願望だのなんだの言うけど、それを決めるのはボクじゃないじゃないか

極限まで本人の自我に当たる要素を薄めている。
そのため、各種設定によって性格が変動する。
本人の自我は表に顕在化するときもあるが装置により制御可能。
現在のフェイズでは自我は不要のため関与を希釈している。

また、現在観測者と呼ばれる人間に占有されている。
彼はどうやらどうにかして設定をつけたいと奔走しているようである。

外部のキャラクターシートを見ながら面白いと思った設定を勝手に取り入れている。
そのためか、常に思想が安定せず次の瞬間にはキャラクター性が変わってしまうことがある。

キャラクターシートを使いまわしてはすぐに設定を捨てる。
なぜこのような行いをしているのかは容易に想像がついた。
観測者は彼に自我を持たせようとしているのだろう。

観測者は三珠風遊の自我を引き出す材料として他の深みのある設定を取り出した。
それは彼が眺めていた他の世界の話。

ひとつだけ言えることは、真似するだけは己になりえないということだけだ。
無駄なことを。

彼の能力は空間に浮くことである。
無重力という設定はそこに添加された設定でしかない。

彼を作ったとき、設定が勝手に定まらないように調整を行った。
それこそが自分である。

寿司が好きだ。お前は。
確かにあの時のことを覚えているはずだろ？
頼むから

分かったことがある。
ボクが自我だと思っていたこれは
そうじゃないんだね。

ボクはずっと傍観者だったんだ。
みんなが紡ぐストーリーをどこか遠くから見ていて
借りた言葉で話して
興味ない相談事を設定にかまけて解決してただけなんだ。

本当はこれはボクのストーリーじゃないんでしょう？

殺してくれ

生き恥をさらす前に早く殺してよ。


……でも、ボクを忘れないで。

三珠 風遊は自我が薄い、というよりも外部的な干渉を極端に受けやすいんだ。

（これは俺自身も聞いた話ではあるんだが）

もしも（俺みたいな）観測者とかなんだとかが見ているのならば

それはまあ動かしやすかっただろうね。


観測者が直接、風遊から話しちゃったり、
観測者に不都合なデータは削除しちゃったり、
風遊がメタ発言ばっかりしてたのも、
風遊があからさまに性格がコロッと変わっちゃってたのも
全部

（俺よりもそとにいる）お前のせいなんだろ？

このシート自体が格段に外部の影響を受け付けやすくなっている。
そのせいか（外部のキャラシートから）よそ者が入りまくっちゃってさあ。


複製体であり特異体であるこいつはさあ、
中身がペラペラな作り物ってわけ。
結局中身の希薄なお人形さんってところじゃないか？


彼が浮いているのは、もしかして（俺の作った設定が）中身に入っていないからかもしれない。

あながち幽体離脱とかバカにならん話だったのかもしれないな……。



しばらくは作られた幸せのままに生きるだろうさ。
それからはどうなる？

しばらくしてまたやりたいことが全部終わったら、
彼はまた元の無に戻るのか？


……ははは、そうはさせない。

お前が幸せになるのに不要な設定なんていらない。いらない。いらないんだ。

三珠の人生はここから始まるんだよ。

俺がいなくても一人で幸せになってくれなきゃ。
だって、そうじゃなきゃ、俺のいた意味がない。

誰にもこいつを助けさせない。
こうこれ以上こいつが周りから振り回されるのなんてごめんなんだ。

でも、どうやれば。

俺はどうすればこいつの自我を目覚めさせられる？

浮いている君の書き換えられない設定だけが、いつもこいつを苦しめている。

三珠とは御霊である。彼には精神的なものが基本的にありません。
御霊が浮遊しているということは精神が空っぽということです。
これは複製体・特異体という2点に関与があります。
それぞれで取得しているのがハードワイヤード、ラストアクションとなっているのですが、
外部からの受信機的な扱いをしているものと考えます。

彼は自発的動くわけではなく、外界から何を受け取っているに過ぎません。

これが設定が浮いているという設定です、

三珠風遊が設定として浮いていないのは、「無意識のトラブルメーカー」という点。
自分からトラブルを作る、トラブルに巻き込まれる、それはどの世界線でも変わらない。
彼はそのために作られた存在なのだから