容姿・経歴・その他メモ

北関東一帯に強い影響力を持つ財閥、菅生家の現当主であり、代々異能者を輩出してきた一族　菅生の里の若頭。一族の裏稼業である超常現象やジャーム対処、管轄区域内の不穏分子の暗殺など、所謂闇系の治安を担うイリーガルエージェント。
そうした出自の為、外部組織に所属はしないイリーガルだが、政財界をはじめＵＧＮやファルスハーツと言った有力な各組織への人脈があり、裏社会の組織から依頼を受けた場合も内容次第では引き受ける。
基本的にはUGNや日本政府への協調路線を取るが独自の情報網から後ろ暗い側面も把握しているので過剰に肩入れはしない中道勢力として振舞っている。
長い歴史の中で、今なお自然環境が多く残る管轄区域内の超常現象や怪異に対応してきた都合、構成員のRB比率が高いのが特長
執事長の鏑木は幼少期からの教育係であり、戦闘の師匠でもある為、当主を継いだ今でも頭が上がらない。

当主休業中とはいえ自身のコピーである代行者を作り出して業務に携わらせてはいるが、妹である寅恵に菅生家の実務を事実上丸投げしてしまっている事に申し訳なさを感じてはいる。
だが、屋敷や里にいるよりも繁華街の事務所で相棒のマリーと怪異や超常現象といった依頼に向き合い奔走する方が政治的対立や殺し殺されのような血生臭い仕事より性に合っていると思い始めている。
妹の寅恵もオーバードだが足が不自由で長期的な戦闘が難しい。だが実務の天才の為、理想的な分業ではある。それはそれとして色々済まないと思っている

奇妙な隣人。少年時代に鏑木からの課題で山籠もりをしていた時に「お腹が空いて動けない」と泣いている少女出会った。持ち込んでいた携帯食のチョコバーを与えると「くれるの？ありがとう。これ美味しいね」とペロっと食べ終えると「大きくなったらこの恩はちゃんと返すね」と言うと少女は消えてしまった。
既にそういった類の事には幾度も遭遇していたが、少し驚いた。
超常現象か？はたまた狐か狸に化かされたかな。まぁ悪意は感じなかったし、問題ないか。と思考をまとめると課題に戻った。

月日は流れ、18歳のクリスマス・イブの朝。目が覚めると知らない女が横で寝ていた。
誰だコイツ・・・ウチの女中にも思い当たる顔はない、刺客や敵性存在ならそもそも寝てないよな。殺意や敵意があるなら自分や鏑木が、侵入者なら警備担当の侍従が気付くはずだ。
混乱する思考をまとめていると、その女は目をこすりながら起きてこう言った「おはよう。大きくなったのでチョコバーの恩を返しに来た」と
一瞬何のことか分からなかったが、思い出した。よく見ればあの時の面影がある
溜息と共に内線で鏑木を呼び出す
「朝早くから失礼します、先生。申し訳ないのですが至急部屋まで来ていただけますか」
部屋に着くなり鏑木に一部始終を話すと「ふむ、ちょいと失礼しますよお嬢さん」とパパっと調査を始めた。
「結論から言うと共生型のレネゲイドビーイングですな。山で精霊か何かが龍生様のレネゲイドに反応して実体化したのでしょう。そして要求に答えた形となり契約が成立した、そんなところでしょう。先々代も何体か連れてらしたので菅生一族では珍しい事ではないですし大丈夫でしょう」
「新たな力として使いこなすのが次期当主としての器の見せ所といったところでしょうね」と鏑木は笑う
「屋敷の者には私から通達しておきますので、当面は能力の把握とコミュニケーションをとりつつ相互理解に努めるのがよろしいかと。なにせ実体は龍生様のレネゲイド由来ですが彼らには自我がありますので」
それから10年と少し。少し揉めたが名前も与えた。
マリーは大食らいでお喋りでサボり癖はあるが情報収集や機械分野に強く、自分の足りない部分を補完してくれる申し分のない相棒に成長した。

○菅生龍生
根は優しく実直生真面目だが相手や場に応じて最適なロールを演じる面が強い。基本的に殺傷事はやりたくないと思っているが仕事は仕事と割り切っている為、必要であれば拷問すら厭わないといった二面性も持ち合わせている
能力の特性も相まって、自ら血を流すことを厭わない姿勢は未来の菅生一族の長の器としてふさわしいと心酔する者も多いが総代である祖父をはじめとして親族からなる菅生の里の上層部は肝の冷える思いをしている。

○月夜野マリー
修行中の龍生とうっかり契約した、山に漂う精霊達の集合体の共生型レネゲイドビーイング。自意識を得て間もないタイミングでお互いよくわからぬまま流れで契約したため10年近く龍生の中で眠っていた。
長らく情報戦が苦手分野であった龍生の意識を汲み取り、補完するために自身を情報戦と人間社会に最適化させた。
実体化した後も龍生の苦手分野だが、必要であると考えた能力や分野を積極的に学びサポートしている。
公私ともに最適解にすぐ走りがちな龍生のブレーキ役であり相談役でもある。
全力戦闘時は龍生に融合して自身はヒツジのマスコットのような幻影の姿になる
普段は人間体で活動する都合、戸籍取得の際に苗字は契約した土地から、名前は血塗れ伯爵の相棒だからマリーと自ら名付けた。
情報収集の際にネット上では千寿菊と名乗るハッカーでもある。


●少し前、マリーが龍生の妹である寅恵と執事長の鏑木に対して「しばらく里の仕事を休業させた方が良い。このままの意識で続けさせるのはちょっとマズい」と進言した。
概ね同意見だった三者と毎度肝を冷やし、資質と覚悟の証明はもう十分。そろそろ腰を落ち着けて欲しいと思っていた里の上層部の思惑が一致した結果、買い取った繁華街の雑居ビルに開設した事務所で何でも屋として生活し、一般の表と裏の社会に接して学ぶ事を里の任務として申し付けられた。

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