容姿・経歴・その他メモ

FHセル「月下氷人」のセルリーダー
婚姻の仲人を意味する言葉を冠するこのセルは、UGNに潜入し有望な人材をFHに引き抜くことを目的としている。
数名の構成員からなり、それぞれ潜入・異動者の教育・他セルへの引き渡しを分担している。
8年前に氷川怜によって立ち上げられ、当初は破壊活動をしない潜入工作部隊として軽視されていたが、
多くのセルに利益をもたらした実績から“不可侵区画”としてFH内での地位を確立した。


怜は幼くして発症していた。
切っ掛けはなく、知らず知らずのうちに能力の片鱗が芽生えてしまった。
両親は気が付くと手元に精緻な氷細工を出現させている我が子を気味悪がり、遠ざけた。
怜が10歳になったある日、怜は母親の誕生日に目の前で美しい氷の薔薇を創造した。
これを見た両親は恐怖し、そして激怒した。
「なんでお前は普通の子じゃないんだ」
怒り狂った父親に何度も殴られ、怜は意識を失った。
目が覚めると、何もかもが凍り付いた部屋にいた。
天井も、壁も、誕生日のケーキも、両親も。
震える手を伸ばして母だったものに触れようとしたとき、氷像は突然吹き込んできた風に煽られ目の前で砕け散った。
窓から差し込む月明かりを背に、たおやかな女性が手を伸ばす。
「お前の親は私が殺した。憎ければ、復讐したければ、私についてきなさい」
こうして氷川怜は月城夜風に連れられ、FHの門戸を叩くこととなった。


FHの訓練を受け始めた怜と同時期に、UGNから有馬司が移ってきた。
理由は伏せられていたが、司はUGNを裏切りFHに下った。
戦闘経験のない怜にとっては年上で経験豊富な司は先輩であり、師だった。
互いに口数は少なかったが、それでもともに過ごした時間は怜にとってかけがえのないものだった。
いつしかそれが強い想いへと変じるほどには。
しかしある時、司はFHからも姿を消してしまう。
個々人の欲望によって動いているだけのFHでは、消えたものを探す人間もいない。
喪失を抱えた怜は、司を探すためにひとつのセルを立ち上げる。
8年の歳月を経てもなお消えないその想いは、執着か、あるいは……。


年表
10歳：両親を失いFHへ加入。月城夜風、有馬司と出会う。
13歳：司がいなくなる。
14歳：セルを立ち上げUGNへ潜入開始。
22歳：現在

セッション履歴