容姿・経歴・その他メモ

名前：虹羅　翼（にじら　つばさ）
由来：虹（ごう）翼（よく）から強欲

　ウロボロスとしてのレネゲイド対抗能力を買われ、EXレネゲイドが取り憑いた遺産を管理する遺産管理部に配属された。身内に甘く外野に厳しい性格で、人でも物でも宝と認識すれば非常に優しく全力で守る一方、宝を脅かす不埒な輩に対しては、黒い竜に骨も残らぬほど破壊の限りを尽くす。特に、同じ遺産管理部の面々に対してはあだ名で呼ぶほどのフレンドリーさであり、明るく軽い口調で職場のムードメーカー。UGNの別部署や地方支部もギリギリ身内の判定らしく、そこそこ優しく接してくれるし割と守ってくれる。外に厳しいと言えど、初対面から警戒心や敵意があるわけではなく、仲良くなれそうな相手には自ら積極的に話しかけるため、身内に判定される人はまあまあ多い。

　遺産は、その存在の特殊性から非常に強力で貴重な物ばかりだ。人の欲望を刺激して止まない、誘惑と代償で作られた遺産は、彼の琴線に触れた。彼にとって、遺産はまさに「宝」。彼に遺産の管理を命じたUGN上層の人間や、同じく「宝」と認識している人間以外が遺産に近づくことは決して許さない。

　彼の両親は、巨人の血筋を研究する秘密結社だった。その強靭な肉体の一族の血は、ただの研究員である両親の手に余るものであった。研究施設にふらりと現れた一人息子に、自ら降りかかり取り憑いてしまった。強靭な肉体をもたらす血液も、認められていない彼には害でしかなかった。急激な変化は体をひしゃげさせ、小さくか細い命は一生を終えた......はずだった。命の灯が消える時、彼の強い生存欲がレネゲイドを喰らった。その場は静寂に支配された。小さな体の下から這い上がってきた影が、血液を飲み干す。緩やかに影が体を包み込み、すぐに晴れる。そこには無傷の少年が寝息を立てていた。

　成長しUGNにチルドレンとして保護された彼に、友人が出来た。優しくひょうきんな友人を気に入るのに、そう時間はかからなかった。優秀なチルドレン二人組として、早くから任務に駆り出された。いくつもの任務を乗り越えたある日、いつものように二人で任務に出た。しかし、油断した若者に優しい世界ではない。狡猾なオーヴァード犯罪者の罠によって、友人は一度死んだ。友人もオーヴァードだ、すぐに再生し息を吹き返した。再び開かれた友人の目に映ったのは、人の残骸を輪郭が崩れるまで破壊し焼却する、黒い竜の姿だった。結果、捕らえられるはずだった犯罪者は、レネゲイドに侵蝕されつくしジャームとなって冷凍保存された。

　大失態を犯した若者を、前線から遠ざけるために送られた遺産管理部で、今度こそ守るべき物を見つけた。新たな仲間と、心をつかんで離さない、遺産という存在に。

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