白銀の滑らかな長髪をお尻下くらいまで伸ばし、一部の髪の毛をポニテにした蒼眼。
黒のセーラーに赤いタイを巻き、上着として背中に所属企業ロゴ入りであるダボっとした萌え袖パーカージャケットを羽織っている。なお動き回ること前提なのでスカートの下にはスパッツ装備。
両脚は過去の事故によってある程度近くまで寄ってみなければわからないほど精巧な神城製特殊装甲義足になっている。
また、ニーソックスを履いておりこれによって義足と生体の接続部をギリギリまでを隠している。



若干全方位に警戒心が強く気を許した相手以外には語感が少しばかり強くなりがちな事実上小動物みたいな女。
事なかれ主義、できれば面倒ごとはごめんだと思っているしそう演じようと頑張っているものの根の善良さが隠しきれず滲みだし、人に世話焼いたりぶつくさ言いつつ手を貸す概念ひと昔前のツンデレムーブを見せることも。

走ること、に対して強い思い入れとトラウマを持っているらしく、運び屋としての仕事が入っていない際は酷くそわそわしトレーニング等しようとしてその脚が止まってしまうことも。
それでも走ることは昔から好き、そして誇りであるからかこれを改善したいと強く願っている。

また本来の脚、前代の義足と二度目の前で自身の身体が無くなるのを目の当たりにしているからか義足が壊れることに対してかなりの恐怖心を覚えており、何かの拍子に破損した場合直るとしても非常に取り乱す。

元矩都市立大羽高校（N市）所属、現運び屋『幸運呼びの青龍(レヴィアタンズ)』の若き従業員
過去将来有望な陸上選手としてかなりの期待を受けていた。

素早くどこでもトリッキーに、をモットーとした軽荷専門部署担当員。
主な取引先はUGN及びそれに関連するイリーガル、神城の会長派や公安警察であり、ただの変哲もない昼食から押収物、獲得品から重要書類迄を急ぎで届けたい際に呼ばれるシティーランナー。
配送の為であれば人通りの多い道路から迫っ苦しい路地裏、ビルの屋上から屋上と華麗なパルクールの元駆け抜けていく。

元はただ自身のその足で走ることが好きなだけの変哲もない少女。
好きなだけ走っていい、という誘いにより中学時代は陸上部に所属しており、県大会や地方大会で非常に良い成績を残せるくらいの力量を持っていた。

だが中学2年の冬。ただ自分よりも目立っているから、という裕福な家庭育ちの上級生からの嫉妬により、下校途中に車道へと押し出されてしまい。なんとか立ち上がり避けようとするも間に合わず車体と白壁に両脚を挟まれて大量出血、のちどちらも壊死が始まっており...切断を、余儀なくされ太腿より先を失った。

大好きな走りを誰かのくだらない嫉妬で奪われ、悲観に暮れ...それでもと、また走れるようになりたいと、当時一般的には試験段階だった義足を付けることになったものの...元のように足が回らないことに絶望し折れてしまった。

それでもと戻った日常では、期待に応えられなかったからという理由による失望、仲の良かった友人たちからの疎外と追い打ちを掛けられた結果かなりスレた性格に落ち着くことになる。
その後中学卒業から高校中退頃までかなり魂の抜け落ちた生活を続けており、涙も枯れ果てていた。

そんな生活の最中、あるジャームが起こした幽閉事件に巻き込まれた際犯人により殺害。
最早何も無いと思っていた椛の心と裏腹にまだ走り足りないという未練から死の縁より舞い戻り、その場で強引に義足を改造することでもう一度走り出せるようになった。

その事件終結後、居合わせた運び屋を名乗る少女に誘われ『幸運呼びの青龍(レヴィアタンズ)』に入ることになる。
なおこの際に疲れ切って居た高校の人間関係を投げ捨てるチャンスだと言わんばかりに中退。
育ててくれた孤児院にもそれなりの額を置いて飛び出してきたのだった。

今は自分自身の為に走れなくなってしまった心の元、それでも走りたいと他人の為に走ることで何とか平穏を装っているが...限界はかなり近づいているようだ。

電気を操るブラックドック、獣の本能により速度の限界を越えるキュマイラ、速さを更に越える風纏うハヌマーンのトライブリード。
覚醒後に運び屋を名乗っていた赤髪の少女の伝手によって特注された義足による足技を得意とした近接白兵オーヴァード。
椛本来のダッシュスタイルに義足に内蔵されたブースターによる推進を合わせ、華奢且つ非力な少女とは思えないほどの破壊力を叩き出す。