容姿・経歴・その他メモ

火付盗賊改方（ひつけとうぞくあらためかた）は、江戸時代に主に重罪である火付け（放火）、盗賊（押し込み強盗団）、賭博を取り締まった役職。
「樽狗坂ひめ」はその「幻の5代目長官」であった。
本来男性しかなれないはずの役職であるが、彼女はその並外れた武芸の才により特例として認められていた。
その剣の腕は江戸にて彼女に勝る者無しと言われた程であり、火付・盗賊の検挙・撲滅に多大な功績を上げたと言われている。
一方で、民衆の意見をよく聞き人情にも厚く、また民衆の意見を元に幕府の役人にも物怖じせず意見を言うさまから人望が高かった。
その女傑ぶりからいつしか「江戸のじやんぬだるく」と呼ばれるようになっていた。

火付盗賊改方長官として剣を振るい、江戸の為に尽くしてきたが、そんな彼女の事をよく思わない幕府の役人も多く存在していた。
当時の男尊女卑的な考え方もそうだが、彼女の権力に屈しない反抗的な姿勢がやがて幕府にとっての驚異になると考えられたのである。

延宝元年(1673年)某日、彼女は幕府の陰謀によって火付けの冤罪を着せられ、長官の座を剥奪された後投獄されてしまう。
そして同年5月30日、彼女は火刑によってその19年の生涯を終えたのであった。
奇しくもそれは、彼女の異名の元となったジャンヌ・ダルクの年齢・処刑日・処刑方法と全く同じなのであった。

彼女の死後、彼女が火付盗賊改方長官であった事実は幕府によって抹消され、歴史から姿を消した。
彼女の存在はごく一部の資料に都市伝説として語られる程度でしか残っていなかった。
都市伝説の中には「怒りに満ちた樽狗坂ひめが火刑の後も絶命せず、黒焦げになりながらも役人に斬りかかった」などと囁かれるものもあったが、
その真偽は不明であった。

皮肉にも、その都市伝説が「樽狗坂ひめ」という存在をレネゲイドビーイングとして蘇らせることになる。

処刑が行われた数百年後、彼女は見たこともない物体が無数に鎮座する部屋の中で目を覚ます。
そこは現代日本、UGNの研究施設であった。
UGNの研究員を名乗る珍妙な格好の人間から「れねげいどういるす」の存在と、自分が彼女自身の都市伝説から生まれた「れねげいどびいいんぐ」である事を伝えられる。
話を聞くに、山奥の祠で都市伝説の書かれた古書と刀を抱きかかえながら眠っているところを保護されたそうだ。

自らの状況を理解できなかった彼女であったが、現在オーヴァードと呼ばれる異能力者の犯罪が横行していること、自らにも
オーヴァードとしての能力が備わっている事を聞かされた彼女は、これもまた自らの運命であると覚悟を決めることとなる。
そしてUGN日本支部長「霧谷雄吾」に、UGNエージェントではなく現在の火付盗賊改方に相当する「警察官」として働きたいと懇願する。
霧谷は彼女の意志を尊重し、レネゲイド関連事件担当独立捜査課、通称"R担"への配属を斡旋するのであった。

「この世には、斬らねばならぬ悪が居る。
　それはいつの時代であっても変わることはない。
　我が力と剣は、泣いている民の為に悪へと振るうのだ」

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かつて存在したと噂される「火付盗賊改方 幻の女性長官」の都市伝説を元に生まれたレネゲイドビーイング。
樽狗坂ひめ自身の性格・記憶を共有している。年齢は江戸時代から算出して426歳。人間換算だと26歳といったところか。
現在はひめから姫乃に改名して、R担所属のイリーガルとして活動している。
心優しく情に厚い性格だが犯罪者、特に放火魔や強盗には一切の情け容赦をしないことで恐れられている。

樽狗坂家は代々武芸に秀でた家系であり、彼女自身も武芸の達人である。
その培った武芸の腕に、ハヌマーンの超速移動とノイマンの急所を見抜く力を合わせた戦闘スタイルが持ち味。
彼女の持つ刀は樽狗坂家に伝わる一子相伝の名刀【火討ち石】。
そのままでも凄まじい切れ味を誇るが、自らのレネゲイドの力をもって更に威力を高める事ができる。
だが代償として力を使うと刃こぼれしてしまうと言い伝えられている諸刃の剣である。

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