容姿・経歴・その他メモ

オーヴァードとしての能力に目覚めたのはいつだっただろうか。彼女にとってそれはいつの間にか何不自なく使えるものになっていた。幸いだったのは、彼女のそれが目立ちにくい能力──人を操るもの──であったことと、親が彼女に理解を示してくれていたことであろう。しかしながら成長していくに連れ、彼女の異質さは当然のごとく他者との隔絶を生み、孤独な青春時代を過ごすこととなる。
そんな彼女にとって転機となったのが18歳の頃、UGNからの招集を受けたことだ。彼女にとって自身の同類の集まるUGNの環境は居心地の良いものだった。同時期にエージェントとなった夢咲とのバディ関係も良好であり、彼女は失った青春を謳歌するようにその生活にのめり込んでいった。
21の頃、エージェントとして経験を豊富に積み、私生活でもともにするようになっていた彼女たちに、とあるミッションが下された。
困難なミッションであったことは確かだ。それでも、彼女たちは奮戦した。そして──彼女はパートナーを失った。
それは誰が悪かったというわけでもなく、強いて言うならば“運が悪かった”というだけだ。しかし、彼女にとってはそうではなかったのだ。「あのときこうしていれば」「あのときこんな言葉をかけなければ」⋯⋯彼女の脳裏によぎるのはそんな後悔と、そしてパートナーを殺した相手への燃えたぎるほどの憎悪であった。
彼の雪辱を晴らすため、彼女は様々な人とバディを組み、エージェントとして活動を続ける。例え仲間からさえも、”味方殺し”の異名をつけられようとも⋯⋯。

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