容姿・経歴・その他メモ

「所詮は泡沫、現世に漂う影」
「満たされず、飢えて、飢えて……ずっと飢えて、いるのです」

UGNのエージェントとして活動するレネゲイドビーイングの一人。
喪服のような黒い和服と、紫の長い髪が印象に残る。
どこかぼんやりとしていて、いつも薄く笑っているふわふわとつかみ所の無い女性。
伝承から生まれたが、その発生も近年であり、諸々の理由でパーソナリティとしては少女に近い、と自己定義している。

感情、心といったものが産まれたときから欠けていて、強い感情を表すことがあまり無い
ただ、その欠けているが故満たされていない、満たされたいという餓えだけは内面に強く抱えている。
戦闘時はその餓えを自ら溢れさせ、影で相手のレネゲイドを飲み込むことで本能的に満たされようとする。
けれどそれで心が満たされることはなく、ずっと飢えている、そういう衝動であるが故に。
その餓えを少しでも満たしたい、そのためにもっと人を、心を学びたいとUGNに身を置いている。
色々な心をみるため、各地で仕事をこなしているが、特に現地のイリーガルと関わるようなのが好みである。



元になった伝承はとある山奥の村に伝わっていた、その付近一帯を荒らし回った大食らいの飢えていた蛇神の逸話。
人も、獣も、作物も、草木も様々なモノを食い荒らし、討ち取りに来た武士や僧も何人も飲み込んだ。
そうして暴れ回るも最後にはとある旅人に斬られ、その身体も、魂もバラバラにされて封じられたと。
けれどその最期に憎々しげに「バラバラにされようとも必ず蘇りまた食い荒らすのだ」と呪ったと伝えられた。
そんな、バラバラのにされた一欠片として蘇ったモノ……”そういう伝説として”産まれた。
自分がそういう、イメージから生まれたレネゲイドビーイングという自覚があった。
元から、欠けているものとして産まれたから、欠けている。そして飢えた神の一部だから、余計に飢えている。
そんな餓えの根源ともいえる伝承を嫌っているのが、自分は新しく産まれた個であり、少女と自己定義する由縁。
そして、神格の力としてはその蛇神の力になるので、出来れば使いたがらない。



神と思い上がることも出来ず、欠けた心を抱えて、希薄なアイデンティティの中で、それでも生きている。
曖昧で、泡沫の生を。

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