容姿・経歴・その他メモ

■神か、悪魔か。

FHセル「｜牧人の杖《シェパ－ズ・クルーク》」に協力するマーセナリー。
ゼノスによる人体実験計画“プラン・エリミネート”の唯一の成功例にして、生存者。識別番号で管理されていた為名前はなく、プランへの適合、覚醒の際に与えられたコードネームのみが彼女を彼女たらしめている。

●摂理を探して

幼い頃より他の子供たちと殺し合いを強いられ、「最後まで生き残ったものが価値を持つ」という徹底した選別の中で育つ。
死闘の末に唯一生き残った後はオーヴァードとして強制的に覚醒させられ、様々な対象のレネゲイドウィルスへ刺激を与える実験道具として用いられるようになった。
だが、彼女は既に与えられた任務をこなすだけでは満たされなくなっていた。戦いに飢え、死線を潜ることへの興奮に依存し始めていたのだ。
ある日、命じられたままに「牧人の杖」を襲撃、殲滅後、そのままゼノスを離反。残されたエージェントになりすまし、身分を偽って自由を得た。

●苦悩を齎す者

戦闘では正面突破を好み、死ぬことを恐れず突撃する。事実、不死身に近い治癒力とレネゲイドに縛られない継戦能力により倒れてもすぐに戦場に復帰するため、恐怖や慎重さといった概念は希薄。
主武装はライフル銃“｜苦悩与エシ奈落ノ鍵《アポリオン・コード》”。使用者の戦意に呼応して弾道が曲がり、相手の攻撃を撃ち落とすことすら可能とする。気が付けば敵の攻撃は一切通らず、自身の弾丸だけが戦場を支配する。

●牧人の杖

襲撃前の「牧人の杖」は巨大な高層ビル型セルであり、最上階にはリーダー、地下層には非戦闘員たちが住む序列意識の強い組織だった。
現セルリーダー、“｜少女僭主《ミス・ティラニー》”山田二子と出会ったのは、前セルリーダーを撃ち倒した時。「私なら、あなたの願いを叶えられる。だから、私たちを守ってほしい」そう持ち掛けられた。
こうして「牧人の杖」との協力関係が始まった。
隠れ蓑としての居場所の提供と、戦力としての“弱者”の守護。形としては理想的な共存だが、その実態は――。

●歪な契約、歪な庇護。

彼女は語る。「強き者は、弱き者の上に立つべきです」と。
「力を持つオーヴァードが一般人から隠れてコソコソ生きるなんて、滑稽です。世界はもっと純粋であるべきです」と。
だがそれは、彼女の信じた“偽りの理想”だった。
本当は、ただ戦いたいだけ。ただ、強者と、死ぬまで殺し合いたいだけ。
守っているつもりの子供たちすら、彼女の中では“戦う価値もない”から目を向けていないに過ぎない。
その底知れぬ欲望に彼女自身も気付いていない――あるいは、気付かないふりをしているのかもしれない。

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