いつでもどこでものんびりとしている、全力全開で頑張る事を苦手と語る昼行灯。
ふらりと現れては適当な話をしながら忠言や指導をして、煙に巻くようにふらりと消えていく。
たまにクソみたいな法螺吹きムーヴをかますことも。
戦乱無き泰平を望む平和主義者。同時にソレが夢物語だと分かっているリアリストでもある。

半場諦めながらも人の良さと天運で新たな友人を作ってしまう姉と異なり、他人と意図的に『ビジネス』以上の関係を作ろうとしない。
その本心は姉同様『見送る側になりたくない』というもの。
娘を事故で喪い、多くの友を戦乱により亡くし、夫を老衰で見送った彼女にとって「別れ」は何よりの苦痛。
姉妹に比べるとメンタルはかなり弱めである事も手伝っている。

「人を誤魔化すのは嫌い」と語るが、交渉や計略を得意とする戦術家。ハリは長寿ゆえの経験でカバー。
『想定外』の事態の応対は問題なく熟すが、『想定内』である不条理に関しては対応が大きく遅れてしまう（そもそも起こさないように動くため）。
天才肌の姉・暗殺者の妹に比べると戦闘能力自体は低め(ただし比較対象は姉妹)。
(恐らく)役目を終えた現在では自衛程度の能力しか発揮できなくなっている。

戦闘能力は皆無。レネゲイドは勿論、装備や異常性の加護あっての無茶振り戦法である。
従来のスペックは交渉系支援。そちらの能力は今回の物語では『疲れた』と言って使う気が無い。

原白

リーヴスラシルが護身用に保有していた片手鎌。
振りかぶったり投げたりなど雑に扱っても当たるように調整されている。

王の資格

両耳セットのピアス。小振りの翡翠が埋め込まれており、そこそこの値打ち物。
元々姉のものだったが「リーヴの方が似合う」と押し付けられた貰った。

泡沫の遺産：久遠(ローズル)

古代種レネゲイドに感染した際に同時に発現した異常性。
適合者に「自身以上の強者と戦う際にささやかな優位性」を与える。
月季(リーヴスラシル)の場合、そもそも武の才が悲しいほどに無いため大体の相手には機能する。

“光芒流星(メルクリウス)”メルクリウス・ヴァシラス：実姉。いっぱい振り回されたので嫌な思い出ばかり。
“白夜極光(リーヴスラシル)”フォルトゥナ・ヴァシラス：実妹。平和でやっている事を祈る。
“未明色彩(ルミナリウム)”ルーファス・アウスレーゼ：配偶者。

(現代基準で)2000年前に海底に沈んだとある王国の『最後の王』の一人。
自身の成人に伴いさっさと引退した両親に代わり、武に秀でていた姉に防衛・軍事を押し付けて内外問わず政に徹していた。
が、宇宙の果てから襲来した謎のクソデカレネゲイド(推定)災害により滅亡寸前に追い込まれる。
全ての民を可能な限り避難させた後、家族や仲間達と共に災害に立ち向かい、先代達の命と引き換えに勝利。
古代種レネゲイドに感染することで姉ともども命を繋ぎつつ、その戦いを最後まで見届けた。
なお故郷は戦いの代償として大陸ごと海の底へと消えた模様。

仕方がないので姉・夫・まだ赤ん坊であった妹と共に航海をし、現代におけるノルウェーへと渡る。
夫の寿命死を見届けた後は「あのデッカイのまた降ってきたら困るし」などといい修行の旅に出た姉を文句を言いながら送り出したり妹を多分信頼出来そうな神を名乗る不審者に託したり。
自身も「もしもの為に」と多くの土地を訪れ、宮廷魔術師・道化師を演じながら胡散臭い預言を語って廻っていた。
が、西暦1500年位に疲れて辞めた。現在は旅する知恵袋の月季さんである。

現代において彼女の事情を知っているのは基本的に実姉の“光芒流星(メルクリウス)”のみ。
実妹の“白夜極光(リーヴスラシル)”に関しては、存在を確認しているが記憶損傷の事もあり互いに接触・連絡を意図的に絶っている。

ちなみに一人だけ実娘が居る。祖父から隔世遺伝したらしい朱髪と父から受け継いだ赤眼が特徴。
育てば母に似た美人さんになると言われていたが、戦乱の途中に行方知れずに。
赤子を取り落とした自分の不手際が招いた事態として月季本人は死んだものとして諦めている、が────