容姿・経歴・その他メモ

髪

金髪

瞳

琥珀色

肌

名前：神奈毘 緋月
　一人称「私」。二人称「君」「おまえ」
　神代早月の後見人のひとりで、Ｔ市の支部長を務める妙齢の女性。黒スーツを好んで着用する。

　元々は東欧の紛争地帯クロドヴァにいた少女兵で、極貧の身から偶然に才能を見出された神代家に引き取られ、分家の神奈毘家の養子となった。
　教育が施されて後、反会長派の台頭のくびきとしてUGNへの貢物として人質同然に転属することになった。
　UGNではその才覚をめきめきと伸ばし、支部長に就任。苛烈な手腕と出した成果から区画を任されている。

　華奢で凛々しい女性的風貌と裏腹に、その内心は『生粋の暴力装置（スレイヤー）』と呼ばれる程の苛烈な人物。
　作戦遂行のためなら手段を選ばず、躊躇わず、違法行為や多少の被害を顧みない。有能で服従の意志があるならば犯罪者であろうと囲い込み、敵対する意思を曲げないのであれば死ぬより酷い眼に平気でかける信賞必罰の女。
　一方で各人の主体性を重視しており、自分の命令を絶対視するよう刷り込むことはせず、作戦命令に従う限りは好きに振舞わせている(ただし無謀な作戦に関してはこの限りではない)。こうした性質から彼女の周りには荒くれ者が集まりやすく、部下の一部からは「ボス」呼びで通っている。ほとんどマフィアか傭兵部隊のそれである。

　一言で言うと苛烈ながらも身内に甘いタイプ。独裁者のそれである。
　UGNでありながら強者が弱者に振るう暴力に関して肯定的であり、暴性と解放のカタルシスはオーヴァード以前に生物の本能であるから過度に抑圧するのは生の本質に反するという考えからきている。
　ただしこれらはオーヴァードとしての最低限の『法』という線引きを超えないことを大前提としており、その境界こそが彼女をジャームではないオーヴァード足らしめている要素と言える。
　それは、一歩代われば化け物に過ぎぬオーヴァードを留めるのは『法』のみだという思想。力を求めても、そこに必ず法……己の定めた法でなく、社会の定めた『法』の上限を順守する事。暴力に酔いしれるにも権力を振り回すにも、常にその一線だけは越えない（逆に言えば超えない限りは常に何をしても許される）という理念を元に行動していると言えよう。

　その出自から引き取られる以前は『力』と『富』に飢え、己から搾取するすべての者を殺し尽くしたいという暴力への欲望を秘めてきた。
　神代財閥の中でめきめきと力を伸ばし、ひたすら力を求めて貪欲に知識と人脈を作り続け、本来の跡取りである神代早月の護衛、後見人という立ち位置を獲得。神奈毘の名とその役割は、神代の影として生きることを目的として刻まれたもの。
　それは神代グループ掌握にはうってつけの機会であり、それを成す実力も手段もすべて彼女の手中にあり、それを実行するだけの強い動機も存在していた。
　だが――彼女はそれを良しとせず、自ら職を辞しUGNへ所属。信用が失われつつあるUGNに対する、会長派の尖兵として彼らの一員に加わり、T市のエージェントとして辣腕を振るうこととなる。
　この時、彼女に何が起きたかは判らず、本人も話そうとしない。ただ間違いないことは、その「友人」との出会いが、凡庸ならざる力を追い求めた彼女が『平凡であること』の尊さを知ったきっかけであり。
　同時に己が渇望のために力を求める破壊者(スレイヤー)でなく、法のために力を振るう代理人(リレイヤー)としての道を歩む契機となった、ということだ。

　ハヌマーンとノイマンのクロスブリードによって、超高速思考とその思考力を最大に生かす超高速機動を可能としており、かつてはこれらを併用した暗殺を得意とした。生粋の暴力装置だったものの、立場を得て個人の力に固執しなくなったことで他人を遣う力を主軸とするようになった。
　高速演算と高速判断で戦況を把握し、それを最速で伝え戦場を支配する。
　あらゆる戦争において、最も重視されるのは迅さである。

【セッション履歴】
<裁かれし者>


（ロイス/来栖礼華）
研究者時代の同僚であり、分野は違えど隣の部署で友好関係にあり、共同研究を行う事も少なくなかった。
かつて際限なく力を求めた緋月が目を付けた「武器（ゆうじん）」の一つであり、その才覚を手中に収めようとした。
だが、その後は様々な要因が重なって疎遠となる。
ネスツエンタープライズの事件を経て来栖桜の後見人として指名し、復讐の炎もかげった彼女を「ただ自分の失敗作を観察させ続ける」という罰を与えた相手。
緋月がつい態度が甘くなる相手の一人。


（ロイス/神代早月）
従妹のような存在。元は幼い彼女を傀儡として利用しようとしていたが、現在は一転して会長派の御旗として孤軍奮闘する彼女を影ながら支持している。
現在の彼女の目標の一つがUGNによる神城グループの解体・再構築であり、名実ともに神城早月を王とすることにある。
その誇り高さに敬意と理解を示す数少ない人間。

セッション履歴