・雪は過去の出来事から自分の性がイマイチわからなくなってしまっている。
・ある日、男らしい永春に自分もそうなったほうがいいのかと聞いたら自分の好きなことをすればいいと答えられた。
・小さい頃から可愛い格好をさせられていたがその格好は少し気に入っていたし一番着ていた服装で落ち着くためそのまま女性の格好を続けることにした。
・雪の過去に関しては上層部や一部の人間は知っているがこの話は永春しか知らないので雪のことを初めて知った人間は女装の変態野郎か可愛い女の子だと思うだろう。

・喫茶店『一期一会』のマスターでありN市のUGNの支部長であった。雪の名付け親。
・現在は故人でありUGN支部と一期一会は雪に譲った形となっている。

・永春の時代からいるメイド型ロボット。レネゲイドビーイングでありシンドロームはブラックドッグ×ノイマン。
・主に喫茶店での掃除と料理を作っており一級品。またシンドロームを生かしたジャーム関連の情報集めも彼女の得意分野。
・一応喫茶店やUGNとしての関係は上なのだが中学生の年齢の頃から雪のことを知っておりある意味では母親のような存在。

彼は貧しい家庭に生まれ、物心ついた時からオーヴァードであった。また、両親とは似ても似つかぬ美形だった。
オーヴァードのことは微塵も知らないがこの能力は使えると思った両親は彼が小学生の年齢になるまで待った。
それからは地獄だった。クスリ、ウリ。身体も頭も酷使させられた。
それでも必死に両親の言うことを聞いた。言うことを聞かないほうが大変だったからだった。

とある冬の日。彼はいつもどおり仕事をしていた。しかしその日は突然慌ただしくなった。
客は逃げ、両親は叫び狂い、彼はいつの間にか一人になっていた。
わけが分からなかったがまだ一人、初老の男性がいることに気づいた。
客かと思い虚ろに声をかける。初老の男性は泣いて抱きしめてくれた。その時初めて人の体温を感じることが出来た。

雪と名を貰った彼はUGNに拾われ身体、心のリハビリをした後にUGNチルドレンとなった。
全ては自分が日だまりに送ってくれた永春のために。しかし数年が経ち、永春がもう長くないというのがわかってしまう。
雪は永春のように優しい人間になりたいと思った。まずは永春が大事にしていたこの支部と喫茶店を守る。
初めて自分でそう決めた。