キュマイラ・エグザイル・ソラリスのトライブリードで、対抗種としても覚醒している。キュマイラの力が司るのは毒蛇。
獣化した際は鱗と牙、尾が生み出される。
牙から毒液と共に対抗因子を分泌しているため、力の制御が効かないうちはよく口内を爛れさせて医療班のお世話になっていた。
現在でも任務後に口内やけどのちょっとひどい版に悩んでいることがよくある。

元FHチルドレンの少女。
レネゲイド研究の中で生み出された実験体のひとりであり、人として扱われずに幼少期を過ごした。
FHの過酷な育成環境のなかで幸運にも正気を失わずに生きてきたが、それゆえにFHの理念の正しさに疑問を抱いたまま過ごしていた。
そんな中、任務中に偶然UGNチルドレンの自分たちとかけ離れた待遇を見てしまったことで降り積もっていた疑念や憎悪が爆発。対抗種に覚醒すると共に、所属していたセルを壊滅させた。
その後行く当てもなく路頭に迷っていたところをUGNに見つかり連行され、もはやここまでかと絶望していたところを霧谷の鶴の一声で助けられた。
霧谷から、一般人として生きていくかUGNに所属するかの選択肢を提示された彼女は、霧谷にどこまでもついていくため、迷わずUGNを選択した。

UGNのもとで学ぶなかで、FHの本質といえるものが『欲望』であることを知ったが、それ以来自分がUGNにいてもいい存在なのかどうか悩んでいる。
「人として扱ってもらいたい」「こんな生活から抜け出したい」そんな『欲望』に従って、大勢を殺め1人逃げ出した自分には、果たして正義の味方ヅラをする資格があるのだろうか。

彼女が心の底で望む生活は、誰とも争わなくていい、欲しくもなかったチカラとその責任に怯えなくていい、本当なら自分にも送る権利があったはずの、ただ1人の少女としての何てことない当たり前の日々。
学友と何でもないことで心から笑いあったり、休日にはなんの目的もなく街に繰り出したりして。
オーヴァードなんていなくて、霧谷のおじさんも忙しくないから、今よりももっとお話できる……

そんな生活を望む資格をもう手放したことは、彼女自身が一番よく知っている。
けれど、それでも、彼女には諦めきれないのだ。