突然渡された装備に困惑しながら使い方を模索していたある日、良夢はあることを思いつく。「自分で空を飛んで上から目標を見つけて撃ち込めばいいじゃん！移動も楽になるし良いことだらけだね！」ドローンとかに偵察させるという発想に行かず全て自己完結した新時代の砲撃システムを考案してしまった、さすがノイマン。反動とか計算に入れましたか…？
しかしハヌマーンとかでもない自分がそう簡単に空を飛べるようになるわけない、良夢もそう思っていた時支部に貼ってあった一枚の張り紙が目に入ってしまった。「“メタルイカロスウイング”テストパイロット募集中！未経験者大歓迎！詳細は虹房支部まで！」
これだ！これで成果を上げればあの人にだって近づけるはずだ！そう思った良夢は動き出すのであった。

ドーム内に悲鳴が響く。次の瞬間自分の周囲にも武装した集団が現れ一瞬にしてドーム内は地獄の様相を呈した。
これから自分の身に起きることを出来る限り考えないようにしながら縮こまって震えていることしか出来なかった。


どれほどの時間が経っただろうか、ふと視界の端に動く物が目につく。震えながら恐る恐るそちらを向けば自分とほぼ同年代のピンク色の髪をした少女がこっそり場内を移動していた。下手な事をしても危険な目にあうだけのはず。そう思っていた次の瞬間、想像もしていないことが起こった。
「みんな伏せて！」そう少女が叫んで勢いよく駆け出したかと思えば一瞬の内に武装したテロリストに肉薄し銃撃を浴びせ無力化したのだ。
遅れて立ち上った怒号や悲鳴を気にも留めずに一人また一人とテロリストが倒されていく。激昂しながら銃を乱射して来た男は一射目で銃を落とされ二射目で身体を撃ち抜かれた。人質を盾に取ろうとしていた男は顔面に蹴りを入れられそのまま銃撃を受けて動かなくなった。挟み撃ちにしようとして来た男を踏み台にして跳躍し空中で向きを変えて銃弾を二人のテロリストに叩き込む。
視界の中で起こっていることに混乱しながらも目だけは彼女を追い続けていた。


私は動けなかった。いつの間にか恐怖心は心の中から消え失せてしまっていた。それでも動くことが出来なかったのだ。
強く、それでいて美しく可憐に舞い踊るような彼女を。もっと、もっともっと見ていたい。
心の奥底からの思いが私をその場に留めさせた。


どれほどの時間が経っただろうか、全てのテロリストが制圧され人質が保護されていく中でも私は彼女を見つめていた。
そんな彼女はこちらに気づくとズタボロになりながらもニッコリとこちらに微笑んでくれた。

ああ、私もあの人みたいに強くて優しい人になりたい。そう強く思った時、身体の奥で何かが弾けるような感覚がした。
これが私の福音で、聖典なんだ。

虹房支部の協力要請に応じ、「メタルイカロスウイング」のテストに協力する。度重なる爆発に巻き込まれ、輝支部長に対する憤懣の感情を持って虹房支部に向かうと氷漬けの輝支部長を発見する。その後、輝支部長が集めてきた他の協力者、綿貫一歌、符ノ森える、有坂ありさと合流し、市内の事件解決に協力することになった。
「メタルイカロスウイング」を持って逃亡したペンギンのつくだにくんを捕獲する事に成功。尋問の結果、市内のFHとは無関係な事が判明。現れたFHエージェント「エルーシブ・イモータル」の追跡に加わった。
「エルーシブ・イモータル」との対決前に一歌がかつての恩人と判明。憧れの人と共に害虫の群れに立ち向かった。
解決後、「メタルイカロスウイング」のテスト飛行に成功。しばしの空の光景を楽しんだ。
更に、一歌にGAへの参加を打診され、それを快諾。「教皇」の称号を授かった。

GAに依頼された任務によりワダツミ重工への潜入任務を稲白永遠と共に行なうことになる。施設の調査を二人で進め、ワダツミ重工内で自律機械兵器の制作を発見した。上挙母深華や現地に潜入していた“ウェザー”と共に更に情報収集し、FHの宇宙進出計画と、それのフラッグシップ機“ガブリエルβ”の存在を突き止めた。
ガブリエルβとの対決では機械兵器の大軍に圧倒されかけるも“ウェザー”こと宇津ノ谷駿河の支援もあり永遠と共にガブリエルβを撃破した。
任務終了後、永遠と共に休暇をもらい喫茶店に向かった。