容姿・経歴・その他メモ

ワイルドキャット・カートリッジというものがある。
カスタマイズされた弾丸のことだ。そんなものを作って売ってきた。
ガキの手は小さい。小さいから、慣れれば器用なことができる。
限られた長所だ。活かすしかなかった。

斧とも槌とも違う。
剣と銃はいつだって殺す為だけの道具だ。
殺し殺されの連中しか寄ってこない。
奴らは紙ヤスリみたいだった。
身も心も削って、擦り切れた奴から姿を消す。
酒も煙草も、終わりが近い奴は薬もやった。
オーヴァードだからな、そんなモンはあんまし効かない。
普通の人間がこいつの何を楽しんでたのか分からなかったが。
馴染みの奴には付き合ってもやった。
そいつが次の依頼でしくじっただなんてこともザラだ。
いらねぇ金を押し付けてくることもな。
それには、そんな日常には慣れていた。

成長が止まったのが10年前。
単独で完結した生命は伴侶を必要としないのだろう、と昔馴染みに言われた。
実際、そうなんだろう。恋や愛なんてのに溺れる奴が理解できない。

博士とかいう別の化け物に見つかったのが3年前。
割に合わないことばかりだ。
物騒な連中から金を毟る方がまだ楽で安全だった。

慣れていた筈だった。
そういうもんだと思っていた。
だから問題ないと高を括っていた。
酒を飲み煙草を呑む訳だ。
酔っていなきゃやってらんねぇ。

こんな毎日、反吐が出る。

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