▼性格と出自
　本来性格も天真爛漫、考えるより先に実行に移す社交的なお人よし。
　例え誰が陰謀を抱えていようが誰が拒絶をしていようが「どうしたの？」とばかりに手を差しだしては笑いかけ、話して耳を傾けぎゅっと抱き、いろんなあれこれひっくるめてはしょいこみ拾って持ち帰り、当然のように特大トラブルに巻き込まれる。
　傍から見れば末子やひとり娘のフリーダムさに映るかもしれない。

　流石に社会的に死を迎えたり相手が本気で嫌がる状況を察知し控えるだけのエンジェルハィロゥ的感覚はあり、また誰彼をなぶりものするといった方面の場合も相容れずと判断してヴィラン同様お仕置きコース。
　空気が読めないわけでは断じてなく、己の外観キャラ性を鑑みて空気を読まない突撃を敢行する。

　なお、例えジャーム化したヴィラン相手でも命を摘むこと事態は好まない。
　愛は心の闇を祓います☆ミ　というのが信条で、実際《災厄の炎》でギュっとしては祓いにかかる。
　まさしく圧倒的な“光”属性。

　両親から与えられた《力》。
　神悪魔を根源とする力の源(パワーソース)や特殊因子、調整された力(エフェクト)はこの世界を生きる愛娘の為のまぎれもない愛情という名の贈り物。
　愛情を一身に受けた恵まれた育ちも相まって、割と無茶をし突撃し、本気で夢や愛を語り育み実行に移す。
　もちろん塩対応も痛い目も、嫉妬も侮蔑も憎悪も受けるがあんまり懲りてなんていない。


　――あんまり。


　誰かの目の前ならば人懐こい快活少女、懲りないでさらに突っ込むちみっこアイドル。
　が、それは“表の顔”。
　たったひとりになりかつ誰からも気づかれない状況ならば人知れず泣き、凹み、震え、わななく。

　明るく広い舞台において、弱音と泣き言はゆるされない。
　聞き咎められれば偶像は壊れて、同時に己の夢も消えてしまう。
　小さな体に求められる姿が、分かっているからこそ魅せる偶像(アイドル)。
　世界という名の舞台の上で、観客(みんな)のために笑って魅せて、聞き惚れる詩を紡いで奏でる。
　でも根源的には、年相応のちいさくか弱い女の子。