「まず関わって、よく知ってから考えること」と。
人間でもレネゲイドビーイングでも、同じように。
✿エピソード✿
「今日、学校の方とお話をしてきました。明日からでも通えるそうですよ」
「学校?」
「はい。学校はどんなところか知ってますか?」
優しく優しく問いかける雪を見上げながら、霞はゆっくりと頷く。
「本で読んだことがあります」
「では、行ったことは無い?」
これにも霞はゆっくりと頷いた。
「霞次第ですが、どうしますか?」
「ん、と……」
答えを不安そうに探しているからか、雪の袖を握る力が少し強くなる。
「楽しいですよ、きっと。今日見てきましたが、皆楽しそうに過ごしていました」
「楽しい…」
励ましのために懸けた言葉で、帰って悩んでしまったようだ。
どうやら霞は学校だけでなく人間との関わりにも懸念があるらしい。まともな環境で育たなかったのだ。当然かもしれない。
人生で初めて甘えられる相手に出会った霞は雪に、懐いてからというもの、すっかりくっつき虫になっていた。
今もずっと、帰ってきたばかりの雪の袖を掴んで離さない。
好かれていることも、彼女にとって頼れる相手になれたことも良いことだが、このままでは彼女のためにならない。
「私は、君には人間とも関わってほしいと思ってます。人間は、嫌いですか?」
嫌い。そう聞いた霞はゆっくり、ゆっくり考えて、ぽつりと言葉を零した。
「わかんない。でも……こわい、です」
「……そうですね。怖い思いを、たくさん、たくさんしましたね」
雪が優しく優しく霞の頭を撫でると、霞の瞳から雫がはらはらと零れ落ちる。
▽雪たちとの生活(9~19歳)
生活拠点こそ人里離れた山奥の神社だったが、普通の人間を育てるように育ててもらった。
雪たちが成長を喜んでくれるので、霞も自身の成長が誇らしかった。
✿雪との関わり✿
最初は「かみさま」「雪様」と呼んでいたが、雪自身がもっと気楽に呼んでほしいと言うので「雪」呼び。
部外者が訪れることがあったら「雪様」と呼びかしこまり、いないときに「雪」とどこか甘えたように呼ぶ。
今の霞は、はじめて笑いかけてくれた雪がそうしてくれたように、穏やかに微笑むようにしている。嬉しかったから。
霞にとっての雪はかみさま、恩人、父、兄……そういったものに相当する。
だがその観点から行くとなかなかのファザコン/ブラコンであり、「結婚するなら雪みたいな人がいい」そう。
(一応人間との結婚が視野にあるだけ、精神的には非常に成長している)
雪のおもしろママビーイングぶりは楽しく、何かあるたびくすくすと笑っている。
✿レネゲイドビーイングたちとの関わり✿
木々の合間を抜ける木漏れ日や微風、山に響く木霊、川のせせらぎ、ともに生きる動植物たち。
すべてが温かかった。世界に見守られて過ごし、優しく抱かれるように眠る日々が好きだった。
風の声を聞いたり、編んでくれた服を着たり、美しくも厳しい自然とともに生きたり。
温かくて優しくて、殺される中でも「にげて!」と言ってくれる彼らのことが本当に大好きだった。
✿逢魔(おうま)さん✿
故郷に居た戦馬のレネゲイドビーイング♀。オルクス×ノイマン。
通学のときに乗せてくれたり一緒に学校に行ってくれたりした。
お母さんやお姉さんのような存在。
襲撃の日には一緒に外に出ていて、一緒に帰ってきた。
戦馬の力を振るい奮戦したが、レネゲイドビーイングだったため集中的に狙われ、命を落とす。
✿学校生活✿
雪の勧めで9歳から最寄りの小学校に通い始める。
最初は知らない場所と人間が怖かったため保健室に通っていたが、周囲が優しく、10歳の頃には1人で教室に通えた。
11歳で初めて友達と学校外で遊ぶ約束をしたときには雪の方がずっと張り切っていた。
12歳で修学旅行に行くことになり「一緒に行きたい…」と言ったらちゃんと行くように窘められた。
その後「楽しかったから雪とも行きたい!」と言ったらお休みの日に一緒に行ってくれた。
中学・高校では周囲の思春期的変化に触れながらも、雪たちの愛を受けて健やかに育つ。
そして「もっとあなたたちのことを知りたい」からと民俗学を学べる大学に進学。
20歳になったら月見酒でもしましょうか、と咲かせた未来の話は実現しなかった。
▽マルドゥーク襲撃事件(19歳)
✿覚醒:憤怒✿
逢魔に乗って一緒に帰ってきたら故郷がレネゲイドビーイングたちの悲鳴に満ち溢れていた。
狂乱の中、先に戦場を駆けた逢魔を追って走った先で、マルドゥークによる虐殺が行われていた。
人生で感じたことのなかった強い怒りに駆られ、オーヴァードに覚醒する。
だが、守るには遅すぎた。駆けつけた頃には雪も逢魔も致命傷を負ってしまっていた。
✿遺産“飛梅”✿
逢魔たちが最期に力の残滓を託した“飛梅”自ら、霞のもとに飛んできたことで手にした。
以降、霞に「ともに駆け抜け続けること」を求めている。
▽ゼノス参入以降(19~21歳)
都築京香の誘いでゼノスに参入。
この2年間でマルドゥークをほぼ壊滅にまで追い込んだが、心は既に摩耗している。
心優しい雪たちに育てられた霞は、復讐心を長く持ち続けることができないのだ。
憎む、恨むという感情を持ち続けることが霞を追い詰める。しかし、愛するがゆえに手放せない。
どんな形であれ、今回の任務で決着をつけなければならない。
彼女自身が持つあたたかな感情や約束、夢を殺さないためにも。
✿マルドゥークへの感情(衝動:憎悪)✿
「木々の合間を抜ける木漏れ日や微風も、山に響く木霊も、川のせせらぎも、ともに生きる動植物たちも、すべてが温かかった」
「世界に見守られて過ごし、優しく抱かれるように眠るあの日々が、好きだった」
「そんなふうに優しくしてくれたあのひとが、好きだった」
「手折ったものに命があった。その重み、お前の命を以て知れ」
「楽しくない。復讐なんて。全然良い気持ちになれない」
「あの温かな日々が恋しい。戻りたい。でももういない。みんないない」
「返して。できないなら潰れて」
心に灯る昏い炎が血を怒りで滾らせる。
霞自身の強い怒りと理不尽に殺されたレネゲイドビーイングたちの無念がそうさせる。
最初はそれこそ正しいことだと思っていたのに、次第に強い自己嫌悪との狭間で葛藤するようになる。
雪たちはこんなもの、持っていなかった。今の自分はどうだろう。
こんな感情、まさしく「人間」のものじゃないか。
そんな衝動に駆られる自分という「人間」のことまで、嫌いになっていく。
こんな気持ち知りたくなかった。
だが、マルドゥークがレネゲイドビーイングを探知して殺し続ける限り、マルドゥークを止め続けなければならない。
レネゲイドビーイング殺しが終わるまで戦いをやめることはできない。
そして、オーヴァードの世界で人間の酷い“裏切り”を目にするたびきっと、この昏い炎は心を焦がし続けるのだ。
生涯、この炎から逃れることはできないかもしれない。
それでも、守りたいのだ。愛してくれた彼らのようなあたたかな隣人を。誰かと誰かの穏やかな日々を。
その気持ちに偽りはない。
▽夢
いつか故郷に芽吹くであろう新しいビーイングたちの命を守り育てられるようになりたい。
もうあの故郷に彼らは居ないけど、あの場所は守り続けたい。
たとえ、故郷に帰るたび、誰もいないことに心が打ちのめされていたとしても。
✿今の雰囲気のイメソン✿
✿なれたらいいな~のイメソン✿
crossing field/♪LiSA
https://www.youtube.com/watch?v=KBpcScchFhI
.
履歴
プロジェクトバベル
PC③ ヒトならざるものを護りし人間
ハンドアウト詳細
ワークス/カヴァー:UGN・FH以外/ゼノスメンバー
シナリオロイス:テロ組織"マルドゥーク"
指定設定:親代わりのレネゲイドビーイングを人間たちに殺されたため、人間をあまりよく思っていない。
―――――――――――――――――――
キミはゼノスに所属し、「ビーイングを護ってきた人間」だ。
数年前まで、キミには大切な人がいた。物心ついたころからキミを育ててくれたレネゲイドビーイングの青年・雪(セツ)だ。
人里離れた自然のなかで穏やかに暮らしてきたが、ある日現れたテロ組織によって彼は殺されてしまった。
時が経ち、ゼノスメンバーとして活動していたキミに”プランナー”都築京香が声をかけた。
なんでも、この数年で崩壊したはずのテロ組織の残党が動き出しているという。
彼らの行先は人工島エデン。世界最大の高層建築"プラネットラダー"で有名な場所だ。
キミは観光客を装いラダーへと潜入し調査を開始。流星群に人々が湧くなか轟音と閃光を目撃するのだった。
―――――――――――――――――――
★閉鎖された塔の【最上層】から脱出せよ。【最下層】のメンバーと協力し、地上を目指せ。
★テロ組織マルドゥークの陰謀を阻止せよ。
シナリオ概要
プレイヤー人数:4人
必要ルールブック:基本・EA
経験点:基本130点+配布30点+イージー8点(計168点)
プレイ時間
└第一話:夜5日
└第二話:夜4日
戦闘難易度:普通
ミドル戦闘:なし
ダイス判定:多め(※)
推奨技能:
〈情報:UGN〉(FH・ゼノス等を含む)
〈情報:裏社会〉〈情報:ウェブ〉
〈知識:機械工学〉(またはそれに類するもの。例:コンピュータ)
※「ダイス判定を伴うミニゲーム」や「FS判定」を有しています。
タワーの上層・下層に分かれて行う判定があるため「PC①・③」「PC②・④」で得意能力・技能を分散するとお互いの活躍が引き立つでしょう。
NPCによる補助があるため、意識せずデータを組むことも可能です。
NPC:雪(せつ)
「キミの毎日が、どうか健やかでありますように」
◆雪(せつ)
陽だまりのような雰囲気をもつ和装の男性。
PC③の育ての親であり、人里離れた山奥の神社でPC③や自然を司る精霊ビーイングたちと穏やかに暮らしていた。
PC③に対しては大切に思うゆえか少々過保護ぎみ。
数年前、山を突如襲った武装集団によって命を落とす。それがPC③がゼノスへ所属するきっかけとなった。
性別:男 年齢:25前後(外見)
ブリード:クロスブリード
シンドローム:オルクス/ハヌマーン
ワークス/カヴァー:レネゲイドビーイング/同
【肉体】1
【感覚】4 〈射撃〉2〈芸術:家事〉2
【精神】2 〈RC〉2
【社会】3 〈情報:噂話〉2
【HP】24 【行動値】10 侵蝕率:34
エフェクト:
《領域の庇護》2、《緑の鞭》4、他
①雪との出会いは最大9〜10年前とする。
②ゼノスに在籍した期間は最低でも2年とする。
▼人里離れた山奥(PC③の故郷)
人に忘れ去られた山奥にある、レネゲイドビーイングと動物たちの居住地。
敷地内には寂れた神社があり、人間・PC③はここで雪に育てられてきた。
山の自然にはビーイングたちが一体化しており、木や風、水や光となってPC③に語り掛ける。
雄大でありながらも優しく、すべてが調和した場所。[---]
セッション履歴
No. | 日付 | タイトル | 経験点 | GM | 参加者 |
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フルスクラッチ作成 | 38 | ||||
1 | 8/14 | 双青のプロジェクトバベル | みことさん | いぬちゃん/ドブさん/マナフさん |