生まれてすぐに父親が失踪、母親は元からヒストリック気質であったが育児により悪化。すべて悪いのは世の中と子供の性、自分は被害者であると主張する母の元育つ。
加害者には害を与えてもいいと思う母により、常に虐待を受けていた。
10歳頃には奴隷のように扱われており、一度も名前を呼ばれたことはない。
そんなある日、入浴していた母にスマホを充電器ごと渡そうとした際に、不注意により充電器が浴槽に水没。母は感電死した。

その後、母親の死と虐待があったことがニュースになり遠縁の親戚に引き取られた。

とある田舎にある小さな村。しかし茸産業が盛んで、金銭的余裕からか活気にあふれている。
そこで、人の温かさ、遊ぶ喜び、おいしいご飯等々を十二分に与えられ、真っ当な子に育つ。
ただ、やたらと見たことのない茸を食べさせられたり、過剰な豊穣神信仰には戸惑っている。

豊穣神：ロビクス

豊穣神の真名はロビクス。
狼と馬、キツツキとともに村の社奥の森に住んでいたらしい。数年前からその存在を確認できた村人はいないが古くから続く信仰に疑念を抱く人間はほぼいない。
信仰においても日常生活における制限はほぼないが、礼儀に関しては尋常ではないほどに徹底的に仕込まれる。ただへり繕うのではなく礼には礼で返す。基本的なことを徹底するだけでいい。礼のない奴は体内からどす黒い茸が生え苦しみ悶え続け死亡すると伝えられている。

ちなみにこの話は、今回のシナリオでは一切関係ない。

高校に入学するにあたり都内へ一人暮らしをすることになった。
自炊は皮肉なことに虐待時代に散々やらされていたため問題なくできる。家賃や学費は村総出で出資してくれているため心配はない。むしろ、毎月届く茸の仕送りの方が処理に困っている。
そんな一般的ではあるがちょっと変わった生活を送っていた時に、今回の物語が始まる。

狼を「うるふ」と読むキラキラネームは見たことのない父が名づけしたことを知っており、みんなが名前を呼んでくれるため、案外気に入っている。