金髪。身長・体格は平均的。
表向きは高校生として活動しており、見た目はごく一般的な不良生徒である。
過剰な人付き合いをしなくて済むので、この格好を好んでいる。
学校の同級生たちはただの"庇護対象"であり"友人"ではない。
彼にとっての"友人"は「いずれ殺し合いをするもの」を意味する。
生粋の戦闘狂であり、戦いの中にしか生を見出すことができない。

戦闘時は身体から複数の炎の蛇を腕のように生やす異形の姿となる。

UGNエージェントの両親のもとに生まれる。
覚醒の刻は早かった。両親とともに戦いたい――その願いが覚醒のきっかけだった。
オーヴァードとして覚醒した息子に対し、両親は英才教育を施すことを望んだ。
UGNの教育施設"ホーム"でUGNチルドレンとして教育を受けた彼は、両親とともに戦う未来を夢見て幼き日々を過ごしていた。

しかしある日、両親は組織を裏切り、姿を消す。
そこにどんな経緯があり、どんな末路をたどったのか、彼は知らない。
ただそれ以来、他人から呼ばれる名前はコードネームだけになった。

施設での日々は過酷だった。
共に過ごした仲間たちは1人また1人と数を減らす。力を制御できずジャームとなり、誰かの手にかかって消されていく。
自我を失い、誰かもわからぬものの手にかかるくらいなら、仲間の手で葬るのがせめてもの手向けだと考えるようになった。
そしてそれは己にとっても同じことだ。死ぬのなら、戦いの中で死にたいと思った。
両親とともに戦いたいという願いは、いつしか戦いそのものへの渇望へと姿を変えていた。

そんな中で"嚆矢"と出会った。
彼に名前を付けた。そして彼が唯一、自分の名前を呼んでくれる存在になった。

しかしその彼がＮ市で死亡したらしい。
あいつが……？　そんなことはあり得ない。
あいつを殺すのは友である自分でなければならない。
そうして、Ｎ市支部への派遣を願い出た。
その願いが叶うのは２年の歳月が経ったころだった。